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2020/02/19

ベルリン近辺の新たな美術展示開拓スタート|日独の芸術観を克服

ベルリン市には大きいアートフェア以外に、小さな美術展が色々あります。どれか試してみたいと前から考えていました。最近めぼしいものをひとつ見つけてもらったので、情報を集めています。

日本のようなコンテストで賞を出す制作競技はなく、全てが展示即売会です。美術を展示する意味や目的そのものが、日本とは違っています。

フェアの規模の大小は、作品サイズにだいたい相関します。日本から送ればサイズ制限で小品に限られ、あまり大きいフェアだと会場規模に負けてしまいます。プリントなら2メートルとか巨大にもできますが、今はまだ小品にとどめています。

このタイプの企画の目的はやはり現地に作品を広めることで、売る意識で全てをセットします。繰り返し言っていますが、日本以外では美術は高尚だとして敬遠されまくりはしないから、逆に売る妥協で作品が汚れる悩みも小さいのです。売るなら芸術失格するという危機感はいりません。

だから現実的な日本の課題は、より目立つことです。地味な方が好感度が高いのは日本だけで、世界は渋好みではありません。日本製は腕が劣るのではなく、社会の抑圧に応じて目立たないまま技術鍛錬する方向性に難点があるのです。

というわけで、今年もまたアート・マネージメント・システムで、売れる作品をひとつでも増やします。日独の差異を乗り越えて日本製アートを目立たせようというわけです。
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2020/02/12

オリオン座ベテルギウスの超新星爆発はいつ|冬の大三角の頂点が消えた

夜の星空で、三つの一等星が囲む形といえば、まず夏の大三角です。三角定規の30度タイプに似ています。対して冬の大三角は、ほぼ正三角形です。何しろ全天で最も明るい一等星シリウスが頂点に輝いて、非常に目立ちますが、問題は目立たないあれです。

おおいぬ座でもこいぬ座でもない、全天一のヒーローたるオリオン座。その左上に位置するベテルギウスが、異常に暗くなって二等星に落ちているのです。数年前までオレンジ色に輝いていたのが、この冬は特に毎晩かすむような暗さです。

ベテルギウスの寿命は尽きかけて、超新星爆発が近いことがわかっています。太陽の位置に置けば、地球の軌道より直径が大きいベテルギウスの最後は、満月並みの明るさで輝き、昼でも少し見えるほどでしょう。

ただし、今のこの暗さが爆発の予兆ではなく、爆発は数百年後かも知れないし、今夜かもしれないしという状態です。もし今夜だとしても、起きたのは600年前ですが。一等星が爆発して中性子星に変わる過程を目視できるなど、人類の文明史で初なので楽しみの学者も多いとか。

マイナーな恒星が爆発した例は、残骸の「かに星雲」で知られ、1054年に異常に明るくなった記録が、中国の元代の歴史書に記録されました。日本でも古くに、そこからの引用らしきが二次記録されています。

ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した「かに星雲」は、ほぼ完ぺきな抽象モダンアートに見え、ディテールが無限に存在するフラクタル図形です。ただし、多くの天体写真は誰かが色を強調していて、人の美的感覚も混じっているのですが。
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2020/02/07

キャッシュレス化カード社会と日本見本市展示|ドイツで絵画をお宅に配達

ジャパン・フェスティバル・ベルリン2020では、いつの間にかベルリン市がカード社会でキャッシュレス化していて、影響がありました。1日目にお買いあげいただいた180ユーロの絵は、現金を取りに帰ることになり、お支払いと引き渡しは翌日となりました。

2日目の60ユーロの絵は、同じ理由で開催後になり、現地スタッフに配達していただくことになりました。前から言われていたように、キャッシュレスだと屋台や露店や大道芸などはやりにくく、柔軟性がないのです。

これは今の日本で進めているキャッシュレス化も同様で、各店舗はネット接続し続けるカードリーダーの設備コストで、売上金をピンはねされる問題が解決していません。この問題は決済会社を国営化し財政出動で埋めないと、搾取のエスカレートが起きるでしょう。

