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2020/01/20

想像より手間がかかるジャパン・フェスティバル展示の準備

日本特集の見本市イベントは、ジャパン・エキスポやジャパン・フェスティバルなどが知られます。世界中に同名のイベントがあります。名称に商標もないのか主催者はチェーンでなく、それぞれ別団体です。日本丸ごと見本市のフェアは、世界中で長いブームになっています。

ジャパン・フェスティバル・ベルリンもまた、東日本大震災より前からあります。まだアットホームな規模なので、芸術コーナーで今のところ作品を見やすい雰囲気がつくりやすくなっています。ワークショップなどもやりやすい規模です。

一般に祭典が巨大化するほど大企業の出展が増え、出し物ひとつずつの影は薄れ、喧騒の中で埋没します。また著名人やタレントがお客の目当てとなりやすく、展示物が背景化して個別に目立ちにくい難点もあります。お客が後日覚えていないものが増えて。ここではまだその傾向はなく、手作り感がいっぱいです。

こちらも作品内容で目立とうとしており、アートのマーケットリサーチが大きい目的で、個展の準備の一環にも位置づけています。今回2020も3種類の企画の合同でミニ展示コーナーをつくります。新しい幹事さんを中心に、現場は初回の苦労があります。作業が後から出現するのです。

ドイツは美術の物価は安いのです。国内で売買される数量も日本よりずっと多そうで、値はこなれて完成作品も画材も安いようです。しかし文房具は高めとわかっています。だから一部日本から送りますが、すると送料が日本は高いのです。

開催2日間はいつもすごい速さで時間が過ぎますので、やりたいことがもっとあったのにという、乗り遅れの感覚が残りがちです。出品者の目にも、もっとこうしていればというご意見もあるでしょう。それに支えられて続いています。
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2020/01/13

作品の価格づけで毎度悩む日本とドイツの物価内外差の課題

日本は美術市場が小さいというか、確かな市場がない話を時々出しています。日本は諸外国と異なり、合同展覧会の大半が公募コンテスト展だからです。公募コンテストでは、審査員が作品の格づけを行い、作品を売るのはまず禁止です。

だから作品を売った体験も少なく、自身のアベレージ価格が決まっていないわけです。その結果、世界の一般的な価格とは違う値づけになりやすい失敗があります。しかしもうひとつの原因があります。

それは市場が小さいと購入客が少ないので、値がこなれない問題です。つまり買う人が少ない分野ほど、逆に単価が上がってしまいます。買う人は特別な考えで買おうとするのだという見込みで、高値が成り立つわけです。高くても買う人だけが買う傾向です。

フランスだとおにぎり弁当はまだ珍しいから、3個700円でも行列はできます。日本だと一般化してどこにでもあるから、3個350円でも高いと感じられます。これが美術でも起き、日本からドイツへ送った作品は、おにぎりとは逆に日本価格だと高くて手が出にくい。

実はジクレー企画では、その問題も含めて解決を考えています。プリントアートだと原画は手元に残るから、安値で手放すのを防げます。複製の一種であるジクレーなら、現地の相場に合わせることが容易です。プリント料の実費部分も、日本より値がこなれているし。

しかし日本の事情はもうひとつあって、できれば出品参加費の元をとれるほど高くしたい思いも起きやすいご時世です。すると自ずとジクレー展は、海外個展などの事前リサーチや、トレーニング的な意味が浮上し、作品づくりで価格アップ作戦を行う方向に意義も寄っています。
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2020/01/07

絵画の撮影法がものを言うジクレー時代の海外アート進出

現代のデジタル版画は、写真画像をプリントして量産するものです。写真に収まる全てのものを版画にできます。自分の顔でも。ジクレーと呼べば、グラビアやオフセットでなく、インク吹付式を指すので、高級版画の部類になります。

ジクレー展覧会は、出品の制約が小さく自由度が高いのが利点です。まず作品サイズが小さくても巨大でも出品でき、売却済みでも出品できます。入門用のハードルの低さと、応用範囲が広く奥も深くなっています。

ただ、撮影の画質で版画のクオリティーが左右されるから、まずは画素数が多くてセンサーが大きいカメラが理想です。写真スタジオに外注にしても、絵画用大型スキャナーがないところでは、意外に上手でもありません。料金も高いから、片っ端からは写せないし。

