日本に限らず、世界の報道各社がフェイクニュース競争に明け暮れているそうです。印象操作の工作も、内外ともめっきり増えました。しかもデマを、視聴者たちが比較的早く見破る時代です。ウソの浸透も、その否定も高速化。日本の妊娠米とか。速さの理由がインターネットだと言われます。

日本で多いフェイクニュースのひとつが、書店の消滅はネットが引き金だというもの。無料の電子情報に食われて、出版不況が起きたと。これがデマとわかる理由は、書店の倒産ラッシュは1998年だったからです。当時のIT雑誌をめくると、ネットが全然普及しない日本を嘆いています。光通信じゃないし。話が合いません。

紙の本が全盛の時に、街の本屋さんはバタバタ倒れました。ネットの被害者ではなく、不況の被害者だったのです。さらに最近台頭してきた「事の真相」系の報道にみる、「消費税5パーセントへのアップで日本は一気に傾いた」説が因果関係の蓋然性が高い。

何のことはない、1989年に3パーセントで始めた消費税を1997年に5パーセントに上げて、その消費の冷え込みで書店が翌年に倒れたのでした。国民は一日二食に減らさずに、本や雑誌の不買で節約に努めたからです。年に50冊も雑誌を買ったのをゼロにした人も、当時みました。その雑誌はやがてどれも休刊して。実は同じ年に、街のCD店も急に消えました。

新聞社が新聞の値段に軽減税率を求めるのはなぜか。消費税アップでどれほど出版物が落ち込むかを、社内で痛感しているから法律を変えたいのでしょう。新聞社の幹部は人の心をよくわかっていて、あの時消えた書店の二の舞を避けようとしています。不況の原因をよく知る人たち。

新聞テレビ対ネットのどちらがウソつきメディアかが世界で議論されますが、人が事実を述べても主観的な表現に必ずなります。別人が書けば違う内容。だから、論の多彩化を正常とするほかありません。絶対の正解はなく、最高のものも逆方向からみると最低なのは美術作品と同じ。
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