一方アメリカでは逆に現金を保証する法律ができ、ショップが現金決済を拒否すると、厳しい罰を受けるそうです。法律の主旨はカードが持てない立場や、使えない事情に対する差別禁止です。つまり人権です。

カード社会だと、他人にひとっ走りパンを買ってきてもらうことが困難です。他人にカードを渡して、暗証番号も伝えないと払えないから。現金と違い、子どもに300円だけ持たせたお使いもやらせにくいわけです。

美術展示会では60ユーロ程度の絵も、現金を取りに帰る結果となり、将来どう解決するのか興味深いところです。現金の廃止は不可能だとよくわかりました。カード発行業者の最大の利点は、個人情報の資産転用であり、それでFacebookも支配権争いに乗り出したのでした。
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2020/02/01

海外アート展に送る作品を選び出す理由|アートマネージメント補強企画

ここで企画している展示は、アーティストの好きな作品を思い思いに出すのとは違い、少し選んでいます。欧米では日本型のコンテスト方式ではない、アートフェア方式の展覧会です。だから好きなものを出せば済むはずですが、それだと売れにくいのです。

たとえば日本で好評の洋画であっても、西洋の人の関心は下がるはずだから、どうせなら和を感じさせるモチーフや作風を選んだ方が得策です。これは異国情緒ともいえるもので、文化財を買う動機には自分と違う世界の発見があること。

そしてもうひとつの課題は、作品の完成度です。完成度は精度の高い低いではなくて、「出来上がっている」という実感です。めちゃくちゃな絵にも、めちゃくちゃな方向なりに完成度が存在するでしょう。

日本だと開口一番「自分は絵とか全然わからないから」となりますが、ドイツではそれは少ないように感じています。こちらの想像ですが、買わない理由が見つからないことが大事です。チェックの筆頭は、「独自性を完成させているか」です。

「独自性があるか」より一歩進んで、「完成させているか」です。日本型のコンテスト方式だと、基本的に審査員の理解範囲に入れていく必要があり、挑戦的な絵が出にくい傾向があります。それで日本の作品は手加減されていて、そこをいじれば上がるとして、アート・マネージメントを考えました。

日本に根強いのは、「美術は自由だから自然体で生まれる作品が正しくて、販売が視野にあると汚れてしまう」があります。これはしかしコンテスト感覚の延長にすぎず、最初から売る前提に決まっている国では、かえってと何でもありです。
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2020/01/30

最終日のジャパン・フェスティバル・ベルリン2020|驚きの勢い

ジャパン・フェスティバル・ベルリン2020の最終日の会場です。写真が届いてびっくり、家具の配置も変わっていました。よい形になっていました。ドイツでは美術は高尚や難解やおごそかなものでなく、もっと日常の中に一般化しています。そんな雰囲気が見えます。

ジャパンフェスティバルベルリン2020

ジャパンフェスティバルベルリン2020

ジャパンフェスティバルベルリン2020

ジャパンフェスティバルベルリン2020
(all photos:Mihara)

現地在住で書道のErikaさんと、ドイツのRobertさん、撮影のMiharaさん、日本からはプロミュージシャンのHanane Kondo様に、会場でセールス攻勢をかけていただきました。やや値の張る作品も、交渉の末にお買い上げいただけました。

大型絵はがきは堅調でした。一枚に時間をかけていますし。ジクレーはアート・マネージメントの作品も滑り込みで買われて、よかったーという心境です。

今回は色々ありました。原画の箱が初めて税関で止められ、新たな証明書づくりと再回収の作業などで、あらゆる作業が後にずれたのです。徴税に必死すぎるドイツならではの課題が残りました。

また3企画が従来仕様のままで、日本側デスクが価格対応に遅れました。これはEUやドイツ経済の局面に関係したと思われ、仕様変更の必要も生じました。もっと枚数を買われるように。

欧州中央銀行の財政出動の組み直しと、ドイツの減税がうわさされます。付加価値に重点があるアートは、経済動向に大きく左右されています。ベルリンの変化に遅れないように。
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2020/01/26

