平昌オリンピックの閉会式がやがて始まります。今回はスケート種目の伸びと、カーリングなど初メダルや入賞があった陰で、アルペンスキーはほとんど空気でした。滑降、スーパー大回転、大回転、回転。昔から言われてきた、「日本のアルペンスキーはなぜ弱い?」の疑問です。

答は「勝ちに行かないから」で、こうやれば勝てる道理から逆算した準備が足りないせいです。準備のひとつは、異常に雪が荒れたコースです。荒れたコースは国際スキー連盟の策で、気持ちよく整ったコースで下位選手が勝つ番狂わせを防ぐため。

気持ちよく滑れるコースでポール練習ばかりやっても、オリンピック本番は飛ばされたりつまずいて完走も難しい。実際に日本のトップ選手は、繊細な技術はあっても、序盤のポール不通過や転倒が昔から多かった。

整った氷上で自分を出すスピードスケートと違い、ウソだろ?という起伏とガサガサ雪の危ない斜面を、スキー選手は滑らされます。スケートと違いスキーは障害物競走でもあり、きれいにかっこよくきめるゲームでなく。

その結果を指して、体格が劣る、体重が軽い、手足が短い、スキー人口が少ない、性格が向かないなどの理由づけが百出。こういう場合に真っ先に疑うべきは、組織が思想的に分裂していないかです。勝ちに行く合理的な解決へと、焦点が結ばない何かがないか。

この着眼で日本の美術をみると、思想的な分裂みたいなものは確かにあるでしょう。一例は、お手本に似ていることを芸術と呼ぶ派と、似ていないことを芸術と呼ぶ派の対立です。二つの思想は完全に逆だから、間にはさまった画家は迷って中途半端になりやすい。
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|02-25|その他||TOP↑
ジャパン・フェスティバル・ベルリン2018の記録映像が増えていました。2019の主催者発表はすでに行われ、チケット販売が始まっています。こちらも2019用出品作の募集を開始しました。

芸術の階から始まる2018映像。
Japan Festival Berlin 2018

駆け足で、マイクロ個展2018の絵画とクラフトが映る2018映像。
Walkthrough . Japanfestival Berlin, 2018

既報のテレビ局2018映像。
Japan Festival Berlin 2018
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|02-21|展示会場スケッチ||TOP↑
スキー複合個人ラージヒルの渡部暁斗選手は、ジャンプがトップなので金メダルに近づきながら、結果はドイツ勢三人が表彰台を独占。やはり気になったのは、体重以上にワックスが合わなかった疑いです。

スキーやスノーボードの裏面のワックスは、雪質によって変えます。日本国内でも、鳥取、長野、北海道の各スキー場で使い分けることが多く。雪温が高いと撥水性向上、低いと摩擦軽減のために、パラフィンやフッ素樹脂などの固形ワックスが多種製造されています。アイロンで溶かして塗ります。

草レースだと選手が塗るわけですが、ワールドカップや五輪ではワックスマンが同行し、当日の雪質を分析しワックスを選びます。「スキーが滑らなかった」という声は、ワックスが雪温と雪質に合わなかった意味です。

ワックスがあまりに合わないと微妙な差どころでなく、何となくつんのめって後傾に構える重い感覚が起きるなど、初級者でも滑走性の悪さに気づきます。冬の五輪で純粋にタイムを競う種目は全て、空気抵抗とともに雪と氷の摩擦との闘いになっています。

ワックスの失敗を選手が訴えないのは、ワックスマンに全面的に頼っている理由もあります。ドイツ選手がそろって好調だったのは、ワックスかストラクチャー(裏面の細かい刻み加工)のノウハウもあったのかも。

マテリアル選びは美術でもあります。一歩離れるとかすんで他人に伝わらない絵は、線が細すぎるペンが原因なのも見かけます。世界に挑むには太くて繊細に見える絵へと、やり方を変える必要もあるでしょう。
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|02-20|その他||TOP↑
今、クラウドファンディング第一弾の準備中です。資金活用のプレゼンテーションなので、ポイントも色々あるようです。それ以前に、募集会社からの要求は幅広く細かいものです。そう簡単にはできません。

値打ちが高い謝礼品を豊富に用意できるかは、挑戦者の関門になっている気がします。こちらに世界一のアート絵はがきシリーズがあると自負はしても、嗜好の内外差を具体的にくらべたことはなかったもので。

