FC2ブログ
ジャパン・フェスティバル・ベルリンの場所取りに成功しました。主催者による募集は、2018が終わった直後の2月にはもう始まっていて、現地の常連団体やアーティストなどはほとんど固定的に確保しているようです。

日本から出向くこちらは、国内の絶不況を押して出て行くので、ボリュームが決まる秋までエントリーが延びるのが常で、結局8月にはテーブルが全てふさがっていました。空き待ちにもつれた大きい出遅れでした。

海外は普通に経済成長し、日本だけが長期デフレ不況の特殊事情なのだから、日本の気分で海外と関係してもうまくいかないと改めて感じます。緊縮財政なる人災で、日本の美術活動全般が萎縮していることを計算に入れる必要もあり。

ところで、美術品は汎用性とは最も遠い特別な商品だから、人との出会いに左右されます。同じ作品がある回はさっぱりで、別の回には楽々売れるなど、機会のばらつきが実際に生じます。これはアート・マネージメントでも大事なイロハになっています。

一回試しただけでは、出せる結論はごく限られるでしょう。売れなかったから作風転向するとか、去就を悩むなど極端な反応は禁物です。日本だけの特殊条件は、日本にいるとまず気づかないものだから。

そもそも現地市民は現代アート展覧会を、たしなみのためにイヤイヤ足を運ぶ、わけのわからない「がまん大会」とは思っていません。そうした空気の違いは大きいから、日本で好評の作品が現地で好評かさえ疑ってかかる必要があります。
スポンサーサイト

|10-18|クラウドファンディング美術支援||TOP↑
日本のアーティストが海外で活躍している話題は、わかりやすい国力指標です。ただ、海外で伸びている美術家も、日本の市場に戻るとそう多くは売れません。美術に、ホームの洗礼があります。アウェーの洗礼ではなくて。

5月に政府が提案した『先進美術館(リーディング・ミュージアム)構想』が、タイムリーな話題になりました。小さすぎる日本の美術市場を問題視して、マーケット拡大のために美術館を大きく変える計画案でした。

その構想に大反対したのは美術館側です。が、美術館に国民が味方するかは不確定です。前年に「文化学芸員を一掃すべき」という発言が、地方創生担当大臣からありました。観光マインドの語はあったものの、学芸員の何が悪いかは勘違いだったような。

特に公立美術館には文化遺物を保全する大役があり、前線で美術市場をリードする役目ではないでしょう。ならば市場拡大は誰がやるかの問題です。ここでは美術館の出番も用意し、政府と違う別案を考えました。

この件はクラウド・ファンディングで触れたように、若い美術家が欧米へ移り住まずに日本にいるなら、常につきまとうホーム問題です。

ドイツ展示企画の陰に常にあった課題は、日本国内市場の相変わらずの狭さです。国内に買い気がない。日本に経済基盤を置けないアーティスト全般の深刻さが、作品を売る場がある欧米とは対照的なのです。
→ アートの本格解説4(スマホ版)
|08-17|クラウドファンディング美術支援||TOP↑
というわけで、4月1日からクラウド・ファンディングを始めます。目的は日独美術文化交流活動の主にドイツ側資金準備で、また副次的な面にも期待があり、日独アートの落差を国民に伝える機会ととらえました。

日独アートの落差とは何か。日本では現代アートは特殊化し、ドイツでは一般化しています。この差です。ならば、特殊化と一般化はどう違うのか。まずは、大規模な現代アートイベントの開催場所です。

日本だと現代アート展はスペシャル化して、郡部や離島など日常からかけ離れた地理の、特別なキャンプを伴う場合がしばしばみられます。アートが遠くにあった方が、国民は安心します。それがドイツだと、近所のビルや横町の元農協の倉庫でも平気です。

晴れの舞台へ上がる特別感がなく、普通に生活圏に現代アートが入り込んでいるのがドイツです。「さあ、珍しいものをお見せします」式の大げさな構えが、ドイツではあまりみられません。各地方の各市で、現代美術の存在自体が日常化しています。

日常化は具体的には、普通の人が現代アート作品を所有し、家に飾ってある点です。日本だと現代アートを所有する一般人はまれで、美術業界人かなと思ってしまうでしょう。日本で家に置くならば西洋名画全集の図鑑あたりにとどめ、作品の実物まで買おうとは思わないものです。

こうした日独、日欧の差は、日本の慢性的な美術不況の原因であり、また隠れた伸びしろです。「だって現代美術はわけわかんないし」と敬遠された作品を、ドイツへ送るとスッと買われる。その差をマル秘情報にとどめず、明るみに出したいと考えていました。
クラウド・ファンディングのページ https://camp-fire.jp/projects/view/66657
|04-01|クラウドファンディング美術支援||TOP↑
今日からジャパン・フェスティバル・ベルリン展で買われた作品の、売上金をお送りする作業が始まりました。30名以上なので時間もかかります。それよりも気になったのは円安ユーロ高です。

日本人が円安で得るメリットは、自動車や家電などの一般商品を輸出した時に、現地で安く買ってもらえる点です。外国での安売り戦争で価格競争力を得る効用だから、巨大企業が希望します。