初日のジャパン・フェスティバル・ベルリン2020|書道パフォで目立つ

ジャパン・フェスティバル・ベルリン2020の初日の会場です。例年は雪模様なのに、今回は雨でした。日本も雨続きです。それでもお客には恵まれました。ここから撮るビルの全景は初登場です。

ジャパンフェスティバルベルリン2020

パネルは2面借りていますがなぜか搬入時は1面だけで、現地で交渉していただくと3面に増えました。前回別の理由で狭かった画家が、うまく収まり助かりました。実績ある画家の特集コーナーが二つです。問い合わせも来ました。

ジャパンフェスティバルベルリン2020

高級プリントアート(ジクレー版画)を重ねてテーブル置きするのは、縁起も含めて作戦にしています。時々かき回します。

ジャパンフェスティバルベルリン2020

新マネージャーは書道の師範なので、色々検討して羽を伸ばしてもらう作戦をとりました。次回へと延ばすと、高速回転するベルリンでは機会ごと消えやすいし。布石として印象づける意味もあり。

ジャパンフェスティバルベルリン2020

毎度人気の日本関連雑貨店です。いつも常連らしき出展が目につくような。

ジャパンフェスティバルベルリン2020

初登場のライバル出展と価格が競合してしまい、2日目終盤予定のセールを早く始めました。高級な紙を使っているのに。原画でないから売り惜しむ意味なしとは、現場の実感です。

ジャパンフェスティバルベルリン2020
(all photos:Mihara)
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2020/01/25

搬入日のジャパン・フェスティバル・ベルリン2020|夜まで手作り会場

ジャパンフェスティバルベルリン2020

さてジャパン・フェスティバル・ベルリンの季節です。いよいよ明日25日10時に開催です(日本時間今日18時)。やっとここまで来ました。

前日の1月24日ドイツ時間17時から搬入しています。やはりテーブルが広めで、融通がききそうで安心しました。日本から出向いた少数派として、威信をかけて場所を取ったんだし。ついたてが後で増えます。ついたても含めて、途中で模様替えしていく予定です。どうなるか、脚本はなしです。

ジャパンフェスティバルベルリン2020

ジャパンフェスティバルベルリン2020

ジャパンフェスティバルベルリン2020
(all photos:Mihara)
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2020/01/20

想像より手間がかかるジャパン・フェスティバル美術展準備

日本特集の見本市イベントは、ジャパン・エキスポやジャパン・フェスティバルなどが知られます。世界中に同名のイベントがあります。名称に商標もないのか主催者はチェーンでなく、それぞれ別団体です。日本丸ごと見本市のフェアは、世界中で長いブームになっています。

ジャパン・フェスティバル・ベルリンもまた、東日本大震災より前からあります。まだアットホームな規模なので、芸術コーナーで今のところ作品を見やすい雰囲気がつくりやすくなっています。ワークショップなどもやりやすい規模です。

一般に祭典が巨大化するほど大企業の出展が増え、出し物ひとつずつの影は薄れ、喧騒の中で埋没します。また著名人やタレントがお客の目当てとなりやすく、展示物が背景化して個別に目立ちにくい難点もあります。お客が後日覚えていないものが増えて。ここではまだその傾向はなく、手作り感がいっぱいです。

こちらも作品内容で目立とうとしており、アートのマーケットリサーチが大きい目的で、個展の準備の一環にも位置づけています。今回2020も3種類の企画の合同でミニ展示コーナーをつくります。新しい幹事さんを中心に、現場は初回の苦労があります。作業が後から出現するのです。

ドイツは美術の物価は安いのです。国内で売買される数量も日本よりずっと多く、値はこなれて完成作品も画材も安いようです。しかし文房具は高めとわかっています。だから一部日本から送りますが、すると送料が日本は高いのです。