過去にはスタジオ写真がイマイチで、作者自身が写し直したこともありました。光る素材の作品でした。自分で撮ると、ある部分をピカッと光るようにライトを当てる細工ができます。そうして作品に特別なライブ感を加えてうまくいきました。

問題は、カメラはスマホだけ持っている場合が増えていて、三脚につけて絵にまっすぐ向けることがやりにくい欠点があります。画質も概してジャリジャリしたノイズ感があり、JPG圧縮も避けられずに圧縮率で劣化が目立ちます。

デジカメ撮影技術の底上げも思いつき、そちらの準備も考えています。比較的安価なカメラで、絵画撮影に向いている製品はいくつかあります。こうして、いくら簡単になっても、また手間をかける方向になってしまいます。
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2020/01/02

ドイツ・ベルリン市ブランデンブルク門のジルベスター夜景

ドイツの年末年始

ブランデンブルク門で開かれたジルベスターの写真が特派員から届きました。

ドイツの年末年始

ジルベスターの語は、日本ではジルベスター・コンサートというクラシック音楽用語になっています。ベートーベンの交響曲第9番とか。ドイツでは年末年始を含めてなので、日本でいえば「行く年来る年」に相当するようです。年越しそば相当はドーナツだそうです。

ドイツの年末年始

ブランデンブルク門は屋上に馬車の銅像があり、馬が向いている側が元東ドイツです。写真は鳥と車輪が見える側なので元西ドイツ側からの撮影とわかります。門の左が北になります。

ドイツの年末年始

パーティー会場はかなりの人混みでぎっしりでした。かなり早く着いたのに、予定した花火の撮影は三脚を置く場所もなく、無理だったようです。(Photo:Mihara)
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2020/01/01

激動の2020心中察するとこれ ブランド絵はがき図鑑13

謹賀新年。今年は変えましょう。ジャパンマネーの強化を図るために、日本経済をどうにかしないといけませんね(→こういうサイトも)。

それにしても世界の人々は仲良くならず、いさかいと分断が続いています。いさかいと分断は、友人関係や夫婦関係でも普通に起きていますが。人には、世界を混乱させる本能でもあるとみた方がよさそうな気が。

というか、人は非常に複雑な生き物で、現象に反応して動的に変化する性質があります。この手の論は、芸術の複雑さを語るマクラみたいなものですが。

たとえば企業の中で優秀な2割を集めて新組織をつくると、メンバーの2割は働きがよく、2割はだらだらし始める配役の再構成が自動的に起きるそうです。優生思想を否定する根拠になっています。美術をどう作るかも、そうかも知れません。

2020年に、経済大国の動転が起きると言われてきました。アメリカ、中国、日本、ドイツ、イギリス、フランスと、大国は問題をかかえています。興味深いのは日本で、存在しない財政不健全問題に悩んで混迷したナーバス国です。

国際金融が故意にバブルを起こさせ、故意に後処理を失敗させ、貧困化させて金品を持ち去る陰謀がよく言われます。しかし国際金融は貨幣発行権を持つ側だから、論理矛盾があります。人の複雑さです。

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2019/12/30

日独の金融問題も焦点になりそうな来年2020年

ドイツの危機が近いと言われますが、金融問題がよく語られます。ひとつは民間のドイツ銀行が売った金融商品のプライム問題とされます。プライムとは、リーマンショックのサブプライムローンを浮かべます。

ローンは借金のことで、メインでないサブは返せる見込みが低い相手を意味して、つまり借りたサブちゃんたちの多くが破産するわけです。すると現金を引き出され使い込まれた銀行側も、借り逃げされて不良債権となった事件でした。

サブプライムの仕掛け人はドイツ銀行だったから、アメリカが一兆円の制裁金を課すという、その危機がひとつ。そして今も、ドイツ銀行がジャンク債同然を5千兆円も発行している別問題です。

このように銀行が金融商品を売りたがる理由は、貨幣新発行手続き(信用創造)の特別行使権で手っ取り早く手数料をかせぐためです。理由は、正規の企業融資では金利が得られない先進国の不況傾向があるでしょう。

