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最近、著書ブログでよく触れるのは、美術の一般化と特殊化です。これが日本に特有のデフレ脱却失敗劇とも関係がある問題です。その問題とは、美術家が作品を売り払う場が少なすぎる制約です。展覧会は山とあれど、売る場は限られる。困窮時に絵や彫刻を売り払う場が国内にない。

日本の美術が特殊化している根拠は、現代アートフェスティバルを田舎や離島で行う慣習です。1980年代から変化していません。地域文化の創造育成にみえて、実はみやこ落ちした隔離策かも知れない、うがった見方もできます。「うがった」は邪推ではなく、隠れ正論の意味で。

先進国のアートフェスティバルは、市街地や生活圏で行います。会場で飲んで食べて鑑賞するのは同じでも、基本的に都市祭であり売買の見本市です。ドイツのお客も買う作品探し。美術館の見学とは異なります。

売買しない展覧会は盛り上がらないから、出品する側の目的も市場に問い換金することです。売るつもりの作者は本気。だから我々も、ドイツの現地市民が買える範囲に作品を入れます。あの手この手で。

一方の日本には市場がないか、あっても限定的です。展覧会は見学会にすぎない。その証拠に、公募美術展覧会の大半は売買禁止のコンテスト展です。売らない展示ばかりが多く、レギュラー的なアート市場がない現実。買わない前提の市民は本気で見ないし。

結果、画家は作品を放出する場がなく追い込まれます。美術通販も欧米がずっと売れる。それプラス、生活圏で美術即売会がひんぱんに開かれるのだから。差は歴然。あちらには駆け込み、投げ売るマーケットが一応あるなら、完全ゴッホ化しにくい。写真アートも同じ状況です。
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