開催2日間は毎度すごい速さで時間が過ぎて、やりたいことがまだあったような、乗り遅れたみたいな感覚が残ります。出品者からも、もっとこうしていればというご意見もあるでしょう。それに支えられて続いています。
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2020/01/13

作品の価格づけで毎度悩む日本とドイツの物価内外差の課題

日本は美術市場が小さいというか、確かな市場がない話を時々出しています。日本は諸外国と異なり、合同展覧会の大半が公募コンテスト展だからです。公募コンテストでは、審査員が作品の格づけを行い、作品を売るのはまず禁止です。

だから作品を売った体験も少なく、自身のアベレージ価格が決まっていないわけです。その結果、世界の一般的な価格とは違う値づけになりやすい失敗があります。しかしもうひとつの原因があります。

それは市場が小さいと購入客が少ないので、値がこなれない問題です。つまり買う人が少ない分野ほど、逆に単価が上がってしまいます。買う人は特別な考えで買おうとする見込みとなり、高値で成り立つわけです。お客が限定される前提で。

フランスだとおにぎり弁当はまだ珍しいから、3個700円でも行列はできます。日本だと一般化してどこにでもあるから、3個350円でも高いと感じられます。これが美術でも起き、日本からドイツへ送った作品は、おにぎりとは逆に日本価格だと高くて手が出にくい。

実はジクレー企画では、その問題も含めて解決を考えています。プリントアートだと原画は手元に残り守られます。複製の一種であるジクレーなら、現地の相場に合わせやすくなります。プリント料の実費部分も、日本より値がこなれているし。

日本の事情はまだあり、できれば出品参加費の元をとれるほど高くしたい思いもあるご時世です。すると自ずと個展の事前リサーチや、トレーニング的な意味が浮上します。価格アップ以前に、内容を充実させてという考えになります。
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2020/01/07

絵画の撮影法がものを言うジクレー時代の海外アート進出

現代のデジタル版画は、写真画像をプリントして量産するものです。写真に収まる全てのものを版画にできます。自分の顔でも。ジクレーと呼べば、グラビアやオフセットでなくインク吹付式を指すので、高級版画の部類になります。

ジクレー展覧会は、出品の制約が小さく自由度が高いのが利点です。まず作品サイズが小さくても巨大でも出品でき、売却済みでも出品できます。入門用のハードルの低さと、応用範囲が広く奥も深くなっています。

ただ、撮影の画質で版画のクオリティーが左右されるから、まずは画素数が多くてセンサーが大きいカメラが理想です。写真スタジオに外注にしても、絵画用大型スキャナーがないところでは、意外に上手でもありません。料金も高く、全点写すとコストがかさむし。

過去にスタジオ写真がイマイチで、作者自身が写し直したこともありました。光る素材の作品でした。自分で撮ると、ある部分をピカッと光るようにライトを当てる細工ができます。そうして作品に特別なライブ感を加えてうまくいきました。

問題は、カメラはスマホだけ持っている場合が増えていて、三脚につけて絵にまっすぐ向けることがやりにくい欠点があります。画質も概してジャリジャリしたノイズ感があり、JPG圧縮も避けられずに圧縮率で劣化が目立ちます。

デジカメ撮影技術の底上げも思いつき、そちらの準備も考えています。比較的安価で、絵画撮影に向いたカメラはいくつかあります。こうして、いくら簡単になっても、また手間をかける方向になってしまいますが。
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2020/01/02

ドイツ・ベルリン市ブランデンブルク門のジルベスター夜景

ドイツの年末年始

ブランデンブルク門で開かれたジルベスターの写真が特派員から届きました。

ドイツの年末年始

ジルベスターの語は、日本ではジルベスター・コンサートというクラシック音楽用語になっています。ベートーベンの交響曲第9番とか。ドイツでは年末年始を含めてなので、日本でいえば「行く年来る年」に相当するようです。年越しそば相当はドーナツだそうです。

ドイツの年末年始

ブランデンブルク門は屋上に馬車の銅像があり、馬が向いている側が元東ドイツです。写真は鳥と車輪が見える側なので元西ドイツ側からの撮影とわかります。門の左が北になります。