日本が典型で、現在のような国ぐるみ故意にデフレ不況を深める逆走を続ければ、投資する先が増えない銀行は困ります。すると預金者からマイナス利息、すなわち口座維持費をとって食いつなぐ方向になるのは明らかです。

グレタさんの温室効果ガス騒動も、金融が仕掛けたマネー捻出の契機づくりが疑われ、国際金融資本はそちらへシフトする意思表示済みです。京都議定書では米中でなく欧州側についた日本も、ここではブレーキを踏んでいるような。
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2019/12/23

ドイツのカイザー・ヴィルヘルム記念教会クリスマスマーケット

ドイツ、ベルリン市の有名なクリスマスマーケットの写真が、特派員から届きました。2019年12月22日の撮影風景です。カイザー・ヴィルヘルム記念教会の建物群のあたりで毎年開かれている恒例行事です。

六角形で高い新鐘楼塔と、八角形で低い新教会堂の間にあるのが、ネオ・ロマネスク様式の旧教会堂です。この教会については、2016年末の記事にも書いていました。ジャパン・フェスティバル・ベルリン2017の直前でした。

ジャパン・フェスティバル・ベルリンのいつもの会場ビルは、同じ通りに面した約1キロ東なので、この教会がたぶん見えます。このあたりは、国会議事堂が近いブランデンブルク門からは、地図上で時計の8時の方向です。現地はもう真冬の服装ですが、中はまだ軽装だとか。

ベルリンクリスマスマーケット

ベルリンクリスマスマーケット

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(Photo:Mihara)
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2019/12/17

ジクレー版画の駆け込み参加がしばらくできます

ジクレー版画という技法について、最近はあまり説明しなくなっていました。版画は昔から、プリントアートのことです。このプリントという語は、版画のプレス機と、印刷のプリンターのどちらも含み、しかも両方は同じものです。

プリントの語は日本では学校で配るチラシだから、版画のイメージには遠くなっています。しかし英語圏ではプレスとプリントは近い意味です。印刷技術で絵を量産すると版画になります。新聞紙や一万円札も版画です。

フランス語のジクレーは、デジタル画像を版として使い、インク吹付プリンターで刷った紙作品です。写真光沢紙からテクスチャーのある美術紙まで、用紙で画風が変化します。電子データを外国へ送って現地で刷ればよいから、日本で刷って輸送する手間が省けます。

幸いドイツではデジタル版画が一般化し、国内注文数が多いスケールメリットで、プリント料金は日本よりかなり安くなっています。日本に戻ると高くてショック。その内外価格差を利用する展示が、ジクレー版画企画です。出品者は画像を用意すれば調整もいらず、プリント仕様に合わせる作業はこちらで行います。

そうして時間が余るなら、原画を加工する時間に使えます。複製画に作る以外に、特別エディションとしてレイアウトを変えたワンメイク版にしたり、気になっていた部分を色変えしたりもできます。二作品を合成したりも。

完成作品の大きめ画像がすでにあるなら、あわてる作業も特にありません。撮影の重要性だけはこの企画に限らずありますが。現代では、版画と無縁の画家も全員がジクレー版画家になっているといえます。自分の絵の高精細な撮影画像が、生涯の販売用資産になる時代だからです。
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2019/12/13

日本の美術アーティストが海外へ出る動機と法人税

日本のアーティストは、少しずつ海外へ脱出しているのかも知れません。芸術の理解者が国内に少ない問題もあろうし、ネームバリューで何ごとも回る風潮がうざいと、能力主義を求める理由もあるかも。しかしより切実な理由は、確たる美術市場がない点でしょう。

絵をかいても常設的な売る場もないか、あってもガチガチの条件つき。これは日本企業が海外へ工場を移す動機と似ています。ところが日本からの企業脱出で、以前から間違った動機が言われます。法人税が高いから、安い国へ出て行くとの定番のウソがあります。

アンケート調査すると、企業が海外へ工場を移す理由の上位は、相手国に「大市場がある」「資金と人材がある」「うちは一種類の商品だけで成り立つ」。相手国の景気がよいから引っ越すのです。その一方で、高い法人税が日本脱出の動機になると答えた企業は、たった8パーセント。

