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プリンター印刷した紙作品は真物の美術です。ニセモノではなく、ホンモノ。ところが一昔前に、プリンターの印刷物アートをニセ絵画商法と呼ぶ声がありました。美術史をたどると、これは奇妙な論です。

たとえば彫刻のケースで考えると。コンクリートブロックなど市販品をただ並べた作品があって、美術館が予算を投じてコレクション収蔵するなどは、発端が父の父の父の時代でした。美術は何でもありの時代に、かなりの昔からなっています。

1985年頃、兄の時代に繰り返された新聞紙アートも似ています。新聞社が電算写植と輪転機で印刷した紙を、床や壁に並べたインスターレーションの時代。あれも堂々とアートとして君臨していました、それから四半世紀もたった、今さらのプリンター否定論。その心中は。

プリンターアート反対派の動機は、コンピューターテクノロジーへの畏怖でしょう。紙幣を刷るがごとく作品を刷る脅威を、何とか阻止したい正義感とか。だからプリンター批判は、人気漫画のイラストをジクレー化したコミケが発端でした。漫画の切り売りはよしたまえと。

ところが西洋の中世の版画は、絵を量産する打ち出の小槌が最初から目的だったのです。版画の歴史は、印刷マシーンの発達史です。紙幣を刷る技術は、要するにエッチングという版画。だから、英語で版画をプリントと呼ぶという。現代の認識とは逆で、版画のプレス機の呼称がプリンターだったのです。
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