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2021/10/19

絵画通販サイトを作ろうと考えています|ドイツ側に置くのがミソ

今「絵はがき日本へ」という「アフター巣ごもり」の企画で、コスト計算しているところですが、そうして動くと別の企画も思いつくのが常です。絵画通販サイトの新設です。日本側に置いても買うお客は少ないので、ドイツ側に置く案です。

ならば、ジクレー版画という手があります。従来のアウトプットはジャパン・フェスティバル・ベルリンが中心でしたが、通販に取り替えれば在庫を持たずオンデマンド式で成り立ちます。今できている作業の範囲で、ドイツ国内に通販できないかという。

他との差異化は、マネージ・アンド・プロデュースの延長で、作品選定と編集を我々がサポートします。膨大で希薄な品ぞろえにしないことが、一番大事です。既存の通販店で登録作品を見ると、置かなくてよい作品がけっこう混じります。セルフ登録だからか。

「世界が日本にどんな絵画を求めるか」と関係なく、何でも突っ込んだ通販では、本命作品が埋もれてお客の目にとまる確率が下がります。前線の現場からフィードバックなしには、あてずっぽうすぎて相手国の感覚と距離ができるでしょう。

課題は、サイトの宣伝です。ドイツ側のドメインに置き、ドイツ語か英語サイトにするのがよく、その部分にマネージャーが必要でしょう。日本と違う部分もありそうで、まとまった外注費は無理なのでやっている業者もいないのでしょう。

セルフ登録ではないから、画質の個別ばらつきは解消し、作品を厳選して買い手に近づける可能性を高められるかもと狙っています。仮に一作家二点のみジクレー化するなら、どの作品かに見当をつけていただくと、開始も早いでしょう。
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2020/12/13

ランサムウェアから復帰しメールが受け取れるようになりました

13日いっぱいはメールが受け取れませんでした。ネット動画サイトらしきでランサムウェアにやられたようです。最近のマルウェアはウイルスとは違い、遠隔からの不正プログラム攻撃が特徴で、アンチウイルスソフトでは発見しにくいのです。

復旧は早く済んだのですが、よりにもよって3日前に保存していたメールの山が、12月2日からリリースされたメールソフトの画期的なバージョンアップをまたいでいたようです。

メーカーコメントでは、メールデータの互換がない仕様変更を行ったという。それなら古バージョンのメールソフトを入れればよいのですが、やってみると齟齬があり、まだ調査中です。

この原因は、ひとつはメールソフトが無料のフリーソフトだからです。データはそろっているのに、自分でプログラム(機械言語ではないが)を書き換えないといけなくなりました。やはり本命は有料ソフトです。

バックアップから戻すと近い過去の受信分が抜けるから、一定期間分は再度ダウンロードされますが、送信分は戻ってきません。それはメール保存場所に残留しているのをより分けて、引き揚げる手を使います。

これの抜本的解決は、自分がスマホで送ったメールを自分のパソコンでも受信したり、ひかえをサーバー側に置く手もあります。
2020/10/01

参加者のブログやSNSの補強もお手伝い中|ハッシュタグのコツ

インスタグラムを始めて、こんな仕掛けだったのかと気づくことがあります。まずハッシュタグが仕様変更されて、記入できる場所が当初より増えています。そしてハッシュタグの記入法が間違っているユーザーも見かけます。

ハッシュタグは、半角のナンバーマーク「#」を使い「#現代美術」などと、投稿文内のどこかに入れます。「現代美術」が関連キーワードとなり、他人の検索で探し出されやすい仕組みです。これは「#」の直前に、必ず半角のスペースで空ける必要があります。空けずに字を詰めて書くと機能しないらしく。

たとえばこんな文。「昨日の展覧会の写真です。 #現代美術 #人物画」なら有効です。スペースを忘れて「・・・です。#現代美術#風景画」と詰めたら無効です。「。」と「#」の間を空け忘れやすい。スマホだと正しく直して更新できますが、パソコンだと更新する機能が省かれていて修正不能です。

