サクラの季節になると出る話題に、花見のサクラ並木に多い種ソメイヨシノの由来があります。今ならDNA鑑定でわかるはずだと思っていたら、すでに調査が進み日本の在来種同士の交配種と確定しているそうです。

日本の古い物産の由来は、二つの運搬コースが言われてきました。ひとつはペルシャ、インド、そして随や唐など現中国から、物々が海を渡って来たもの。正倉院の宝物が一例の、シルクロード。もうひとつは、いわゆる南方と呼んだ東南アジアから、沖縄を経るなどして本土に着いたもの。

ソメイヨシノもそれらのコースが推定されて謎でしたが、実は人が住まない太古から自生していた種が直系と判明し、ついでに歴史ロマンもしぼんだかも知れません。命ある生き物だからわかりやすい。そして在来種の交雑比は不詳でも、挿し木は人為的で昔の日本人が広めたことも確か。

観賞用に花びらが大型化され、日本中の並木は同一個体のクローンらしい。そのソメイヨシノがワシントンにも輸出されていて、寒波でまとまった数が枯れたニュースがあり、もしかすると日本から再び送るのかも。

写真の世界ではサクラをきれいに撮るのは難しく、目で見た印象と違う雰囲気になり、意外に絵になりにくいのです。理由のひとつは、ソメイヨシノの花の色が微妙すぎて、機材で生じるカラーフェイリア(色味のずれ誤差)が勝ってしまう点もあるでしょう。

サクラの花は何色かというクイズがあり、ピンクと思っても実際はかなり白色に近い。その落差はよく心理色で説明されますが、山沿いに見るヤマザクラがソメイヨシノより赤い花に見えるのは別の理屈です。花は白でも新芽が赤いから、印象派絵画の効果です。遠景と接写で違って見えます。
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