答えた8パーセントは、法人税を誤解しているはず。個人の所得税と企業の法人税が、どんなに違うかは意外に知られていません。前にも、所得税と法人税を混線させて説明する啓蒙動画があり、間違い内容なのにウケていました。

所得税も法人税も、収入から経費と控除を引いた残りが所得です。家庭で買う応接セットやキッチンテーブルやコーヒーメーカーは、所得税の経費にはできません。ところが法人で買うと、法人税の経費になります。重税なほど、家庭のテーブルは安物に、企業のテーブルは高級になる道理です。

「高級になる」の部分に、「社員の給料を高くする」も含まれます。法人税率が高い国ほど、社員を奴隷扱いしない従業員ファーストなのです。つまり、法人税を下げよという声の裏に、社員の頭上に君臨する株主ファーストがあるとわかります。誰のマネーを奪い誰に与えるかで、税制が悪用されています。
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2019/12/07

若い新世代が日本をあきらめ始めたのは理解できるが

一昔前に野党の党首が交代して打ち出したスローガンは、「日本をあきらめない」でした。「誰もあきらめてなんかねーよ」などと、世間から散々に叩かれました。ところがその後は、特に若い世代が日本をあきらめ始めているという。それも当然です。年末の今、人類史上最長のデフレ不況を記録更新する直前だし。

日本国が通称「リゾート法」と呼ぶ国土開発の内需と株投資ブームで、マイルドなインフレを続けた1987年から1992年まで。88年に落ちたアートの次に不況に弱いフィットネス産業も落ちた95年まで。さらにWindows95で燃えたパソコンとソフト開発販売ブームの97年まで。という節目を振り返ります。

バブル後の経済低落を、突き落とした政策が二つ。ひとつは銀行に不良債権処理を急がせた金融政策。貸しはがし倒産の連鎖です。さらに決定的な分岐点が、97年の消費税増税でした。あの時の正解は消費税3パーセントを0パーに下げるのが世界の財政の常識なのに、いきなり逆走した。

逆走した理由は、税金は貨幣価値の安定が目的だという知識がない日本人が、予算不足を補う財源だと誤認したせいです。その思い込みは今も国民の96パーセントが信じたままで、記録的なデフレ不況を今もしっかり「支えて」います。国際陰謀論以前の問題として、国民の勘違いで国を倒したかたち。目が覚めるのはまだ先。

つまり日本の貧困化の起点は、1992年、95年、97年の三種類あります。リーマンとか関係ない。もちろん89年の消費税導入も犯人ですが、インフレ好況ゆえ悪行ともいえなかった。国民に明るい笑顔があった。物品税廃止で、モーターボートなどぜいたく品を皆が買いやすくできた。実際にヨットを買った会社員も多かった。

日本を暗転させた最悪の政策、97年の消費税増税の時に生まれた子は、今22歳だというわけ。大卒たちの半生は、日本が落ちていく時間に同調して夢も希望もない。冷え切った若者を、バブルや高度成長がリアルタイムだった年長者が温め直さないと、際限なく落ちそう。首里城や銀行の首ぐらいではすまないはず。

→【アートの本格解説】消費税と芸術はどちらが簡単な話か
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2019/12/03

SNSの自分のアドレスURLを点検してみましょう

毎年、年末が近くなるとJFB出品準備作業と並行して、ネットサイト類の手入れも忙しくなります。FacebookやTwitterやInstagramなど、SNSでよく起きるのは、自分のアカウントの正しいURLがわからない問題です。URLに「?」や「php」の語が混じっていれば、それは正式アドレスではありません。

SNSのプログラムはCMS方式と呼ぶ構造になっていて、読者がボタン操作して選んだり外したりカテゴリー抽出したりで、画面を一時形成します。「動的サイト」の概念がそれで、多くはPHPプログラムと呼ぶ命令体系を使っています。

たとえば最新の投稿順に表示させると、「最新を表示せよ」の指令に従った画面が一時的に結成され、そのコマンドがURLの末尾に余計なスペルとして加わります。これかと思って表示URLをコピペすると、無意味な尾ひれがついています。

