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トラック暴走テロの背景をさかのぼれば、イスラエル建国に始まり、アフガニスタン戦争とイラク戦争による、中東の怨念の連鎖があります。十字軍もあったでしょう。もっとも、テロ国家の旗揚げは原因ではなく結果です。

テロ実行のハードルを下げたのは、ゆるい国境と移民難民の受け入れでしょう。人種差別をなくそうとする理想主義と、人類は皆わかり合えるとの博愛主義で、盟主国たちは難民を大勢迎えました。しかし、相手も博愛主義で話のわかる人で、郷に従い価値観を共有するとした想定は妄想なのか。出身国では指名手配犯の逃亡や、送られた工作員もいた結果論。

裏から支えているのは、グローバルスタンダードとされる新自由主義経済です。ベルリンの壁が消えて共産主義が後退し、勝ち残った資本主義は先鋭化し、支配者層のみ潤す方向へカルト化しています。「株主の利益を守る」という耳タコのお題目がそれ。

たとえば日本政府が増収を賃金に回すよう企業へ促すと、経済新聞は増収は株主のものだと社説で釘を刺しました。ドイツでもこうした階級闘争の本音では、企業は安い労働力として移民や難民が欲しいわけです。清掃業務などでも。難民受け入れは、実は株主の利益です。博愛は口実で。

日本国内では、特有の文化意識がカウンターとなっています。人は生まれた地で暮らすのが幸福で、流浪の民は無駄に苦労し寿命も縮むとする土着主義です。だから、過去に日本から送り出したからゆきさんやブラジル移民は、今も苦渋で傷心の記憶となっています。

ドイツでも何かをきっかけに国民が次なるヒトラーを求め、ドイツ製トランプならじきに現れるとの予想が出されています。どの国が公式に暴発するかわからない、奇妙なチキンレースをグローバルに興じている現状です。
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12月19日(日本時間20日朝4時頃)にベルリン市中心部で起こされたテロ事件は、大型トラックを暴走させたものです。隣国ポーランドから盗まれたとされる、かなり大きいトレーラートラック。8年前に日本の秋葉原で起こされた、小型トラックのテロを連想させます。

場所は地図上では、ベルリン中央駅の左下方向です。ブランデンブルク門を起点にすれば、門のすぐ西(旧西ベルリン領側)に広がる森の、反対側の端っこあたりです。Urania Berlinビルから1000メートルほど西で、周囲にベルリン動物園やベルリン工科大学もあり、文京区のような場所に思えます。

現場のカイザー・ヴィルヘルム教会をGoogleマップで3D化すると、ごく近代的なビルに描かれています。実際にはガウディーがつくった教会を思わせる、有機的な意匠の文化財です。当然ながらキリスト教の施設であり、そうした背景を感じさせます。
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|12-23|ドイツ事情スケッチ||TOP↑
日本の美術全般の低調に関して、「芸術ブログ」でも説明を試みています。国内の一般認識では、現代美術なるものはわけがわからない敬遠の対象です。政官とつながりが薄く、確たる権威もない非主流の地位が現代美術です。あんなものは相手にするなと、ネットに書かれることもしばしば。現代の語は負のオーラ。

保守対革新の内紛を通して、アウトサイドたるイメージが国民に定着した現代美術という名称。その結果、明治大正の油彩画に代表される洋画の後継も、洋画の影響で写実性を強めた新型の日本画も、いわゆる現代美術と呼ぶ中には含まれていないわけです。

そんな日本で犬猿の仲の、わけがわからない新興美術と、わけがわかりきった伝統美術とも、外国へ持って行けば現代作品として平等になります。いさかいもなく同席してマーケットに乗ります。

この元作品は霧のようにかすんだ淡い日本画で、ブランド絵はがきコレクションの中では少数派です。もう少しくっきりした目元だったのを後でぼかしたそうで、対欧米的には興味深いテストケースになるでしょう。

ブランド絵はがき
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ジクレー化に抵抗がある画家の心配ももっともで、原画に備わるスピリットが複製の過程で消えて伝わらないという思いです。元絵のみが本物であって、派生物は偽物にすぎないという純粋論です。

しかしその自信を画家自身が疑っていることも、またよくあることなのです。きっかけは、作品を作り直しても超えられない現象です。ひとつの絵があって、訳あって別にもうひとつ作り直す場合があります。紛失とか、傷んだとか、売れたのでもう一度かくとか。

その時、どうしても最初の絵に届かないと本人は感じます。これは二つの現象が混じっています。ひとつは、最初の絵は手探り状態でかいたせいで、道なき道を行く緊張感や葛藤が何となく焼き付く現象です。一枚目にのみ、生きた感じが強く出ていて。

もうひとつは、最初の絵を見慣れると、それが原点として脳内に固定する刷り込み現象です。二枚目の違いが、全て悪い方に感じられるという。これはいくつかの動物が、生まれて最初に出会って世話を受けたメスを母親と認識し、変更が困難なインプリンティング現象で知られます。

先に記憶した方を脳内で正統に位置づけ、後で出会う類似物をおかしいと感じる本能です。子どもの幼少期に贋作やまがい物を見せるなという戒めは、同じ根拠でしょう。ネット上でパクリ文を読んで時間がたってオリジナル文を見ると、後で見た方を著作権法違反と感じるのも同様でしょう。音楽でカバー曲を耳にして、演者のオリジナル作曲と思い続けるなども。

今、1月にドイツに並べるジクレー版画の入稿版をいくつか並行してつくっていますが、本来は関係のない互いを見くらべて再調整するなど、個々の制作時と違う環境です。元絵が本物である前提で、他人の目でこうあって欲しいという願望を込めた新解釈の原版づくりになります。
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キュレーションサイトとは、美術館のキュレーターと同じ語源で、ネット情報を集めて紹介するサイトだそうです。月に2千万アクセスという、アート系ならあり得ない超人気の医療健康情報サイト群が、インチキ情報を発信していた責任で公開を中止するとか。肩こりの原因を幽霊としたり、自殺志願者を引き込む細工が全国ニュースになりました。

インチキ情報とは、学者などの優れた論説をネットで探し、その文章を改変して転用したもの。もし著作権で裁判になっても決定的な証拠となりにくい程度に、言葉をあちこち言い替えて罪をのがれる方法です。その細工の時に、ジャンク文章やガセネタで水増しします。

現場の認識が甘くて起きるわけはなく、一般的には故意の複写作業をメシのタネとして、他人のアイデアを奪ってもうけるネットの流儀どおりでしょう。一応、最初から悪気があってやる類のビジネスモデルが多いのです。

ネット情報は基本的に無料だから、通販ショップ以外は広告収入で成り立ちます。読者がタッチするだけで即収入になる広告もあるから、1アクセスが微々たる金額でも百万、千万、億と途方もなくアクセス総数を増やせば、大金が得られます。

そこで、読者にお手つきさせる手法が種々編み出されました。狙われる例は動画配信サイトで、幽霊やUFO、巨大なカニや磁石人間など目を引くつくり話を用意し、本物や事実と思わせてクリック(タップ)させる手法が一般的。その詐術を医療健康情報サイトの活字でやったら、健康を害した人が出てニュースになったわけです。

虚偽情報は美術分野でも出回っていて、医療健康問題で多いのはゴッホは統合失調症という素人診断です。創造の原因は発狂だという結論を欲しがる大衆向けの、比較的古典的なポピュリズム言説でしょう。このデマは、芸術が苦手な国ほどよく広まるのです。
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日本現代美術をドイツへ

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