動物イラスト作品は、どの会場に置いても人気です。擬人化された絵は日本の名物というか、おそらく漫画からの影響や派生もあるのでしょう。その伝統は800年も前、平安時代の「鳥獣戯画」がルーツではないかと言われます。カエルがウサギを投げ飛ばす、あの伝説の絵巻物。

そうしたDNAを継いだ最新の動物キャラクターも、美術作品となれば人物画の一種になるでしょう。だから、その命はやはり目です。目元の妙は日本の伝統芸で、人間国宝の人形絵師の場合も、弟子がていねいに作り上げた最後に師匠がさっと目を描き入れて完成します。

日本の漫画本やアニメが世界で人気の一因は、ストーリーの普遍性以外に、目の表現力も大きいと思われます。目元の喜怒哀楽の描き分けが豊富で、たとえば機嫌がよくないドヤ顔とか、喜んで寂しげだとか、困りながらまあいいやとか、複雑に込み入った感情表現がうまいのです。

ミステリー漫画の場合は、味方か敵かを先に読者に目で知らせたり、逆に読者を混乱させるようセリフと合わない目にするとか。登場人物の物語とは別に、読者の中にも物語ができるよう、目でコントロールしていく手法もあるでしょう。

サブカルっぽいキャラクターで、イラスト画から脱してアート作品に仕上げる時には、ひとつは色の重心を下げる手が近道です。劇画調みたいに、ちょっとでも重々しさを加えて。が、美術的な目というのも研究する価値があるでしょう。
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