「田中一郎」で済む名前が、「田中一郎を探した結果」などいらない言葉が足されるようなもの。なので、自分のアカウントの本当のアドレスを知る方法が、ネット質問にも多くあります。これまで間違っていたと言う声も多い。

ところでこちらの「作家サイト制作WS」はPHPを使った静的サイトで、作るのも見るのも高速動作です。静的サイトはサーバー内での計算と組み替えがわずかで、URLをコールするシンプル構造でサクサク軽く動きます。

日本はデフレ不況で企業も貧困化し、経費不足でサーバーの補強が遅れがちです。それでCMS方式のプログラムが妙にのっそりと遅い動作に戻っていると感じます。今後5Gで部分的に高速化しても、富裕国でないと後追いになるでしょう。無意味な妄想の緊縮財政をやめないと、日本のサイトまでトロくなるのです。
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2019/12/01

世界のプリントアートを支える日本のハイテク印刷技術だが

毎年、晩秋から初冬にかけてはジャパン・フェスティバルの出品準備で、だんだん手がふさがってきます。特に手間がかかるのが絵はがきで、一枚売って終わりではなく百枚あるから、数が出る可能性を求めて微妙な手直しがかさみます。

絵はがきの難しいひとつは、全ての図柄で等しくするタテヨコ比です。正方形の絵はまず収まりません。裁断しろが大きいから絵の一部は切れますが、切れてよくなるバランスを見つけます。白や黒の囲みワクを設けたら、商品にならないし。

一枚一枚のレイアウトが何個かの条件で決まり、挽回する小細工を加えることもあり、元の絵と多少でも違う再現となります。多くの原画は縮小され、素材感は出ないように思えますが、やりようで出せます。そういう奥の深いところも。

CMYK変換が入るにしては、ドイツの絵はがきは色がよく出て、日本で普通に市販される絵はがきより鮮やかです。時々参加者が日本でつくられた絵はがきを送ってくれますが、鮮やかさはドイツが圧勝です。廉価なDM仕様だと、くすんだ色でもやむなしですが。

ドイツは上質の印刷機を常用できる富裕社会に思えますが、機材は日本製かも知れません。というのも、2013年頃に裁断寸法が日本の数値に替わっていたからです。少なくともジクレー出力機は日本製だとわかっていて、でもその成果を日本国民が堪能しにくい時代へと暗転しました。国庫の危機を狂言した貧困化の時代です。

美術館が所蔵する歴史名画を吐き出させる目的で、先進美術館構想が出されたほどで。国内資産を海外へ売却して、館の現金収入を得るという。商品貨幣論への信仰で、間違い政策を思いつく一例です。国内資産の売却益に頼る宗教的な新自由主義経済思想で、シャープ社やエアバッグのタカタ社も外資へ売り払った失敗です。
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2019/11/27

消費税を15パーセントに上げるIMFの要求と日本人の反応

消費税を10パーセントに上げると、次は15パーセント、その後20パー、30パー、40パーと上げていく薬物依存に似たのめり込みが、事前予想されました。根拠は、税率どおりに税収が増えない人間行動学です。500円のラーメンを1000円に値上げして、2倍の売り上げを狙うのと同様、客の買い控えが考慮にない失敗です。

現象は、かゆい腕をかけばかくほどますますかゆくなり、かくべき理由がかくことで生まれるのと似ています。日本語で悪循環と呼んで。ネガティブ・スパイラル。ついに出血や感染症を起こして、破傷風で死んだりして。

最近の国民は、消費税増税で不況が悪化し、所得が減るから収める所得税も減り、よけいに消費税増税が必要になる悪循環に気づきました。ところが改善策を99パーセントが勘違いしています。「増税する前にまず無駄をなくせ」という怒りの声が勘違いの典型で、全く何もわかっていない。

国税を徴収する目的は主に四つあり、(1)貨幣の信認、(2)貨幣価値の安定、(3)所得格差の縮小、(4)購入阻止です。(1)は自国通貨の宣言。(2)は超インフレの防止。(3)は共産主義革命やテロを防ぐ治安維持。(4)は悪品や悪所への抵抗増大。健康に期するタバコ税やアルコール税がそう。