ところで今日は五輪フィギュアスケート男子を、ラジオで聴きました。日本勢は金銀を同時に獲得し、ニュースの声もはずんでいます。すぐに思い出したのは、かつて長くフィギュア男子が国内で不人気だった頃です。

ひっそり出場した往年の日本選手たちは指導側に回ると、本気で勝とうと変革してきました。全体の力量が上がると、一転して冬季五輪で一番人気となり、好循環が起きています。各地でエキシビションが大入り。理解されるコツは、内容を充実させることでした。

日本では概して現代アートは理解の外ですが、現代アート関係者は国民が時代に追いつけば解決すると思っているようです。内容を充実させるべきだと指摘しても、現代アート推進側は受けつけません。不備は国民側にある前提で、もっと強く広報すれば理解されるつもりらしく。

こうした在来作品ありきの現代アート業界と異なり、スケート業界は出し物の改良で国民を魅せる策をとりました。現役選手のがんばりだけでは変わるものでなく、上層部が目的意識を整理して計画を立てたのは効果的だったでしょう。
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|02-17|クラウドファンディング美術支援||TOP↑
冬のオリンピックは、全員が公平にはなりません。スキーの回転や大回転は、ポールや旗門のきわを皆が回り、徐々に雪が掘れ自分のラインどりが難しくなります。そこで塩類をまいてアイスバーン化し、ランキング順に一本滑り、タイムの逆順に二本目を滑って合計タイムで競うなどが対策です。

雪と氷の宿命で足元の状態が皆違い、だから夏の大会ほど厳密性がないのは確かでしょう。そこでジャンルごとのワールドカップのシーズン成績と照らし合わせて、リザルトが順当か波乱かを観客も計算に入れて見ることになります。

平昌オリンピックで、スキージャンプ男子とスノーボード女子スロープスタイルは、法外な強風で波乱となったようです。「でも全員が同じ条件だから、言い訳はやめよう」という声もありますが、そんなわけはありません。

仮に選手一人の体に吹きつけた強風のエネルギー量が全選手とも等しくても、吹きつけたタイミングは異なります。その瞬間の姿勢によって運悪く転ばされたり、運良く無傷だったりします。

そこまでの波乱はなくとも、公平のばらつきは美術の団体展でもあるでしょう。会場のどの場所か、隣に何が来るかでビジュアルな干渉が起きたり。自信作が低評価となった時、位置の不運を嘆いたり不満もあるかも知れません。しかし自分がよい位置を占めると、他人は逆になります。

この課題に対してこちらで行ってきたのは、ビジュアル的に引き立つ配置を考えることと、途中で行う作品の並び替えでした。さかのぼって、搬入時に梱包開封を簡便化して、時間の余裕をつくる必要があります。展示会場に零下十度の強風はなくとも、下準備はやっぱり重要です。
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|02-13|その他||TOP↑
ジャパン・フェスティバル・ベルリン2018の記録ダイジェスト映像です。関係する美術が7分以降に一瞬だけ出てきます。→Japan Festival Berlin 2018
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|02-11|ミニマム個展物語||TOP↑
平昌(ピョンチャン)オリンピックの開会式が終わったところ。日本のスノーボード選手は、そろそろ五輪金メダルが出てもよい頃に思えます。前回は銀でした。ボードのやや異物的ポジションを、一般化させる機会でもあり。

1986年頃は長野県の大半のスキー場で、スノーボード(当時はスノーサーフィン)は禁止でした。ボード持参でリフトに乗るのも禁止で、登山客としてテクテク歩いて上に行き、オフピステを滑るしかなかったのです。

当時のボード製品は砲弾型シェイプで、180度プロペラしてバックで滑れないもの。映画『私をスキーにつれてって』では、スノーボーダーのエピソードもなく、実際のゲレンデでも珍しかった超マイナースポーツでした。

それが、前後対称の長円形フリースタイルボードと、モノスキーに似たアルペンボードに分かれてヒット。旧型スキー板の物理限界によるスキー場の大不況を、救世主的な新アイテムとして支えた歴史となったのです。

ボードはスキー場の秩序を、一時的に壊しました。両足スタンスが固定で、雪面に止まって立ち続けられず、谷に向いて座ってばかりの障害物。左右非対称の死角が原因で、前走者への追突。厳禁のイロハだった靴歩行で雪面に穴をあけ、コース外の遭難騒ぎもボードが圧倒的比率。

