連続テレビドラマで、善と悪が交錯する物語を放送しにくくなったと言われます。一例は、不良が立ち直る物語。

素行の悪い少年が何かをきっかけに心を入れ替え、良識の人へと成長していく脚本です。第一回でみせた主人公の素行の悪さに、視聴者からクレームが来て、早々と番組の打ち切りを余儀なくされるという。

似たことが、かつて日本のギャラリーで起きていました。闇を描いて、一条の光が差して、希望へと向かう表現をプレゼする場合。闇の作品を見たマネージャーが一言、「うちのギャラリーは、暗い作品はお断りしています」。

反語表現が少ない日本語のせいで、芸術的視点が制約を受ける説があります。バラ色を表すのに、対比や逆転で強める反語的な持っていき方が、人々にほとんど解されないのです。むろんマネージャーたちも苦手。

その結果表現はベタになり、バラ色だけの使用を余儀なくされる限界が生じます。光が鮮やかに輝く、その背景の暗さが糾弾されるものだから、軽くさわやかな青空作品ばかりが市中に増えてしまう理屈です。平和ボケしたようなアート作品群。

一方、欧州国ではどす黒かったり、灰色の重い作品が好評の結果も目立ち、羽を伸ばしていける希望があります。ただしその場合も、暗く沈んで終わりの作品ではなく、希望の光が差す仕掛けが具現化していてこその希望でしょうが。
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