徴税は財源の確保ではない。国内経済は政府発行の貨幣を循環させる方式だから。GDP500兆円に対して、特別会計と一般会計で280兆円の出費、補う国税は60兆円で、本来の財政出動のデカさがわかります。出費を300兆円に増やし、国税を40兆円に減らすのが正解です。貨幣発行増がGDP増であり、芸術よりよっぽど簡単。

時代錯誤の商品貨幣論で日本を攻めるIMF勧告に対し、「いや逆に減税しろ、そして国の無駄な出費を削減しろ」と騒ぐ国民。前半は正解で、後半は誤解。国の出費を減らせば、増税での穴埋めは自明の理ではないか。勘違いした国民が発する日本経済を縮小させる声を受け、国会議員が貧困化を進める構図がみえます。
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2019/11/24

海外でモテる作品はまずこの基本からスタート

海外での美術展では、作者の魅力で突っ切る場面は減ってきました。作者が現地へ行かないことがほとんどで、お客と顔を合わせて同時代を共感したり、人物の魅力を伝える機会がない前提で考えます。古典作品の紹介と同じ感じになります。

これは、美術家が亡くなると総じて値打ちが落ちる、一般に広く起きる現象の理由にもなっています。今は亡き芸能タレントをテーマにしたテレビ番組が、ごく珍しいのと同じことです。生きているうちが華という面は、芸能に限らず美術にもみられます。

そこも考慮してアート・マネージメント・システムでは、作品自体に絶対的な魅力や取り柄を備えることが目標です。「これ誰が作ったか知らないけど、なかなかおもしろいね」と言われるものを目指します。別に多大な努力を要するほどでもないのですが。

とはいえ一点売るだけで、こんなにあれこれ考えて検討し、修整を重ねたり振り出しに戻すこともあるのかと、驚かれた方もいらっしゃるかも知れません。しかしそれは当初だけです。毎回同じだけ手間がかかるのではなく、やがて手慣れて高速化しますから。

音楽で考えれば、プロはその場でヒョイと即興演奏し、高いパフォーマンスを再現できます。美術も同様に、その場でヒョイと作れてしまうよう、下積み訓練がある程度必要でしょう。おもしろいように自分の絵が描けてしまう境地の、方法確立中はゆっくりでよいし、第一歩に時間をかけてもよいでしょう。

ポツンと残った絵だけを見て、他人が話題にできる、そんな一枚になればよいのですが。その課題は意外なことに、芸術性やらがどうこうという以前に、デザインの次元での基本作法が実は大きいのです。たとえばスペースの埋め方です。
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2019/11/21

小さな政府が日本をだめにしたと報道番組が言い始めた

平成時代のラジオ放送には禁句がありました。デフレという語です。「若者が車を買わないのは、デフレ不況で金がないから」と言うと、電波使用権を仕切る政府にニラまれる。そこで放送局は「今の若者は草食系で、車よりもエコに関心がある」などと、現実と違う分析を続けました。若者の貧困化を伏せた。

しかし10月の消費税10パーセントでトーンが変わりました。「小さな政府を目指す日本で公務員の非正規化が進み、ライフワークの介護は不可能となり、地方自治が機能不全となった」と放送で語り出したのです。表現の自由を取り戻す動きか。

公務員は税金ドロボーで許せないという、アフターバブル時代の役人叩きを覚えている方も多いでしょう。民間企業の女子が貧困のあげく売春に手を出す平成末期、公務員は消費税増税するたび、給与増とボーナスアップでウハウハ。楽して儲かる上級国民のイメージが定着しました。

実際の公務員は、激務で死んだり病院送りになっています。日本は先進国中で公務員が少なすぎて、公共サービス崩壊へ転落中。現政権の失策とするほのめかしが、昨今の放送に出てきたのです。ところが放送局は、二言目には認識不足が著しい。ラジオ報道が国内に残された大問題を整理したのがこれ。

(1)日本の景気は回復せず、実質賃金が下がっている。(2)日本は財政再建も不十分で、国に無駄が多く借金ゼロに遠い。二つを改善しない政権を批判した報道ですが、放送は正気かとあきれた者も多いはず。(2)の財政再建の赤字縮小が、(1)の景気悪化の主因だからです。論者は日本国の病名を知らないらしい。

