芸術の本質は創造性ですが、創造と付かず離れずの関係として、芸術的に感じる作品とそうでない作品の分岐点が存在します。

人が美術作品ごとに無意識に感じ取る差異、その分岐点のひとつは、謎の有無でしょう。「この絵には含みがある」という感じられ方です。それも付加価値的な観念ではなく、目視されるビジュアルとして。

ヨーロッパ系の美術、特にパリ発の近代美術に顕著なのが、絵の不確定性です。技術的にはぶれとずれ、階調や汚れの混濁が生む、ある種のカオスといえます。派手な作品も地味な作品も、不確定性があると芸術の香りがただよいます。アートしちゃってる情感の正体のひとつ。

不確定性を否定する運動が、英語圏が主導したポップアートでした。ヨーロッパ的な曇った味わいを削り落とした、ドライな青空作品たち。天真爛漫というか、脳天気というか。表面的で奥深さや慎みがない作品群でした。

今の日本の新作は、ヨーロピアンとアメリカンに系譜が分かれているように見えます。そして前者が近代的で、後者が現代的に映る実感も傾向としてあるでしょう。日本の既存の美術市場は後者を嫌っていますが、ドイツではどうなのかも気になります。
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