サッカー女子ワールドカップ2015のファイナル。今度は取られた日本代表に対し、「総括すべし」の意見もみられます。フィジカルとテクニカルや戦術以外に、モチベーション、責務やら背負ったものなどが言われます。しかし、数学的な確率のいたずらも無視できません。

誰でも覚えがありますが、くず入れに紙くずを投げても入らないものです。たいてい、くず入れの手前に落ちます。ところが、ジェスチャー混じりでラフに投げつけたら、遠いくず入れにスポンと入って、見た人が「おおっ」となることがあります。さらにふざけてもう一個放り投げると、またしてもスッと吸い込まれてミラクルな命中。「なんで、そんなにうまいの?」。

サイコロを4回振ると、6が4回出る場合があるのと似て、妙にうまくいく時が日常にもみつかります。総括で反省点をみつけたとして、一方でカオス的偶発を分けて考えられるか、不可抗力を分別しない精神論へそれないか、という懸念も残るわけです。

運も実力のうちとは、偶発の偏在を手早く割り切る言い方でしょう。強者の方にラッキーが起きやすいという、常識的な想定です。とはいえ、芸術的なボレーシュートで勝利した後に、芸術が再発せず年月過ぎた選手も普通にいて、総括できない部分はやはり残ります。

美術分野でも、傑作の裏に偶発性があります。絵筆を動かすプレッシャーをかわして、神が降りたかに突き抜ける瞬間。訓練と気持ちだけでは届かない部分が、スポーツと芸術に共通するようです。足を使うことで運まかせ成分が多いカオスの不思議を、改めて伝えた日本代表でした。
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