今日2017年1月9日の成人の日は、いつもどおり二十歳が対象で、2016年に十八歳に下げた選挙権とは無関係です。

画学生や立体学生に何か言うなら、横の連帯のすすめでしょうか。昔から先輩は後輩にこの言い方をよくやるから、またかでしょうが。ムーブメントは一人では無理で、二人以上なら何とかなるから。

その点で、美術というジャンル自体に元から不利な構造があります。芸大の内情を書いた本でも、変わり者偏重がありました。変人のみ創造ができ芸術に届くという、最低条件みたいなものが学内で想定されているようで。アーティストが一人ずつ孤立するフラグです。

しかしその前提「変人説」の普遍性は疑わしいのです。日本は美術の一般化に失敗した珍しい先進国だという前提の方が、先にくるからです。日本に限り美術が特殊化して、一般の生活から遠く離れた位置にあり、当然ながら芸術家を取り立てて特殊扱いしたがる。そこを見落とせません。

精神病理や脳障害の線で芸術を解釈したがる一般人の思いに、くだけた美術エッセーが迎合的に応じている疑いです。現代アートに手を焼く国民感情への配慮でしょうが、そこには人類の感性が後世ほど下がっていく文明の運命を、計算に入れ忘れている問題があります。

ネットに精神病患者である芸術家が列挙されていますが、不思議な造形の作者が片っ端から並べてあって、要するについて行けない者が腹いせで書いています。理解できない自分は健常者に生まれてよかったと言いたげ。これは、ヒトラーの『退廃芸術展』と動機が同じです。
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