日本の歌謡ファンが、一度は持つ疑問があります。歌手と曲の組み合わせが違えばどうなっていたかという、「たられば」考察です。歌が大ヒットしてスターに仲間入りし、紅白の名士に上がっていく歌手たち。世間に認知させた一発大ヒットの作詞作曲が、大御所先生だったケースです。

ちょっと待てよ、その歌手がその曲ではなく、平凡な曲をあてがわれていたらどうなったのか。その名曲が別の歌手に与えられていたら、別の歌手がスター街道まっしぐらだったのでは、という疑い。

この疑問の裏には、大ヒット曲の歌唱が意外に稚拙だとリスナーが突然気付いたり、凡曲を歌い方で大ヒットさせた実例がまずないなど、一定の根拠があります。要するにヒット曲は最初から巧みな作曲だから、何を指してヒット歌手の才能なのかが不透明なのです。

ここでクイズ。次の作曲は誰か。『上を向いて歩こう』『襟裳岬』『なごり雪』。すぐに歌手の顔と声が浮かんでも、作曲者は浮かばないのが普通です。歌っている人の自作だろうと、真っ先にイメージする庶民感情があります。そこに、美術の盗作もつけ込んでくるのです。盗作絵画は、秘密裏のカバーバージョンなわけです。

日本人は原作を軽視するふうに思われますが、シンガーソングライターへのリスペクトも常にあり、オリジナルにうるさい層が常にいました。ロックやフュージョンバンドは、コピー曲だけが上手でもプロ入りできなかったほど。
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