日本の漫画で描かれた、近世ヨーロッパの画家の人生。画家に資産家のパトロンがつくストーリーで、パトロンのためだけに絵をかく画家は、人生丸ごと囲われていき・・・。パトロンでなくとも、画商が画家を支配できるのか。必ずそこを通して絵を発表する契約を結ぶのが一般的なのか。

今日でも、画廊と画家の関係でイメージされやすい構図のひとつに、こうしたお抱え専属があります。芸能事務所と所属タレントの関係に似たイメージです。しかし現実は、画家が一画商のみに向けて制作するのはまず無理と思われます。

近世ヨーロッパ絵画は、全てが具象でした。写実系スリーパターンで、人物、風景、静物。しかし現代では既成の概念を壊すと称して、アートの範囲が多様化し拡散しています。お客の価値観も多様化済みだし、ヨーロッパがコンテストからアートフェアへ移行した理由もそれです。

もちろん、拡散したはずの作風に流行が生じ、類似作が集まってたむろするトレンドができる現象もあります。が、一応建前として一人一人が違う絵を描くアイデンティティーの時代です。さらに、画家の人数も多い乱世。

そんな現代に、一画廊が一画家を昔のように囲ったら、売り込みコストでじきに破産するでしょう。互いの権利と義務をゆるくしないとかえって成り立たないでしょう。実際に欧米でやる売り出し戦術に、複数の画廊での同時展示があります。20世紀より前からあった方法でしょう。

こちらからも、ベルリンの高級ギャラリーへ参加者の作品を貸し出しています。一部のフォト作品も同様。この時、その画家の所属ギャラリーは一応あっても、厳密性は薄れています。ゆるいルールで、ギャラリー同士が組んでネットワーク化しています。
関連記事
スポンサーサイト

|08-24|物語の局面||TOP↑

リンク

カテゴリ

最新記事

月別アーカイブ

最新トラックバック

QRコード

QR