ドイツの年末年始

パーティー会場はかなりの人混みでぎっしりでした。かなり早く着いたのに、予定した花火の撮影は三脚を置く場所もなく、無理だったようです。(Photo:Mihara)
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2020/01/01

激動の2020心中察するとこれ ブランド絵はがき図鑑13

謹賀新年。今年は変えましょう。ジャパンマネーの強化を図るために、日本経済をどうにかしないといけませんね。

それにしても世界の人々は仲良くならず、いさかいと分断が続いています。いさかいと分断は、友人関係や夫婦関係でも普通に起きていますが。人には、世界を混乱させる本能でもあるとみた方がよさそうな気もしてきます。

というか、人は非常に複雑な生き物で、現象に反応して動的に変化する性質があります。この手の論は、芸術の複雑さを語るマクラみたいなものですが。

たとえば企業の中で優秀な2割を集めて新組織をつくると、メンバーの2割は働きがよく、2割はだらだらし始める配役の再構成が自動的に起きるそうです。優生思想を否定する根拠になっています。美術の傑作も、誰にできるかは不確定です。

2020年に、経済大国の動転が起きると言われてきました。アメリカ、中国、日本、ドイツ、イギリス、フランスと、大国は問題をかかえています。興味深いのは日本で、存在しない財政不健全問題に悩んで混迷したナーバス国です。

国際金融が故意にバブルを起こさせ、故意に後処理を失敗させ、貧困化させて金品を持ち去る陰謀がよく言われます。しかし国際金融は貨幣発行権を持つ側だから、論理矛盾があります。人の複雑さです。

ブランド絵はがき
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2019/12/30

日独の金融問題も焦点になりそうな来年2020年

ドイツの危機が近いと言われますが、金融問題がよく語られます。ひとつは民間のドイツ銀行が売った金融商品のプライム問題とされます。プライムとは、リーマンショックのサブプライムローンを浮かべます。

ローンは借金のことで、メインでないサブは返せる見込みが低い相手を意味して、つまり借りたサブちゃんたちの多くが破産するわけです。すると現金を引き出され使い込まれた銀行側も、借り逃げされて不良債権となった事件でした。

サブプライムの仕掛け人はドイツ銀行だったから、アメリカが一兆円の制裁金を課すという、その危機がひとつ。そして今も、ドイツ銀行がジャンク債同然を5千兆円も発行している別問題です。

このように銀行が金融商品を売りたがる理由は、貨幣新発行手続き(信用創造)の特別行使権で手っ取り早く手数料をかせぐためです。理由は、正規の企業融資では金利が得られない先進国の不況傾向があるでしょう。

日本が典型で、現在のような国ぐるみ故意にデフレ不況を深める逆走を続ければ、投資する先が増えない銀行は困ります。すると預金者からマイナス利息、すなわち口座維持費をとって食いつなぐ方向になるのは明らかです。

グレタさんの温室効果ガス騒動も、金融が仕掛けたマネー捻出の契機づくりが疑われ、国際金融資本はそちらへシフトする意思表示済みです。京都議定書では米中でなく欧州側についた日本も、ここではブレーキを踏んでいるような。
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2019/12/23

ドイツのカイザー・ヴィルヘルム記念教会クリスマスマーケット

ドイツ、ベルリン市の有名なクリスマスマーケットの写真が、特派員から届きました。2019年12月22日の撮影風景です。カイザー・ヴィルヘルム記念教会の建物群のあたりで毎年開かれている恒例行事です。

六角形で高い新鐘楼塔と、八角形で低い新教会堂の間にあるのが、ネオ・ロマネスク様式の旧教会堂です。この教会については、2016年末の記事にも書いていました。ジャパン・フェスティバル・ベルリン2017の直前でした。

ジャパン・フェスティバル・ベルリンのいつもの会場ビルは、同じ通りに面した約1キロ東なので、この教会がたぶん見えます。このあたりは、国会議事堂が近いブランデンブルク門からは、地図上で時計の8時の方向です。現地はもう真冬の服装ですが、中はまだ軽装だとか。

