日本にアート写真作品の売買は根付かなかったと、時々書いてきました。カメラ製造が世界一の日本で、写真プリントの売買市場が小さすぎるアンバランスです。鑑賞はするけれど、買うものとは思っていない。「見るだけでいいや」というのが日本。

そうなっているひとつの理由は、アート全般の市場が現代モノを敬遠して、古美術に著しく片寄っている点もあるでしょう。新作アートの評価は未来にまかせましょうと、昔のものに重点を置く習慣です。しかし、写真の特徴に起因する問題も別にあります。

特に日本では、訓練した手が生む器用な職人芸を、芸術とイコールに解釈してきた面があります。ハンドメイド信仰。職人さんが芸術家を名乗る国。

「機械を通した絵」「ボタンを押しただけ」では仕事をしていないという、アンチ感覚が根強いわけです。今もそうで、「写真は芸術ではない」と断定する声が案外多いのが日本の実態です。

日本が追いつくまでカメラ製造が世界一だったドイツでは、そうはなっていません。写真プリントのマーケットは充実していて、絵と同じように売買されています。そうなる原因が、カメラが元々究極の三次元透視画を描く画材だったという、ルーツに起因しているかは不明ですが。

他人が撮った写真を、ファインプリントでコレクションする人がドイツには多いようなのです。コマーシャルにイメージ写真を使うB to Bだけでなく、コンシューマー向けの鑑賞市場が大きいという差があります。普通の市民が写真作品を買います。
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