またずいぶん古い写真と思われてしまいそうですが、今のDENの付近が写っています。このあたりは、1949年以降は東ドイツでした。24年前に国家の分断は解消され、もう古い時代へは戻らないよう、元連合国と元枢軸国はEUを結成。対アメリカ、対アジアで経済圏を固めたのですが。

世界の安定と平和のために、日本の「円」が裏で常に調整し合う、現代の即時的、即物的な不思議なつながりがあります。今年は日独が戦車を共同開発するびっくりニュースもあって、時代が進みゆくのを実感します。

なーんて考えていても、次期写真展のテーマはなかなか進んでいません。それにしても、写真っていいもんですね。

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|10-30|ドイツ事情スケッチ||TOP↑
音楽の場合。楽器。プロの演奏はいったい何が違うのか。

もちろん流ちょうに決まっていますが、すぐに気付くのは音の大きさです。でかい音量。吹いて、はじいて、叩けば、鳴る鳴る。音が割れたりびりつかない範囲の上限まで楽器を鳴らしきる、そのパワーがあってこそ、初めて繊細さも優しさも出せるという真実を感じます。

美術も似ているところがあります。大きく鳴る作品と、小さく鳴る作品、あるいは鳴りをひそめて、聞こえてこない作品も。力量とはそれを指すような。鳴らないわりにうんと細かい、うんときれいな美だと、効き目が足りないと感じることがあります。歴史名作もまた、鳴りっぷりがよい傾向は歴然としています。

きれいな絵画づくりを狙ってがんばっていながら、何となく行き詰まっている場合は、たぶん鳴りもポイントのひとつでしょう。小味に流れたわけではない場合でも、何となく小音量になってしまって鳴り響かない低調は起きるものでしょう。

しかしさすがに何でもありの美術、鳴り響かない作品もドイツへ持って行くと売れることがありました。だからこれは、商用の傾向と対策とは直接関係ありません。
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|10-27|作家方針の工夫||TOP↑
ドイツも日本と同様、展覧会の旬は11月です。その裏をかいた「芸術の秋」展を夏の終わりの8月末にセットしたものの、現地の都合ですぐに晩秋に変更し、やっとあさってスタートです。理想の季節に戻ってきた感じ。

秋をシーズンとするこじつけ理由として、水性絵具は筆の水洗いを繰り返すから、夏向きの作業になるのかも知れません。美術も実りの秋みたいな感覚です。もっとも、日本でも文化の日のプレミアム度は下がり、展示イベントは年間で分散しています。欧米の有名アートフェアは、意外に秋ではない季節が多いし。

ベルリンは日本最北の稚内より高緯度なので、秋も寒冷で、夏も「うだるような暑さ」「熱帯夜」はなく、やはり梅雨もないということです。今のWinkler画廊に冷房や除湿用エアコンはなく。そういえばドイツ車のエアコンは全て日本製だという経済の話題もありました。

現代美術は季節感と縁遠いイメージがありますが、日本の作品に高温多湿な気分の作風が多い点は、読み方のひとつでしょう。
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|10-25|展示会場スケッチ||TOP↑
立体造形を探しています。木や樹脂などの彫刻やオブジェを、ベルリンで流行っているカフェレストランへ供給します。

日本でも都市部の飲食店で、アートが展示されているのを見ます。立木と絵画のレンタルのことではなく、知り合いや常連客の作家の作品だとか。ただ、バックグラウンドにする店内装飾の目的や、入門作家が発表できる場を設けた感覚が多い気がします。

欧州では店内ギャラリーであっても、売る気満々の流通目的が多いようで、基本的に展示物は全てセール中です。非売品は少なく。だから、コレクターが偵察するコースに入っていたりします。9月にはそこで立体作品も売れて、勢いがある状態です。詳しくは、「ベルリン 2+1 at Café Gallery」としてお問い合わせを。
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|10-23|作品の募集||TOP↑
作品をどこか一カ所のギャラリーに飾ったきりにするよりは、時々動かした方が幸多いだろう、という感触は持っています。ギャラリーの立地条件によって、訪問するお客の傾向もやはり片寄るものだろうから。

こっちから出向いて行く発想で、プレハブ建物のサーカス小屋みたいな、移動美術館なるシステムが現実に存在します。それならと、トレーラーハウス式ギャラリーを考えてはみたものの、移動図書館や移動パン販売のようには見かけません。やはり車内だと狭くてだめみたい。

最近、市内のエリアごとの美術傾向を気にしています。作風傾向の偏在が、地域差をつくっているという意味です。たとえば具象が多い地、抽象が多い地。日本だと、人は周囲にならって同化する傾向があってわかりやすいような。

