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振袖の販売会社が納品当日に消えて、社長がゆくえ不明の事件。被害者への同情以外に批判も盛んです。100万円分の服を着る20歳女性へのぜいたく批判も噴出し、日本に特有の平等意識と、格差社会の貧困で生じた精神荒廃の風景というか。

文化人類学にあるように、成人式の振袖はイニシエーションの機能を持っているようです。イニシエーションと呼ぶ文化行事は、日本語に訳すとしばしば「成人式」となり、各民族特有の大人社会に入る関門です。

男の子がやらされるイニシエーションにバンジージャンプがあり、また世界には虐待として廃止されたイベントもあります。女の子の場合、成人式の振袖姿は七五三の延長に相当する節目かも知れません。しかも意外に新しいイベントです。

振袖での参列は古来の風習ではなく、昭和の、戦後の新興伝統だそうで。洋服に席巻されて不況になった呉服業界が、何とか販路をつくったことで、成人式に花を添えたかたちです。大陸の呉の時代に伝わった呉服が発展し、保全し残ることができている状態。

外国から見るとニッポンのあこがれファッションで、80年代のテイスト・オブ・ハニーが「スキヤキソング」を歌うステージ衣装とか。無駄で華美なのが振袖の価値といえます。宮大工の世界と少し似た、ロストテクノロジー寸前の成功例。

近くドイツで展示する作品にも、振袖のモチーフがあります。キラキラ部分がうまく輝いた状態を撮った一枚を採用していて、柄がよい濃度で出るように何度も調整し直しました。
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