日本で美術展を行う場合、お客は鑑賞を楽しむために来てくれます。それで当たり前のように思えますが、欧米では違います。お客は買い物を楽しむために来てくれます。見る支持でなく買う支持。置いておくだけで売れるかも知れない期待は、外国の方がむしろ高いかも知れません。

美術の市場が非常に細い日本国内ですが、ならば絶対に誰も買わないかといえば、人づきあいの交流を通した売買がわりと多いのです。名簿とダイレクトメールが大事とされ、画家は知人の輪をつくるのに力を入れます。知っている画家なら買ってもよいという消費行動に合わせて。

それに対して欧米では、何者かわからない素性の知れない作品も、さっと買われることがあります。お客側に早めにヘッドハントしようとの意識があって、作品探し競争しているからです。売る方と買う方がともに一見さんでも支障がない、オープンな面があります。

そしてこれが、ジクレー制作の注意点になります。日本では売れた原画は、知人の範囲内に存在する場合が増えるでしょう。対して欧米では、販売ギャラリーで記録しない限り、原画のゆくえを追跡しにくくなります。

原画を後でジクレー化する時に、粗めの画像しか手元に残っていない問題は、参加者にも起きています。その予防のために、予定がなくても無理して高画素で撮影しておくのが得策です。ここでも、撮影技術やカメラ購入作戦の話が増えています。

なお作品イメージの所有権は、原画作品やジクレー作品の売買で移動しない国際法があります。買ったお客が複写して売ってもうける自炊事業は、作者没50年を過ぎるまでは違法です。この質問は今も時々来ています。
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