左右対称や回転対称などシンメトリーな表現は、見る側にとって自由感が下がるハンデがあります。彫刻でも、規律や束縛が感じられ、堅い印象になりやすい。

良くも悪くも、人はいびつな歪みに芸術性を感じています。畑でとれた大根や人参が、円柱や円すい形からかけ離れた不定形だったりすると、「まるでアートみたい」とニュースになるのも、たぶんそれでしょう。

日本美術の特徴のひとつに、非対称形があります。たとえば富士山の絵は、火口が画面の中央に来ないよう、左右に片寄せた配置ばかり。前景や点景も、左と右に違うものを置いて。また上下の中心からもずらすのが普通です。左右対称の構図だと、フジヤマ革命か、単なるセンスの悪さか。

もっとも、左右対称の世界的名画はあまり浮かばないから、実は普遍性があるのかも知れません。左と右の使い分けと配分が巧みな作品が、傑作と映りやすいのでしょう。

10円玉の表側の平等院鳳凰堂のように、左右対称はオフィシャルなデザインに見えます。それを美術と銘打つと、アートとデザインのすき間に入って芸術性に疑問符をつけられてしまう心配があります。対称を崩すだけで解決する話ですが。
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