その反面、外国からの輸入品に多めの円を払わされるから、輸入業者は国内販売力が落ちます。円安なほど、舶来品は高嶺の花です。1ドル360円と極端な円安だった70年代は、西ドイツ製ポルシェ911が、日本製マツダRX-7より高かった。第三国のアメリカではマツダの方が高額だった。

この原理はグローバル時代、すなわち株主が大事で従業員は大事でないと定義し直した現代において、世界各国で優先されています。だから日本の円安は、巨大企業の忖度を受けた日本政府による為替操作だと、外国から疑われているほど。

海外へ出た美術作品が、現地で買われた売上金を日本円に換算すると、円安なほど増えます。日本のアーティストは、国際グローバル企業と同じ恩恵を円安で得ます。だから今回の参加者は、ユーロ数字が前年と同じでも、円に直すと前年より大きいのです。

問題は、同時に起きる出品料の目減りです。下がった円だと、外国で買えるサービスが減ります。展示会場のドイツ人バイト料だけでも、以前よりも多額の円を注入しないと足りません。しかも日本以外は経済成長しているから、毎年上がります。クラウド・ファンディングの動機は、そこです。
|03-19|クラウドファンディング美術支援||TOP↑
日本から海外へ進出する美術家は多いのに、海外から日本へは少ない。これはどうでもよいことでもなく、日本では美術が流行らずというか一般化せずに、日常の中に定着できていない状態です。いまだ物珍しい美術。

アート先進国ではなく、アジアでも強くないのが実態でしょう。その身近な表れが、国民のほとんどが現代美術作品を家に持っていない点です。こう言うと、反論も聞こえます。「だって美術なんて僕らは興味ないし、関係ないから当然でしょ」。

その話をしているわけです。関係なくて当然となっている、美術マイナー国の話を。これが日本で突出した美術の特殊性であり、初めにありきの大前提になってしまっているほど。要するに美術全般を敬遠する国です。自分は持ちたくない、家に入れたくない。

しかし、この結論には穴があります。世代交代が計算に入っていません。一時的な特殊性かも知れない疑い。日本が世界と違う場合、特殊事情や条件で曲折しているものがよくあります。国民性と思いきや、規則や格言が引っ張っているなどよくあるパターンだから。

たとえばアンケート調査の結果には、「多数派が常識」と心理形成する危険があります。多いから正しいとの気分になり、無勢から文化が生まれる道理から外れる危険です。しかも、九割が賛成だと全員が賛成ねと早合点するし。全員が前衛的である必要はないから、アンケートは危ない道具。

海外進出の背中を押す空気があります。いわゆる名前追いファンとか、身内買いを当てにした絵売りシステムなど、非能力主義のあれ。芸術家が絶望感にさいなまれる空気です。するとアンケートの出番です。「僕は家に美術を持つつもり」という人が一割いたら、アンケートではゼロ同然でも、かなりの人数なはずで。
|03-16|クラウドファンディング美術支援||TOP↑
クラウド・ファンディングの第一弾プランは、昨日審査に合格しました。いつでも公開募集ができる状態です。プランのページの見せ場は、全て参加者様のドイツ撮影写真と、出品作品で構成されます。皆で力を合わせた結果です。

第一弾の目的は、ジャパン・フェスティバル・ベルリンに遠征する、ドイツ側活動資金づくりです。展示会の出品料が低いから赤字で、にもかかわらず参加者も出品困難になりがちな日本国内問題です。要するに2014年夏から続く、デフレ不況三番底の影響です。

そのジャパン・フェスティバル・ベルリンは、夢の展示会というよりは、定期公演的なオフィシャルな位置づけです。そこで、毎月の仕送りのかたちをとる「ファンクラブ型」としました。一般的な「プロジェクト型」は、第二弾以降として個展をすでに計画中です。

この第一弾の目標はもうひとつあり、日本からのドイツ遠征が具体的にどんな作品か、日本国内の鑑賞者に手にしていただきたいのです。見るだけではなくて所有を。日本から外国へ出て、向こうを盛り立てて終わりでは、やはり足りないからです。

現地の成果は日本に戻して積み立てたいところで、まずは好作品を日本でも広めたいと考えています。これは、日本もドイツみたいに美術が一般化すればよくなるのにという希望です。

アーティスト一人がクラウド・ファンディングを行うのは、なかなか負担が大きいとわかりました。負担のひとつは、リターンと呼ぶ返礼品の手配です。この第一弾では、現地での好評作品が増えつつある点はかなり強みだと感じています。
|03-13|クラウドファンディング美術支援||TOP↑
今、クラウドファンディング第一弾の準備中です。資金活用のプレゼンテーションなので、ポイントも色々あるようです。それ以前に、募集会社からの要求は幅広く細かいものです。そう簡単にはできません。

値打ちが高い謝礼品を豊富に用意できるかは、挑戦者の関門になっている気がします。こちらに世界一のアート絵はがきシリーズがあると自負はしても、嗜好の内外差を具体的にくらべたことはなかったもので。