ベルリンクリスマスマーケット

ベルリンクリスマスマーケット

ベルリンクリスマスマーケット

ベルリンクリスマスマーケット

ベルリンクリスマスマーケット

ベルリンクリスマスマーケット

ベルリンクリスマスマーケット

ベルリンクリスマスマーケット
(Photo:Mihara)
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2019/12/17

ジクレー版画の駆け込み参加がしばらくできます

ジクレー版画という技法について、最近はあまり説明しなくなっていました。版画は昔から、プリントアートのことです。このプリントという語は、版画のプレス機と、印刷のプリンターのどちらも含み、しかも両方は同じものです。

プリントの語は日本では学校で配るチラシだから、版画のイメージには遠くなっています。しかし英語圏ではプレスとプリントは近い意味です。印刷技術で絵を量産すると版画になります。新聞紙や一万円札も版画です。

フランス語のジクレーは、デジタル画像を版として使い、インク吹付プリンターで刷った紙作品です。写真光沢紙からテクスチャーのある美術紙まで、用紙で画風が変化します。電子データを外国へ送って現地で刷ればよいから、日本で刷って輸送する手間が省けます。

幸いドイツではデジタル版画が一般化し、国内注文数が多いスケールメリットで、プリント料金は日本よりかなり安くなっています。日本に戻ると高くてショック。その内外価格差を利用する展示が、ジクレー版画企画です。出品者は画像を用意すれば調整もいらず、プリント仕様に合わせる作業はこちらで行います。

そうして時間が余るなら、原画を加工する時間に使えます。複製画に作る以外に、特別エディションとしてレイアウトを変えたワンメイク版にしたり、気になっていた部分を色変えしたりもできます。二作品を合成したりも。

完成作品の大きめ画像がすでにあるなら、あわてる作業も特にありません。撮影の重要性だけはこの企画に限らずありますが。現代では、版画と無縁の画家も全員がジクレー版画家になっているといえます。自分の絵の高精細な撮影画像が、生涯の販売用資産になる時代だからです。
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2019/12/13

日本の美術アーティストが海外へ出る動機と法人税

日本のアーティストは、少しずつ海外へ脱出しているのかも知れません。芸術の理解者が国内に少ない問題もあろうし、ネームバリューで何ごとも回る風潮がうざいと、能力主義を求める理由もあるかも。しかしより切実な理由は、確たる美術市場がない点でしょう。

絵をかいても常設的な売る場もないか、あってもガチガチの条件つき。これは日本企業が海外へ工場を移す動機と似ています。ところが日本からの企業脱出で、以前から間違った動機が言われます。法人税が高いから、安い国へ出て行くとの定番のウソがあります。

アンケート調査すると、企業が海外へ工場を移す理由の上位は、相手国に「大市場がある」「資金と人材がある」「うちは一種類の商品だけで成り立つ」。相手国の景気がよいから引っ越すのです。その一方で、高い法人税が日本脱出の動機になると答えた企業は、たった8パーセント。

答えた8パーセントは、法人税を誤解しているはず。個人の所得税と企業の法人税が、どんなに違うかは意外に知られていません。前にも、所得税と法人税を混線させて説明する啓蒙動画があり、間違い内容なのにウケていました。

所得税も法人税も、収入から経費と控除を引いた残りが所得です。家庭で買う応接セットやキッチンテーブルやコーヒーメーカーは、所得税の経費にはできません。ところが法人で買うと、法人税の経費になります。重税なほど、家庭のテーブルは安物に、企業のテーブルは高級になる道理です。

「高級になる」の部分に、「社員の給料を高くする」も含まれます。法人税率が高い国ほど、社員を奴隷扱いしない従業員ファーストなのです。つまり、法人税を下げよという声の裏に、社員の頭上に君臨する株主ファーストがあるとわかります。誰のマネーを奪い誰に与えるかで、税制が悪用されています。
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2019/12/07