放送を言い換えるとこう。(1)男の体力は回復せず、やせ細ったままだ。(2)男は絶食も不十分で、無駄に食べており飲食ゼロが達成できていない・・・。二つは因果関係です。どうやら放送局に日本を滅ぼす意図はなく、単に経済の仕組みを知らないだけ。悪意はなくとも、アナウンス効果を思えば罪深いのですが。
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2019/11/20

ジャパン・フェスティバル・ベルリン2020の目標

ジャパンフェスティバルベルリンのフィギュアたち
(Photo:SUZUKI)

ジャパン・フェスティバル・ベルリンの目的のひとつは、国際市場の一角で作品を売る近道です。東京五輪前に、外国で存在感を出す日本押しもあるとして。日本特集での日本作品は、比較的売りやすいことは確かです。高値でなければ。

2014年当初の海外展入門の意味は早く曲がり角にきて、売り切る攻略作戦へ秋にはシフトしました。現地のお客は鑑賞よりも購入の目的で訪れ、ご祝儀的な迎えられ方は最初だけでした。出品者との準備打ち合わせでも、買われる範囲に入れる話を必ず加えています。展示するだけの意義はもう小さいから。

外国でまだ一度も売れていない作風を、とにかく売れるよう改良する作戦をとり、しかも芸術性を高めれば結果は好転するからわかりやすい作業です。もし逆になるならやりにくい。その売るためのハードルは、価値観の内外差でした。

欧州では美術は一般化し、カジュアル感があります。対する日本では美術は特殊化し、フォーマル感が強い。高尚なものだとされる日本のアート感覚がそれで、しかも国内では「美術」と「現代美術」を呼び分けており、普通の人は現代アートとはさらに一歩距離を取っています。美術好きで、現代アート嫌いという人が多い。

その国内の空気に美術家も影響を受けているから、芸術はこうあるべきであろうという方向が欧州とは違っています。日本に照準を合わせた作品は、多少でも世界に合わせ直す必要があるのです。個人の才能よりも、社会の圧の問題です。

具体的には主張を強めて、まず目立つことが大事。刺激をひかえめに抑えて排除や失格を回避する、対コンテスト的な警戒は考えない方がよいでしょう。そしてこれはまた、単純にビジュアルデザイン次元の工夫で済むことも多いのです。
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2019/11/14

沖縄・首里城は入場料が安いから火災が起きたの?

「沖縄県の首里城が焼失したのは、入場料が安すぎるから」が話題になりました。この着眼の間違いは家計と国家財政がごっちゃで、文化財を採算性で斬る収益主義の不適切です。家庭や企業とは違い、独立国の政府が貨幣プリンターを持つルールを知らずに書いたはず。焼失は公金カットによるニッポン貧困化の犠牲です。

入場料低廉説への批判も同じ不適切でした。「再建費を文化財ではなく、貧困者や福祉のために使うべきだ」。これまた独立国に貨幣プリンターがあるとの視点が、やっぱり欠けています。貨幣量が固定していて奪い合うこの思想を、商品貨幣論と呼びます。お金を限りある貴重な資源、レアアイテムだとみる勘違い。

総量が一定の貨幣を、自分の縁故分野へ引き抜く思考です。お金をこっちへ回し、あっちを葬る思考。結果はマクロ経済のGDPが停滞し、国民は貧困と不仲へ暗転。この変化は、1997年から貨幣プリンターを眠らせ、緊縮財政に変えた人災なのに、国民一人一人の劣化に罪をなすり合う人たちが怖い。

会社からもらう給料も、実は国債発行が生むマネークリエーションの循環だとは、日本で知られません。金欠の時に貨幣を追加発行する国際常識がイメージできず、フィールド内に今あるお金を、ラグビーボールのように奪い合うゲーム脳ばかり。身障者や高齢者叩きは、ライバルの口減らしが目的か。

「無駄な出費が多いせいで日本は傾いた」は狂った思想で、独立国は無駄な出費が多いほど裕福に変わると決まっています。一例がアメリカで、車やバイクを何台も買うコレクターが多い。ドイツでも、食べられもしないジャパニーズアートを買う市民が少なくない。生きていくのに全くいらない無駄な物に、お金を使うから社会が富む順序です。

