正月にデパートで福袋が発売され、例年どおりの人気でした。中味は値段以上の物だから一応お得ですが、買うまでわからず、いらない物なら損します。「自分なら必要な物を普通に買うよ」という声も聞こえてきて。

中味がわからない福袋を買う一番の目的は、物語性と思われます。偶然出会った品物との関係を、自分でうまくつくっていくドラマが期待されるでしょう。堅実な消費行動とは、また違う楽しみです。

福袋の中が普段買わない上位価格帯のコートなら、たとえ色やデザインが好みと違っても、上位グレードの品質だけは試せます。いつもの自分なら買わないはずの物に当たることで、未知の世界を体験できて、話のタネにもなります。それは楽観主義的なロマンであり、悲観的な人は福袋を買わないのかも。

美術品の福袋を考えてみました。どんな作品が入っているかは買わないとわからず、中の作品と対面してから関係を自分でうまくつくっていくドラマが始まります。

いつもの自分なら見ないはずの作品に当たることで、未知の世界を体験できて、話のタネにもなります。逆もあって、印象派や野獣派のファンがアート福袋を買って、あけてミロやポロックだったら困ってしまうとか。

楽観的なロマンで美術展が楽しめる人は、少ないのかも知れません。が、年輩の中にも現代美術をどんどん見て回り、あれこれ想像する趣味の人は意外にいます。展示場を怪しい福袋と見立て、価値のわからない未知数に触れてみるロマンは人類から消えないでしょう。
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