ベルリン市にも美術の秋葉原に相当するゾーンはないかとか。何でもそろうスーパーマーケット的なアートゾーンも考えられますが、現実には市内の多くのギャラリーは分散配置になっています。日本からの美術がフィットする理想の地を探そうと思っています。
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|10-21|ドイツ事情スケッチ||TOP↑
商品化に思ったより時間がかかりましたが、これら先陣は「芸術の秋展」に間に合います。あさってまた届いて増えます。

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|10-20|ブランド絵はがき物語||TOP↑
芸術の本質は創造性ですが、創造と付かず離れずの関係として、芸術的に感じる作品とそうでない作品の分岐点が存在します。

人が美術作品ごとに無意識に感じ取る差異、その分岐点のひとつは、謎の有無でしょう。「この絵には含みがある」という感じられ方です。それも付加価値的な観念ではなく、目視されるビジュアルとして。

ヨーロッパ系の美術、特にパリ発の近代美術に顕著なのが、絵の不確定性です。技術的にはぶれとずれ、階調や汚れの混濁が生む、ある種のカオスといえます。派手な作品も地味な作品も、不確定性があると芸術の香りがただよいます。アートしちゃってる情感の正体のひとつ。

不確定性を否定する運動が、英語圏が主導したポップアートでした。ヨーロッパ的な曇った味わいを削り落とした、ドライな青空作品たち。天真爛漫というか、脳天気というか。表面的で奥深さや慎みがない作品群でした。

今の日本の新作は、ヨーロピアンとアメリカンに系譜が分かれているように見えます。そして前者が近代的で、後者が現代的に映る実感も傾向としてあるでしょう。日本の既存の美術市場は後者を嫌っていますが、ドイツではどうなのかも気になります。
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|10-16|作家方針の工夫||TOP↑
絵はがき企画で周辺の雑用に手間取って、日程が後へずれました。やっと第一陣が発売になります。と思ったら、またまたブレーキか・・・。と思ったとたんに解決。

絵はがきは透明の袋に入れて商品化します。以前、袋を日本で調達しようとしたら、日本にはないポストカードだからか、サイズがありません。結局、ドイツで何とかすることにしていましたが、簡単には見つからないという。

作業時間を多くかけるのはもっぱら版下の処理で、たとえば裁断しろの偶発的アンバランスの傾向を数値化するサンプルテストとか、CMYKカラーの彩度落ちを減らす差分減退のトリック技術とか。でもハードルになってくるのは、展示場所や展示家具の調達など、渉外に使うハードウェアだったりします。
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|10-14|ブランド絵はがき物語||TOP↑
ベルリンではなぜか、いや、やはりというか、写真の展示やパフォーマンスが盛んです。その関心は、どちらかといえばソーシャルなテーマで、小型カメラが得意な分野といえます。

小型カメラの利点は、シャッターチャンスに強いこと。しかし前に計画した写真展は、大型カメラ特集で考えていました。世界初のカメラ製造は19世紀ドイツだったから、引っ掛けたのですが。カメラも元は、絵画の正確な透視画法を求めた美術用具だった由来で。

大型カメラ用シートフィルムは面積が大判だから、粒子が目立たずきれいに写ります。画素数競争が続くプロ用小型デジタル一眼レフどころか、生産が追いつかない中型デジタルとくらべても違いは微妙ではなく、大判フィルムが見るからに優勢です。

擬色やノイズがなく、色鮮やかでシャープ。物の材質感やシズル感、場の空気感や温度感がリアルに写ります。今はなきコダック社エクタクロームRPDのカタログも作例はそんな感じでしたが。

しかし大型をすえて、どこで何を写すかを考えると、写真クラブでも結成しないと無理でしょう。大型カメラ本体は今では中古で安く手に入りますが、より特殊になっていよいよ遠くなった感があります。

そして、もうカメラなんて携帯電話で足りるとの声も広がって、日本製カメラで日本の何をどう写せば、現代の驚きがあるのか改めて考えています。
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|10-11|写真とカメラの話題||TOP↑
日本とドイツの時差でよく勘違いします。時計を見て、もう終わったと思った展覧会が、現地ではまだ続いていたりとか。向こうは日本より8時間遅い取り決めです。逆に日本はドイツより8時間早く翌日になります。

今の皆既月食が見えるかも知れないと、ドイツ側へ伝えたとたん気づいたのですが、ドイツは正午頃です。惑星直列などと違って1時間で終わるから、日独の両方で見るのは全く無理です。ということは、向こうでは話題さえ存在しないはず。

