募集中のジクレー版画企画では、参加者はジクレーを用意しません。国境を電子で越えドイツの工房で刷り、国内ではあまり労力を使わずに済みます。もちろん梱包や発送は不要。作業の種類は少なく、代わりに作品決めなどの準備に時間をかけます。

現地で使うジクレープリンターは日本製です。ドイツのジクレー工房はどこも、「うちの機材は日本製」と宣伝します。カメラと似た状況ですが、最高品質の用紙はドイツ製で品種も多いようで、日本の紙ではないよう。さすがに画材の伝統的先進国。

工房の入稿仕様に合わせるため編集はこちらでやり、参加者は撮影するだけです。この分業で、別のメリットが目立ってきました。作品の完成度を上げる調整を加えられます。

編集調整で、一番多いのはサインです。サインはなくても売れますが、ある方がはるかに有利です。作品鑑賞向けに展示する日本と違い、作品購入向けのヨーロッパでは、資産価値の担保でサインは大事になります。最善を尽くすため、絵に収まりのよいサインを用意してもらいます。

次に多いのは、カメラ撮影した絵画のプリント範囲調整です。少しある裁断しろを計算に入れ、一歩前に出た絵を狙います。この時に撮影の救済が必要になります。一部切れているとか、傾いて写っている場合の補正。同時にピクセルのロンダリングも。

見るだけの展覧会ならどう作っても済みますが、買う展覧会ではトンデモ絵図であれ、買える範囲に入れる必要があります。会場の外でも、アートが多く売られている市だから。買う側にその他大勢に映らないよう、編集で細工をこらすことがあります。
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