「無駄な買い物が経済を回し、好循環サイクルで国力が上がる」と気づく日まで、日本は経済力ゼロへと縮み続けます。政治家は人口を減らす目的で無駄を減らしているかにみえますが、財政出動を削減し大勢が貧困になった方が、国民は逆に納得するものだから、大衆迎合でやっています。国際金融陰謀説より以前の話で。
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2019/11/11

ベルリンの壁崩壊30周年の記念セレモニー

ベルリンの壁崩壊30周年記念セレモニー

2019年11月9日に、ベルリンの壁崩壊30周年記念イベントが開かれました。壁は「鉄のカーテン」の具現化であり、戦後ドイツを分割統治したソヴィエト連邦の下で、1949年にドイツ東部が分離独立し、東西ドイツへ分断。

恐怖政治の東ベルリンから西ベルリンへ脱走できないよう、1961年から西ベルリンをコンクリート壁と鉄条網で囲みました。1989年に壁が壊された発端は、東ドイツ職員の誤判断とされ、「東から西へ自由に行ける」のデマを押さえ損ねたミスらしく。雪解けでなくハプニングとされます。

しかし決定的な要因は、ソ連のチェルネンコ委員が推したゴルバチョフ書記長と、シェワルナゼ、ヤコブレフらの「改革」「情報公開」でした。当時ソ連のスーパーで石鹸やクレンザーなど生活用品が枯渇し、市民は店でひんぱんに長い行列に並びました。さらにチェルノブイリ原発。

ソ連の職員が日本を視察し、「わが国が求めた社会主義は日本で実現していた」。石鹸は豊富で、国民皆保険制度。書記長はクレムリンで日本の乾電池を見せ、我が国の三倍もつと。昭和の日本は、勝ち組がいて負け組は極小にとどまる一億総中流社会で世界経済をリード。税制もそこに照準を合わせていました。

ベルリンの壁がなくなると、新たな壁を築いたのは資本主義のアメリカ国内です。金融やIT長者のみ中に入れるタウンを建造し、周囲に住む一般家庭と仕切るコンクリートと電流鉄条網です。共産主義の壁の次は、資本主義の格差の壁。

30周年当日のセレモニーは雨で、写真は翌10日です。上写真はブランデンブルク門前から旧西ベルリン側へ伸びた空中オブジェで、10万人の願いがテープに書いてあります。下写真は南から北を見ていて、左に空中オブジェ、白球の右にブランデンブルク門。元西側に広がる紅葉した森の向こうは、国会議事堂のガラスドーム。

ベルリンの壁崩壊30周年記念セレモニー
(Photo:Mihara)
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2019/11/10

Kaori SUZUKI個展 イメージからイメージへ[参加者ニュース]

Kaori SUZUKI個展
「From Image to Image イメージからイメージへ」
https://suzuki.denberlin.com
アートギャラリー絵の具箱
東京都武蔵野市吉祥寺本町2-24-6吉祥寺グリーンハイツ205
2019年12月3日(火)~18日(土)
12:00-19:00、18日のみ-17:00
https://enogubako.in/kaorisuzuki19ex-01

ギャラリー日独物語写真
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2019/11/07

ジャパン・フェスティバル・ベルリン2020サイト公開

ジャパンフェスティバルベルリンの着物

少し前に気づくと、ジャパン・フェスティバル・ベルリンの案内サイトが2020へと更新されていました。夏まで2019のままになっていて、おそらくサイト制作担当者が交代したと想像していました。
→Japan Festival Belrinサイトへ

出展の中心は現地で日本商品を扱う店などですが、日本からの大口出品団体が撤退し、我々が本国からのわずかな出品者ということになります。この事情は前回と同じですが、今度は場所取りスペース3倍です。
→ギャラリー日独物語サイトへ

東京オリンピック2020の前宣伝にからめて意識していましたが、例のマラソンと競歩の札幌移転でトンデモな動転が起きています。日本では情報が燃料投下されるたびに、大きい議論になっています。
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