スノーボードを美術にたとえれば、具象アカデミズム相当のスキーに対して、新興の現代アートでした。高齢の先輩がいない自由度の高い世界で、80年代の若い入門者が今最長老の重鎮となって、技術的な蓄積もできてきました。しかし、国際スキー連盟の下に置かれた自主問題はあります。
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|02-10|その他||TOP↑
2018年1月27~28日のジャパン・フェスティバル・ベルリン2018で、ブランド絵はがきの販売数ベスト8です。3位が5種、8位が3種で計10種。毎度ランキングされる人気絵はがきがありますが、新作の折り紙デザインはダークホースとなりました。

10種のうち8種は人物系で、日本の感覚ではあまりしっくりこないかも知れません。日本では絵画は昔から風景が一番人気で、外国は逆に人物モチーフが強い。これは、内外アートに関わる大きい話でもあるのですが。

今回はジクレー版画ともども、偶発的と思える片寄りもみられます。感激の初売れは、ここにない立体造形と工芸品の写真の絵はがき。テーブル置きディスプレイに変えて、見え方が変わったのもあったでしょう。過去とくらべると変化がわかります。

ブランド絵はがきコレクション
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|02-07|ブランド絵はがき物語||TOP↑
外国の美術展覧会は日本と違い、役所内ギャラリーでさえ作品に値段をつけて売ります。自信満々で売れなかった美術家は、自信喪失したり、くさったり、あるいは責任を外に求めるなど、心理動揺するかも知れません。

中には、自分がいかにゴッホに近いかを実証するために、売れない連続記録を暗に期待する画家もいるかも。いつかはギネスにのってやると。アート作品の売れる売れないは、ゲーム感覚みたいな面もあります。性格占いもできそうな。

しかし連ちゃんだと気づきますが、売却は時の運が大きくて、団体展では「自分の時間」みたいなものも生じます。売れたから今後は類似作に傾いたり、売れなかった作風を放棄したりだと、偶然性にペースを狂わされるでしょう。ベテラン美術家はその分析と駆け引きがうまい。

美術大学では、作品を売る哲学は教えていないはず。売れた時や売れなかった時に、どう対処すべきかが一般論になっていないものです。ここが大事なのは、他の商品と違って芸術は否定的に存在できること。

新しい作風を、世界初でつくるから創造と呼ぶのであって。だから外的にマンネリを起こさず、内的にマンネリを起こす難しい作業になります。そんな作品は第三者から見れば、何かが変で異様で異端だったり。理解が遅れるのが芸術の取りえです。

ドイツでの日本美術展もこの基本は変わらず、売れずの作品をもっと売れにくい方向に徹底する作戦もあります。なかなかブレイクしないタイプに、大きい期待をかける正義の理屈がちゃんとあるのです。
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|02-05|作家方針の工夫||TOP↑
「日本はもう経済成長しないから、その前提で国づくりすべきと思います」。こう述べる人は、外国に目を向けると開眼するかも。人口減少や少子化が日本より激しい国々は、逆に経済成長(GDP上昇)しているから。投げない国は成長する。

日本だけがただ一人、経済成長しない26年。『サザエさん』の提供が、東芝から外資系のニッサンへ移ると報道。世界には日本を経済成長させない流れや誓いでもあるのかと、ネットでしばしば言われています。

論点のひとつが、基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)です。日本政府が国債を出す時、配下の日本銀行から発行し、親が子から借金するかたちです。この借金はよそ(外国)からではなく、内内の貸し借りだから「国の」借金や赤字と呼ぶのは曲解だという。国民は貸す側。

それを国民の累積借金800兆円と呼んだパニックが、20世紀末の中央による例の議論でした。このメカニズムを語れるマスコミ人は日本にいなくて、海外からの異論にとどまっていたもの。政府PBの貸方に当たるこの自称赤字は、今は1000兆円を超えています。

この曲解に目を向ける日本人が今や増え、もっと素朴な疑問もあります。国債が増える不健全は、政府PBの貸方がGDPの2倍になるとメタボ状態だからとされます。それなら逆に、GDPの方が今の倍の1080兆に増えれば、PBの貸方が今の倍の2000兆にふくれてもメタボ度は同じ。ムダを減らすのではなく、ムダができるほど経済成長すれば早い。

日本の人口はドイツの1.53倍で、この程度に気づく者が日本に一人なわけはなく、アンチ成長派が政界にいる疑惑が出ています。今は投資カットで成長が止まっているだけ。GDPを減らせばムダも減ってくれる奇妙な思想が、今の日本です。経済成長は、中央の投資で故意に起こすものだから。
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|02-01|美術の基盤は経済||TOP↑

日本現代美術をドイツへ

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