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|10-08|物語の局面||TOP↑
「クールジャパン」に対して日本国内から出された批判の多くは、自称はカッコ悪い、官主導ではおかしくなる、というもの。

国が既存の「クール」を使い出した原因のひとつは、欧米で流行っていた和食や寿司店の問題でした。日本人による経営ではなく、他国の人が類似品を売っている実態の報告が発端という。日本の食文化の名前だけ使われて、ウソの料理を世界に広められては本家が困るというあの問題。

「クールXX」の語の由来がいくつか言われますが、音楽関係者が思い当たるのは1940年代末にアメリカに現れたクールジャズです。皆で楽しく踊るスイングジャズの大ブームの後に、東海岸のアフリカンがビバップジャズを創造した、それへの対抗馬としてヨーロピアンがクールジャズを創造した流れでした。

クールジャズの歴史的名演はアルバム「サブコンシャス・リー」のほぼ一択で、主役のリー・コニッツは発売64年後の今も86歳で演奏しています。クールの語には、本物ゆえ大衆化されない意味もあって、反対語はウォームでなくポップとする論が有力でしょう。ジャズ史でも、クールは連山でなく独立峰に近いものです。孤高というか。

漫画やアニメにクールと付けるのは、その文脈ではなく逆にポップ感覚になっています。絵画や彫刻の作家が、自らがクールに相当するかを考えると、真剣に論じるほどでもないと感じそうです。今は雰囲気だけの言葉だから。コンテンポラリー作家は、原意のクール作品をこれまでにも作ってきたことでしょうし。
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|10-07|芸術の秘密と謎||TOP↑
「ペーパー14」作品がまた売れたと、昨日ありました。小さなイラスト作品です。何とはがきサイズなので、カード類と考えると高価ですが、おもしろいと珍しがられたようです。

そのペーパーアートコレクションには、ファッションフォトや精細な切り絵なども含まれます。シリアス系の作品では、業界人からのアクセスも時々あります。それにしても、全国から集まった様々な作品には、いつも一期一会を感じます。ページをめくっていくと、何かの物語みたいに思えてきます。不思議な組み合わせで同居しています。

今募集している絵はがき企画は、その売れたミニイラストより大型サイズなので、こちらの販売も楽しみです。100枚あるから使い手があります。最初の印刷ロットをドイツで納品待ちです。誰もやらない精密な版下なので急にたくさんはつくれず、絵はがきコレクションは少しずつ増えていきます。
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|10-07|展示会場スケッチ||TOP↑
一応民間ギャラリーなので、作品を取り扱って売っていくのが通常業務です。遠いベルリンへ来てくれた作品は、企画への出番の日程が終わっても急いで故郷へ戻らないで、社交の場にもう少し顔を出すことがあります。

「ペーパー14」という、紙作品を常備ストックする企画が続けられています。今そのファイルブックから作品をいくつか選んで額に収め、近くの別ギャラリーで公開しています。

企画説明にない未知の二次会、三次会が、急に入ってくることがあります。当面は作品を同じ場所に置き続ける定点方式をとっていますが、作品を動かす出張展示もやはり大事かなと感じます。

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|10-04|展示会場スケッチ||TOP↑
フジヤマ、ゲイシャガール、スモウレスラーといった異国情緒モチーフは、今もヨーロッパで好まれるのかという、よくある疑問です。

ドイツ行脚の感触では、エキゾティックジャパンは成果があったりなかったりで、法則はみえませんでした。いかにも日本の風物詩的な絵は何度も売れ、逆に日本を連想させない抽象画も同じように売れました。動物をかわいく描いてもいけたし。

売れたが勝ちという単純さでない芸術性の問題はひとまず置いておくとして、ヨーロッパの目はもうジャポニズムを気にしていないというのが一応の通説です。平均すればそうですが、実態は人々の関心が分散したといえそうです。一番つまらない結論ですが。

ヨーロッパの日本趣味は、異国情緒に傾いたりグローバルに向かったりと、行ったり来たりしているようです。知られたブームは、徳川幕府の出展を機にフランス印象主義の画家が立ち寄った浮世絵でした。それ以前にも、長崎から送った磁器がオランダでブームになっています。

今は、アニメキャラの日本ブームとされます。時代劇でなく現代劇だから、異国情緒は目立たないはず。これはユニヴァーサル表現物の世界制覇なのか、それとも隠れた日本らしさが伝わるのか。いや、むしろ当面の問題は、アニメ紹介よりアート紹介が出遅れすぎた点です。輸出した絶対量の不足も一因かと。
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|10-02|作家方針の工夫||TOP↑

日本現代美術をドイツへ

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