ところで今日は五輪フィギュアスケート男子を、ラジオで聴きました。日本勢は金銀を同時に獲得し、ニュースの声もはずんでいます。すぐに思い出したのは、かつて長くフィギュア男子が国内で不人気だった頃です。

ひっそり出場した往年の日本選手たちは指導側に回ると、本気で勝とうと変革してきました。全体の力量が上がると、一転して冬季五輪で一番人気となり、好循環が起きています。各地でエキシビションが大入り。理解されるコツは、内容を充実させることでした。

日本では概して現代アートは理解の外ですが、現代アート関係者は国民が時代に追いつけば解決すると思っているようです。内容を充実させるべきだと指摘しても、現代アート推進側は受けつけません。不備は国民側にある前提で、もっと強く広報すれば理解されるつもりらしく。

こうした在来作品ありきの現代アート業界と異なり、スケート業界は出し物の改良で国民を魅せる策をとりました。現役選手のがんばりだけでは変わるものでなく、上層部が目的意識を整理して計画を立てたのは効果的だったでしょう。
|02-17|クラウドファンディング美術支援||TOP↑
新年おめでとうございます。我々は日本の新進美術をヨーロッパ国へ紹介しつつ、徐々に創造育成へ広げています。主力の現代アートは、絵や彫刻など動産型の三大画家タイプです。痴漢やテロなど、お騒がせ事件もアートだと拡大解釈したダダ運動タイプではなくて。

旧年の身近な事件は、参加者の相次ぐ休止でした。日本代表が減った損失。原因はEUのテロではなく、日本のデフレ不況です。若い人が生まれた時から停滞する日本は、不況26年目のヤマ場が初夏に来るそうです。

デフレを促進する現行の文言を、再度入れるか削るか。入れると東京五輪の年に景気五番底が来る経済原理だそう。主要国で日本のみGDP(国民総生産)が横ばいした、この20年でした。政策指針に書く単語で、景気動向が切り替わる分岐点が来るという。

日本の資金力、ジャパンマネーの弱化は、よく体験します。2016年中にベルリンの関係ギャラリーもなくなったし、円安で我々の現地購買力が落ち、出資不足で攻めきれない事態です。やりがい搾取も他国は法律違反だし、徐々に現地で動きが限られてきたのも事実。要は出品料が低すぎ。

「前も円安はあったのに、なぜ出品料が不足?」の疑問は、デフレ社会の感覚です。世界各国のGDP(国民の所得合計とイコール)は上がり続けていて、ドイツも人件費が年々上昇中。プリント料も郵便料金も、物価は毎年値上げされます。価格破壊による経済縮小は、世界で日本だけなので。

冬のキリギリス役アーティストを支援するのに、参加者からクラウド・ファンディングをすすめられました。資金支援する制度。日本らしい現実として、「購入型のみ」「主な支援は内輪」だと知りました。我々には秀作のストックがあるから、値上げを食い止める目的で計画してみます。
|01-01|クラウドファンディング美術支援||TOP↑
国内でクラウド・ファンディングが流行りだと複数の参加者から教えていただき、さっそくCF事業の担当者と話をしてみました。わかったことは、まず支援を受ける側が一方的に得しない点。当然、寄付する側も平成大不況の中にいて、お互いに余裕が少ない前提です。

ちょうどふるさと納税と似て、本来ないはずの納税を受けた自治体が高級和牛をたくさん贈るなど、謝礼の量と質から入る必要があります。タダで受けるのはだめ。美術の場合は謝礼を作品とすることが多く、市販されない記念品となり、外注経費にもならず釣り合います。

物語企画でやれば謝礼の品として何があるかを考えると、けっこう充実しています。「ドイツで売れた絵はこれです」と実績つきのジクレー版画が輝いているし、ベストセラー絵はがきもあります。いずれも刷る前に厳選してあるから、どれもほぼ当たり。

今回知った大きい現実は、知らない他人からの寄付が少ない点でした。前に外国で話題になったような、広域から支援が集まったというネット時代ならではの美談は、美術ではあまりないらしいのです。

つまり、親兄弟や友人や職場の同僚と町内のご近所さんが、支援の多くを占めている現実です。昔でもあり得た縁ある人々からの寄付が、意外に多いというデータを聞きました。ちょうど美術の売却と似て、内輪の人づてが絵画などの購入者になりやすい日本の傾向を思い出します。

物語企画のドイツ展の作品購入は逆で、作者を知らない他人ばかりです。現地では作品の中身で食指が動きます。その現地へ作品を送るイベントへの支援は、出品者に縁ある方々が頼りになると予想できます。出品者の作品を、欲しい物へと完成させておくことが最重要課題です。
|12-27|クラウドファンディング美術支援||TOP↑

日本現代美術をドイツへ

ギャラリー日独物語

リンク

カテゴリ

最新記事

月別アーカイブ

ご案内

クラウド・ファンディング物語
ギャラリー日独物語

ミニコラム集1
ギャラリー日独物語

ミニコラム集2
ギャラリー日独物語

最新トラックバック

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR