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2020東京五輪マークのやり直しコンテスト。採用デザインを見た自治体の首長がダサいと述べて、物議をかもしました。皆で感想を出し合う自由な空気は必要ですが。

たぶん国民がおやと感じたのは色でしょう。初回の最優秀作と同様、暗色が基調というカラーです。面積が小さい藍色だから黒に見えて。他の案はカラフルでお祝いムードなのに、ポツンと千利休。

元気なバラ色などは、もう日本の気分とは違い過ぎるのかも。まだ先の話だから、これから気分が変われば色の変更はあるのでしょう。

もうひとつの特徴は純粋抽象です。歴代五輪マークは人の姿の記号化が多いようですが、2020東京は人とは関係ない抽象パターン模様で、見てもピンとこなくて、説明を聞いてやっと納得した声が多いようです。

つまりコンセプト重視タイプ。意味の偏重にはつくらない率直なシンボライズが過去に多かったせいで、他のマークと並べると目立ちます。
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|04-30|ニッポン事情スケッチ||TOP↑
熊本から外国出品されている方から連絡があって、ご無事とわかりました。そこも復旧はまだということで、時々ゆれている中でインフラ工事が進められているようです。気温の上下や天候変化など難しい条件ですが、ゴールデンウィークのボランティア割り振りなども急ピッチと思います。
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|04-26|その他||TOP↑
日本にも版画の通販店が多くあります。以前からオフセットポスター製品によくあった『モナリザ』や印象派などの歴史名画を、今度はジクレー製品化することで、美術関連の小さい市場には福音になっています。

そんな通販サイトに、よく版画のルールが出ています。ルール説明の中心は、作品の由緒を示すサインやエディションナンバーです。版画は後でも増刷できるから、直筆サインやリスト記録で価値を担保するわけです。

江戸の浮世絵には木版画もあり、その版木は明治時代に欧米へ流出しました。その古い版木で今から新たに刷ったら、どういう価値になるかという問題が起きます。その混乱も何とか調整しようとするルールです。

ただ、版画店は出荷数を増やしたいから、後刷りに遺族のサインを付けたり、デジタルならサイズ変更して別シリーズを出したりと、パターンが増えていきます。200枚限定の『モナリザ』と言っても、世界にはすでに何万枚もあるだろうから、希少性はないでしょう。

版画のルール説明の最後はたいてい、「版画の価値は内容が決める」に落ち着きます。鉛筆サインとナンバー入りの正統ジクレーより、コンビニのレーザープリントに値がつくかも知れません。その一枚だけが幻の途中案である場合とか。最後の説明で、ルールが覆える仕掛けです。
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|04-22|ジクレー版画物語||TOP↑
ドイツの美術展やイベント会場で、カードがよく見られます。作品と活字がプリントされた美しい紙カードで、いくつかギャラリー巡りすると何枚も集まります。定番サイズが何種類もあってカード社会といえるほど。こちらもA4判を元にしたカードを何度も作ってきました。

作家ポストカードもよく見かけます。印刷会社のサイズ種類も多く、印刷料も低めです。我がブランド絵はがきもドイツ製で、作品のタテヨコ比や日独の切手代などから、妥当な大型サイズと考えています。そこで、同じ絵はがきを日本で作れないか調べると、意外なことがわかりました。

24年間もデフレ経済が続く日本で、印刷料も価格破壊して安いかと思えば逆で、サイズ選択が限られ高料金です。表裏が同じ紙質のDM印刷が中心で、耐紫外線の語も珍しいし。美術カードや美術絵はがきを楽しむ習慣が、日本にまだないせいなのか。

ブランド絵はがきを日本で作れば、100枚で6000円ほどドイツより高くなる推定で、しかも実際にはサイズが存在せず作れないようです。ドイツで刷って日本へ送るのが、やはり現実的でした。ジクレー出力も同様で、こちらは単価が大きいだけに差額が拡大するから、向こうで作って日本へ送る企画を考えています。
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|04-21|ブランド絵はがき物語||TOP↑
今年のジクレー版画の募集を、やっと始めました。

前回は、ジクレーだけをそろえてドイツで通用するかが未知数でした。幸いフェスティバルで記録的に売れ、アフターでも売れ、原画の良さを出せたかもと安堵しました。次は細部を改良して、打率アップを狙います。

Japan Festival Berlin自体は2017年の決行を早く発表しましたが、こちらで勝算をチェックしていました。たとえば、作品規模と密度の調整です。作品が増加するにつれ個々に注意が分散し印象が薄れる分、売るのに日数を要するあの法則が、前回の会場の混雑を見て浮かんだからです。

会場に詰めかけるお客は、全員が日本を体験する目的の日本ファンです。こんな美もある、こんなサプライズもあるという作家の方は、ものは試しで加勢のご検討をどうぞ。
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|04-18|作品の募集||TOP↑
14日からの強い地震で、エリアの安否が気づかわれます。熊本からの参加者がいらっしゃるとわかり、確認しています。その参加されている展示はここで募集ご案内したもので、今も続く長期企画です。
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|04-17|その他||TOP↑
モジリアニと画商の関係にここで触れた直後、パナマ文書とモジリアニ絵画のニュースが世界を駆けめぐりました。偶然、主役が一致。各国を財政破綻させるタックスヘイブン問題はG20が解決するとして、昔ナチスが持ち去ったモジリアニの絵が発見されたという話題です。

ところが見つかったモジリアニへの感想は、「へたすぎてあきれた」という声が日本に多くあります。へただと思う理由は、デッサンが狂っているから。つまり写真と絵を比較し、写真から遠い絵ほどへたとみなす感覚です。

この感覚が日本に多いのは、何を指して芸術と呼ぶのか、芸術性の強弱は何が尺度かを、常にぼかしてきたことと関係があります。誤解している者がこの分野を偉そうに仕切るのはよせと、1940年代から各界論客に言われてきたとおりで。

写真と見まがう精度の筆が芸術だと覚えてしまっては、エコール・ド・パリさえ鑑賞不能になるでしょう。具象がデフォルメの時代に入ってからは、人類が初めて見るイメージの希少価値に対して値段がついているわけで。大物ほど精度の悪い、いびつな独自の絵を描いている理由です。

写実が基準だと、ヨーロッパの具象画さえわけがわからず、「美術は難しい」という感想に向かうことでしょう。もっとも、モジリアニが当時どう見られたのか、擬似体験の機会だといえるのかも。昔の当時も、へたすぎてあきれた人が多かったのです。
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|04-13|芸術の秘密と謎||TOP↑
たまに耳にしてがっかりする決まり文句に、「たかが何々、されど何々」があります。しかし、作家サイトはまさにそれです。オフィシャルサイトを作っても何も起きず、なのに大事な切り札となる時が来るという。

まず日本で何も起きないのは、美術家を探す需要がないから。本物の芸術品は上から降りてくる前提で、ユーザーは探す必要がない。有名になってからの鑑賞で十分だとして、同時代の作品は未来の判断を待つだけ。

しかし欧米では、同時代の作家を買おうとリアルタイムにサーチされます。そもそも美術は難しいものと思われていないし。ただしブログやSNSだと不十分で、オフィシャルサイトが本職である証になるそう。人は必ずやビジュアルに感化されるから、見られたら差異化競争に巻き込まれるでしょう。

「たかが」で無料サイトで始め、「されど」で発憤すると意外に手間と時間がかさみ、損益分岐点が生じます。一昔前の、元が取れるサイトは50万円以上という法則は、今も額が下がって存在するのかも。誰もがサイトを持てる時代が来れば、誰もが持てるサイトでは目立たないし。

永遠の課題は、サイトが一生はもたない点です。ネット標準化団体や検索会社のルールは毎年のように改訂され、要求仕様が変化しています。表示画面も年々拡大するだけでなく、携帯で小型化し、スマホで持ち直してと、安定しません。検討すべき項目が後から次々出てきます。
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|04-12|作家サイト作戦||TOP↑
1958年のフランス映画『モンパルナスの灯』。モジリアニを病院へ送った画商が、彼の家に出向き絵を買い込むシーン。あの首の長い絵を次々と手に取る、画商の真剣な目が印象的なラストでした。

弔い合戦の準備ではなく、実は安く巻き上げようと画家の妻に一芝居打ったのでした。陰うつな画家と、悪質な画商。映画にショックを受け、美術界の正体を心に刻んだ人が多いのですが、むろんフィクションです。

途中で映画監督が交替し、シナリオ変更でもめたとされ、特に架空の画商を加えて実話とかけ離れました。モジリアニはピカソらとも写真に写り、パリ美術の赤塚不二夫みたいな人気者でした。ところが日本ではモジリアニ論も、画商論も、このウソ映画を実話と信じた上で語られています。

たとえ不人気でもじきに売れるはずと見抜く目や、爆買いする度胸がある者は、金の卵を葬らないはず。画家を生かして独占契約でもうける方が効率がよく、画商の取り分も増えるはず。なぜなら、画家が没すれば値下がりが普通だから。脚本は漫画的で、トンデモ映画に仕上がっています。

ところで映画の画商は、もしかしてヴォラールを意識した配役だったのかも知れません。ヴォラールの方法は希少性重視で、審美眼でなく孤立作品を狙う原理主義といえるもの。世評のある優良品はスルーして。

友人のピカソらにモジリアニを引き上げる権威があるわけもなく、後に巨匠となる面々の人気者も売れず力尽きる。ワルが画家をつぶした割り切り方ではなく、創造者たちの悲運を正しく伝える映画が待たれます。
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|04-10|芸術の秘密と謎||TOP↑
日本で以前から、画廊と美術家の関係で、ある論争がありました。個展や団体展を開く経費を誰が出すかです。一般企業人など部外者はこう主張してきました。美術家が経費を出すのは、絶対に変だと。

売れた作品から出すのが本当だと。場所代を払って、売れた作品からも払ってと、美術家が二重に払うのはおかしいと。展示会への参加は無料であるべきで、画廊側は作品売り上げで経費調達するのが正しく、現状は画廊による詐欺だとする主張。

日本では美術業界の印象が良くないから、こうした画廊批判にかっさいが集まります。しかしこれは実際とは異なる想定が根拠であり、誤った想定の正体は展示ごとに大売れする憶測でしょう。実際には簡単に高く多くは売れないから、収支が合う現状に落ち着いているのです。全部売れる芸能人の展示と勘違いしたのでしょう。

フランスやアメリカのギャラリーから誘われ、美術家は場所代を払って作品展示し、売れたら何割かをまた払うのは、ギャラリーの存続のためと関係者は心得ています。国内の巨匠画家も、海外での一歩は同じです。現地で高く多く売れる結果がわかって、初めて費用をギャラリーが持ちます。

外から見てわかりにくい原因は、芸術創造ほど自由が許され、奔放が期待される分野は他にないからです。全ての作品は怪しい実験物です。この点で、芸術は確かに常軌を逸しています。他の分野は需要に応じるマスプロダクションだから、芸術を斬る根拠としては使いにくいでしょう。
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|04-09|芸術の秘密と謎||TOP↑
その昔、神戸博覧会ポートピア'81で、人工知能とカラーコピー機のデモがありました。テレビ画面を見て声で答えると、いくつか分岐を経てどれかの写真にたどり着くというもの。ボタンを押すと、写真が紙に印刷されて。

印刷結果は、ブラウン管に映った写真を粗くなぞった単線にすぎず、それが最新技術でした。何年か後についにカラーコピー機が市販され、マッキントッシュパソコンと合わせてA3カラープレゼが可能に。

今は、家庭できれいな年賀状をつくれます。しかし今も、人が用意した絵図を出すだけで、絵図を新作する機材はまだ。そうしたクリエイター役の人工知能は、チェスや将棋や囲碁では急発達中です。そのうち人工知能同士で、王者対決となるでしょう。人は助手役で。

同様に、いつかは人工知能が造形し、未知のアートを競うことも可能でしょう。ポロックふうの絵を自動作成するソフトなら前からあり、人工知能のデータ量を増やせば大作も手描き同様の精緻な絵に仕上がるでしょう。

しかし販売者が常識人なら、どれを売るかはありがちな絵を選ぶでしょう。人が目で選別する時に、芸術性が後退する恐れがあります。そこで、売る絵は人工知能に決めさせます。ところが購入者も常識人なら、ありがちな絵を選ぶでしょう。そこで、買う絵も人工知能に決めさせます。
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|04-07|芸術の秘密と謎||TOP↑
油彩画や水彩画を撮影してプリンター出力した作品は、日本でもすでに美術品として売られ買われています。しかし2000年代半ばにはまだ、保守派と進歩派に意見が分かれていました。

保守勢に多かったのは、「デジタルは単なる印刷だから美術でない」という主張。対する進歩勢は、「とても美しいから美術なのだ」が主流でした。しかしそれだと、画質が悪いと美術と違うのかと、揚げ足とりが簡単でした。

そもそも、版画というものは全てが印刷物です。版から転写し複製します。一品の手がき作品は版画と呼ばない。印刷で量産した絵を版画と呼びます。印刷だから美術でないとの説明は不合理にすぎます。それだと版画の歴史の全否定になってしまって。

電算写植で出した読売新聞などを展示室に敷き詰めた、いわゆるインスターレーションでアート界が回ったのは1980年代でした。20年後に新聞紙の代わりに、自作画の印刷紙を壁に張ると、今度は美術失格になるとは、いきなり中世以前に戻った論争がアンバランスです。

こうした版画特有の混乱はルネサンスから増え、今もあります。技法名称の林立と意味の交錯が目立ち、言い換えやロンダリングもみられて。新しい食い違いはデジタル・リトグラフで、ジクレーを指すとの説明と、パソコンで電子データを送るアルミ板プレス機を指すという、二説があります。
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|04-05|ジクレー版画物語||TOP↑
KAORI SUZUKI個展
「every day, every thing, every way」
K's Gallery
東京都中央区銀座、大和銀座一ビル
2016年4月25日(月)~4月30日(土)
月-木 12:00-19:00、金 12:00-20:00、土 11:30-17:30
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