24日後に展示するジクレー版画の多くは、すでにレイアウトデータをドイツ側へ送ってあり、遅れている分は引き続き編集中です。版下を並べると過去最高の品ぞろえに見え、少数精鋭的に総力が上昇した気はします。

原画を輸出し会場に置くやり方から微妙に変えたのは、売れた作品点数の割合が少なかったからです。一点も売れなかった展示でも、日本でなら見てもらえてよかったという喜びになります。が、外国では売買が文化交流の本意なので、購入数が皆無の展覧会は失敗です。

そこで、相手が買う気になる理由を持っている作品を集める発想に変えたわけです。買う理由が足りない作品があれば、買う動機となる何かを編集で足します。よくあるのは撮影時の綾を表現に加える微妙な世界で、トリミングしたりサインをカッコよくしたりもあります。

こうした作品改良は、欧米にもあるのか。たとえばアメリカのギャラリーは、取り扱い作家に意見や要望を細かくつけてくると、参加者から聞きました。貸ギャラリーと違い企画ギャラリーは美術商店なので、商品を向上する意見や注文がついて当然。えっ、アートを商品と呼んじゃっていいの?。

実はこの問題は根が深く、日本では見せてナンボ、他国では売ってナンボの差があります。売れるようにしますと言うと、売れなくていいから自分のやりたいとおりを希望と、日本特有の思想が根強いのです。ヒットは打てずとも、今のスイングフォームを続けるんだ式のバッターに似た心意気。

こうしたプロ否定傾向が合成された結果、日本に美術の一般市場が築かれなかったと考えられます。作る側に売るつもりがないと、買う文化ができない。それは一応ニワトリとタマゴですが、我々のジクレー版画は知らない他人様が買う理由を盛り込んでから、現地へ届ける考え方です。
(作品見本
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