日本を旅行した外国の人たちの手記が、よく話題になっています。自国よりも便利で、親切で公正だと感心した体験です。日本社会のシステムは正確で行き届いてスムーズだとか、業者も一般人も旅行者に温かく、出発前の心配が入国して吹き飛んだとか。

迎える日本人の行動規範は道徳です。規律や戒律や契約の履行ではなくて。損得勘定に優先する正義というか、物ごとのあり方、正しい秩序があるとして、守ろうとする日本人。相手と自分を入れ替える思考は長年の教育の成果で、一億総中流でモラルの底上げに成功しているのでしょう。

お客が多く払いすぎても、店員はラッキーとは考えず秩序の乱れとみて、正常に戻そうと反射的に数え直して返す。世がきしみなく円滑に流れるようにと。誰もが同一価格で、爆買いも単に個数倍。日頃の積み重ねが得とする長期的打算もない、生き方の美学でしょう。

こうした観光に向いた絶好の構えができていながら、フランスなどにくらべ国境を越えた来日客数がかなり少ないそうです。原因は行政の未整備で、例によってあちこちに法の壁があるからでしょう。自動車で言えば、ドアミラーは危険だからだめとか、さしたる根拠のない禁止事項の壁。

未整備の背景には、呼び込み宣伝活動への気後れもあるのでしょう。自然発生的に人気が出るのを待ちはしても、自分からは言い出しにくい性分です。日本発の美術にも、観光と似た面があろうと想像します。
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