若い新世代が日本をあきらめ始めたのは理解できるが

一昔前に野党の党首が交代して打ち出したスローガンは、「日本をあきらめない」でした。「誰もあきらめてなんかねーよ」などと、世間から散々に叩かれました。ところがその後は、特に若い世代が日本をあきらめ始めているという。それも当然です。年末の今、人類史上最長のデフレ不況を記録更新する直前だし。

日本国が通称「リゾート法」と呼ぶ国土開発の内需と株投資ブームで、マイルドなインフレを続けた1987年から1992年まで。88年に落ちたアートの次に不況に弱いフィットネス産業も落ちた95年まで。さらにWindows95で燃えたパソコンとソフト開発販売ブームの97年まで。という節目を振り返ります。

バブル後の経済低落を、突き落とした政策が二つ。ひとつは銀行に不良債権処理を急がせた金融政策。貸しはがし倒産の連鎖です。さらに決定的な分岐点が、97年の消費税増税でした。あの時の正解は消費税3パーセントを0パーに下げるのが世界の財政の常識なのに、いきなり逆走した。

逆走した理由は、税金は貨幣価値の安定が目的だという知識がない日本人が、予算不足を補う財源だと誤認したせいです。その思い込みは今も国民の96パーセントが信じたままで、記録的なデフレ不況を今もしっかり「支えて」います。国際陰謀論以前の問題として、国民の勘違いで国を倒したかたち。目が覚めるのはまだ先。

つまり日本の貧困化の起点は、1992年、95年、97年の三種類あります。リーマンとか関係ない。もちろん89年の消費税導入も犯人ですが、インフレ好況ゆえ悪行ともいえなかった。国民に明るい笑顔があった。物品税廃止で、モーターボートなどぜいたく品を皆が買いやすくできた。実際にヨットを買った会社員も多かった。

日本を暗転させた最悪の政策、97年の消費税増税の時に生まれた子は、今22歳だというわけ。大卒たちの半生は、日本が落ちていく時間に同調して夢も希望もない。冷え切った若者を、バブルや高度成長がリアルタイムだった年長者が温め直さないと、際限なく落ちそう。首里城や銀行の首ぐらいではすまないはず。

→【アートの本格解説】消費税と芸術はどちらが簡単な話か
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2019/12/03

SNSの自分のアドレスURLを点検してみましょう

毎年、年末が近くなるとJFB出品準備作業と並行して、ネットサイト類の手入れも忙しくなります。FacebookやTwitterやInstagramなど、SNSでよく起きるのは、自分のアカウントの正しいURLがわからない問題です。URLに「?」や「php」の語が混じっていれば、それは正式アドレスではありません。

SNSのプログラムはCMS方式と呼ぶ構造になっていて、読者がボタン操作して選んだり外したりカテゴリー抽出したりで、画面を一時形成します。「動的サイト」の概念がそれで、多くはPHPプログラムと呼ぶ命令体系を使っています。

たとえば最新の投稿順に表示させると、「最新を表示せよ」の指令に従った画面が一時的に結成され、そのコマンドがURLの末尾に余計なスペルとして加わります。これかと思って表示URLをコピペすると、無意味な尾ひれがついています。

「田中一郎」で済む名前が、「田中一郎を探した結果」などいらない言葉が足されるようなもの。なので、自分のアカウントの本当のアドレスを知る方法が、ネット質問にも多くあります。これまで間違っていたと言う声も多い。

ところでこちらの「作家サイト制作WS」はPHPを使った静的サイトで、作るのも見るのも高速動作です。静的サイトはサーバー内での計算と組み替えがわずかで、URLをコールするシンプル構造でサクサク軽く動きます。

日本はデフレ不況で企業も貧困化し、経費不足でサーバーの補強が遅れがちです。それでCMS方式のプログラムが妙にのっそりと遅い動作に戻っていると感じます。今後5Gで部分的に高速化しても、富裕国でないと後追いになるでしょう。無意味な妄想の緊縮財政をやめないと、日本のサイトまでトロくなるのです。
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2019/12/01

