「日本はもう経済成長しないから、それに合わせた国づくりを考えるべき」と、ひんぱんに耳にした7年間でした。しかしこの言い方は、20代の若者にはむごい。しかも70代の名士が言っていれば、若者も頭に来るはず。当人は過去の経済成長で財を得て、余裕の笑顔で日本沈没を容認する。

そもそもこの25年間、アメリカもEU国もブリックス国も東南アジアも、経済成長しました。フランスもドイツもG20も。例外的に日本だけが一人、GDPの横ばいを続けたのが統計。相対的にランクは急直下。これでいいのだと永遠の斜陽にゴーサインを出す者の悪影響で、国内空気はよどむばかり。

国ぐるみ25年間も落ち続け、少子化にも拍車がかかりました。それを結婚しない特殊で奇妙な若者たちが出現したせいにして、連中が日本を傾けた主犯とするのは、奇妙な責任転嫁でしょう。

最近経済新聞が、さらに奇妙な論を情報発信しました。若者たちがシェアハウスに住み込んだ現状を指して、昭和末期の漫画『めぞん一刻』のほのぼのとした下宿を引き合いに、人情と絆を大事にする新たな生き方を始めた、今の若者を評価するコラムでした。

そうじゃなくて、満足な家賃が払えない低所得ゆえのシェアハウスでしょう。6万円のマンションは手が届かず、3万円のシェアハウスへ若者たちの暮らしの質が落ちた。貧乏だから家のシェアを余儀なくされているだけ。路上生活の一歩手前。美しい思想の台頭ではなく、貧困社会の表れです。

退却を転進と言い替える報道の伝統。デフレと搾取の肯定。支配者層の世論操作に、若者は勝たなければいけません。負けたら日本はさらに縮みゆく。仮に東南アジアの人がこの地に来ても、伸びずに縮む大前提の空気になじめず、母国よりは夢がないと一年半で気づくでしょう。
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