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日本の新しい美術が欧米にくらべてひどいのは、美術大学の教育問題が原因だと多くが指摘しています。内容も教え方も、教官たちの間違った芸術認識で歪められ、学生たちが育たないという。

しかし、その指摘にそもそも大きい落とし穴があります。さらに上位にある「事件」を見逃しながら、教育システムや教官の質を細かく語り尽くしても、出口は見えません。

上位にある事件とは、文明が進歩すれば文化が退行する宿命です。人類は年々芸術が苦手になっていくという、生物種の運命をわきにどけてはいけないはず。教授の質すら支配する、大きいメカニズムがあります。

焦点は、人が文明と文化の関係を正比例だと誤認する点にあります。文明の利器を多く持つにつれ、芸術の理解力も上がったとみる心情が原因でしょう。たとえば、大きい車を持っている人ほど、より芸術をわかっている人だなんてイメージはありませんか。本人もまた、所持品が上等なほど芸術の意識高い系に近づけた自覚。

ということは、美術学校にいくらしっかりした教官を集めても、人類の運命どおりに芸術から遠ざかる流れは回避不能です。生気なき作品から出られず。この温順な流れから逸脱した異常な人間がいて、初めて芸術に近づくというか復帰できる理屈です。

外国の美術大学でそれができているとすれば、後年ほど文化が落ちていく前提で動いているのかも知れません。日本でその前提が視野にない善人や人格者を今後いくら増やしても、好転はないと予想できます。
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