世界のプリントアートを支える日本のハイテク印刷技術だが

毎年、晩秋から初冬にかけてはジャパン・フェスティバルの出品準備で、だんだん手がふさがってきます。特に手間がかかるのが絵はがきで、一枚売って終わりではなく百枚あるから、数が出る可能性を求めて微妙な手直しがかさみます。

絵はがきの難しいひとつは、全ての図柄で等しくするタテヨコ比です。正方形の絵はまず収まりません。裁断しろが大きいから絵の一部は切れますが、切れてよくなるバランスを見つけます。白や黒の囲みワクを設けたら、商品にならないし。

一枚一枚のレイアウトが何個かの条件で決まり、挽回する小細工を加えることもあり、元の絵と多少でも違う再現となります。多くの原画は縮小され、素材感は出ないように思えますが、やりようで出せます。そういう奥の深いところも。

CMYK変換が入るにしては、ドイツの絵はがきは色がよく出て、日本で普通に市販される絵はがきより鮮やかです。時々参加者が日本でつくられた絵はがきを送ってくれますが、鮮やかさはドイツが圧勝です。廉価なDM仕様だと、くすんだ色でもやむなしですが。

ドイツは上質の印刷機を常用できる富裕社会に思えますが、機材は日本製かも知れません。というのも、2013年頃に裁断寸法が日本の数値に替わっていたからです。少なくともジクレー出力機は日本製だとわかっていて、でもその成果を日本国民が堪能しにくい時代へと暗転しました。国庫の危機を狂言した貧困化の時代です。

美術館が所蔵する歴史名画を売却させる目的で、先進美術館構想が出されました。国内資産を海外へ売却して、館の現金収入を得るそうな。商品貨幣論から思いついた間違い政策です。シャープ社やエアバッグのタカタ社も、そうして外資へ売り払われた後です。
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2019/11/27

消費税を15パーセントに上げるIMFの要求と日本人の反応

消費税を10パーセントに上げると、次は15パーセント、その後20パー、30パー、40パーと上げていく薬物依存に似たのめり込みが、事前予想されました。根拠は、税率どおりに税収が増えない人間行動学です。500円のラーメンを1000円に値上げして、2倍の売り上げを狙うのと同様、客の買い控えが考慮にない失敗です。

現象は、かゆい腕をかけばかくほどますますかゆくなり、かくべき理由がかくことで生まれるのと似ています。日本語で悪循環と呼んで。ネガティブ・スパイラル。ついに出血や感染症を起こして、破傷風で死んだりして。

最近の国民は、消費税増税で不況が悪化し、所得が減るから収める所得税も減り、よけいに消費税増税が必要になる悪循環に気づきました。ところが改善策を99パーセントが勘違いしています。「増税する前にまず無駄をなくせ」という怒りの声が勘違いの典型で、全く何もわかっていない。

国税を徴収する目的は主に四つあり、(1)貨幣の信認、(2)貨幣価値の安定、(3)所得格差の縮小、(4)購入阻止です。(1)は自国通貨の宣言。(2)は超インフレの防止。(3)は共産主義革命やテロを防ぐ治安維持。(4)は悪品や悪所への抵抗増大。健康に期するタバコ税やアルコール税がそう。

徴税は財源の確保ではない。国内経済は政府発行の貨幣を循環させる方式だから。GDP500兆円に対して、特別会計と一般会計で280兆円の出費、補う国税は60兆円で、本来の財政出動のデカさがわかります。出費を300兆円に増やし、国税を40兆円に減らすのが正解です。貨幣発行増がGDP増であり、芸術よりよっぽど簡単。

時代錯誤の商品貨幣論で日本を攻めるIMF勧告に対し、「いや逆に減税しろ、そして国の無駄な出費を削減しろ」と騒ぐ国民。前半は正解で、後半は誤解。国の出費を減らせば、増税での穴埋めは自明の理ではないか。勘違いした国民が発する日本経済を縮小させる声を受け、国会議員が貧困化を進める構図がみえます。
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