少し前にやっと気づいたのは、EUという団体について楽観視しすぎていたことです。二次大戦への反省で、過去に戦い続けたフランスとドイツが中心にヨーロッパ国の連合を組んだEU。その軍事面の平和構築に気をとられ、自由貿易の危険性に気づかなかったのです。実は欧州のTPPだった。

ここの参加者に世界各国で展示している方もいて、スペインのアート界が沈んでいると聞きました。三大画家の効力もなく、東京よりはるかにアートを買う雰囲気がないという。アートが流行っているベルリンとは比較にならないほど。

ギリシャ問題などでEUが混迷し始めたのは、ヒト、モノ、カネの国境を消すグローバル経済の副作用です。国境は本来、国家と呼ぶ地方自治体を健康に保つ安全弁の役割です。物品ごとに関税を上げ下げして、国内の生存権と相手国へのダメージを調整する緩衝帯。グランドデザインの単位。ヒトの移動にも抵抗を設け、「大変化」「極端」を回避して安定を図る。

保護貿易はセーフティーネットであって、互助の基本といえるものです。セーフを禁止したEUは、互助の精神を捨てていました。EU内の互助機能は完備しているのかとてっきり思ったら、内情はハンデをつけない大人と子どものけんかだった。子ども役ギリシャは国家崩壊。弱さを馬鹿にされて。

EU結成時点で、ヒト、モノ、カネが圧倒的に充実していたドイツの一人勝ちは約束されていました。G7でもない諸国たちは、ヒト、モノ、カネを吸い上げられ国家丸ごとシャッター通りと化すような不調、結果スペイン製アートもロンドン、パリ、ベルリンへ流れて空洞化したのかも。

二極集中した勝ち組のひとつイギリスは、移民で生じた人材デフレで中産階級が没落し、EU脱退で国を立て直すところ。唯一の勝ち組ドイツも人材デフレで格差が拡大し、内部分裂が目立ち始めています。トータルすれば自由主義で壊れていく文明の末路であり、ドグマに走って顧みない人類の自滅願望が読み取れます。
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