タイムラインと呼ぶフォロー相手の投稿写真が並ぶ順序は、投稿順ではなくなっています。投稿順だった頃に、投稿し続けて独占する広告が現れたので、荒らし対策でAIふうアルゴリズムで散らしているという。

インスタグラム用の写真サイズについては、適正なタテヨコ比が存在する説明が日本語ネットに多く出ています。誰かの誤解を多数の解説ブロガーが真似たらしく、インスタグラムの制約は特にないように見えますが。元は不合理な設計だったかも知れませんが。

投稿は数打つと露出度が上がるから、ラフな写真が多いことにも気づきます。動画も活字を映すだけのが時々あります。自動フォローいいねアプリが多いから、人があまり見ていない前提の合理化でしょう。
2019/11/02

我々の活動は他と何が違うか|売り込み作戦と作品改良の画商マネージ

日本の画家や彫刻家に海外展示をあっせんしたり、外国への紹介事業を行う企業は多いらしいのです。しかしその活動に、共通する空白部分があると気づきました。それは「僕らは芸術なんてわかりません」と顔に書いてあることです。

もし担当者が芸術がわかるなら、当人自身が作品を見極めて、海外で売る画商をやればよいわけです。ところがそうはしないで、何をするかといえば、海外の画商に国内美術家を紹介して、良品を選ばせて取り扱ってもらう仕事だという。何、その二重コンテスト?。

外国に主権を渡す前に、自身がまず販売者になって売り込めば早いのに。そうはしないで最初から外国に丸投げしている。僕らは芸術などわかりません、わかる外国人に全てまかせます、という方針らしいのです。芸術は日本人にはわからないが、外国人ならわかるんだという前提があるらしい。

それで日本の美術家を取りまとめて、外国人に採点してもらうビジネスモデルなのです。買ってくれる欧米人ではなく、現地で売ってくれる欧米人を探す話になっていて。現地に日本の販売店を置き売り込む話でないのは、芸術がチンプンカンプンで深入りしないわけか。これでは事前の国内審査も怪しい。

ここの企画は画商活動です。新進を集めて育て、現地で買い手を探します。我々はディーラーを探す役以前に、ディーラー役です。海外ディーラー登用は後回しで、我々がまず売ってみる。売れるまで改良してみる。ならば、作品をどういう視点で見るのか。その説明で、多くの活字を発信し著書も出しています。

その視点は、日本の芸術観と全く違います。一例として「具象が基本であり、応用した前衛が抽象である」という線引きと無縁です。建前はそうだけど的な、旧態とのずれもなし。美術として完全に間違った意味不明の作品も排除しないのは、日本でたぶんここだけ。
2019/01/01

何かができそうな新元号の美術文化活動|新人の参加希望者の勢い

新しい参加希望者の「色々やりたい」「何かができそう」という未来志向で、明るい気持ちになります。美術に限らず、この志向が日本国内でしぼんだせいで、不景気に納得してしまう人が増えたのでしょう。「日本はもう経済成長しないから」というなげやり人間が、テレビラジオにめっきり増えたのは確かです。

不景気とは、消費と投資が節約で冷えた状態のことです。「消費と投資が冷えると不景気が起きる」の言い方は間違いです。冷えた状態が不景気なので、「頭が痛くなると頭痛が起きる」式のトートロジーです。とたんに気がつくのは、株価上昇は景気と関係がない点です。具体的にどういうことか。

株価が上がり配当金を得るのは、イギリスやアメリカや中国圏の投資家と持ち株会社など、日本に住まない富裕層が大半です。彼らの収入は、日本全国のシャッター通りに店が戻る話と関係なし。日本の会社員がマイカーを大型に買い替えるブームもないし。コンビニの正月休みブームは、実は消費縮小の証拠です。

しかし国民は事態をイマイチ理解できず、低所得を自分の罪だと思い、気が滅入り自殺しています。しかもネットに、低所得者はまじめに働かないからだと、書いて回る関係者が複数います。裏側に不況バンザイの特殊な面々が詰めて、国内分断を進めている証拠です。日本の分断。不況は人災でなく故意とわかります。

養護施設の19人刺殺犯人はそうした活字に感化され、始末する汚れ役を買って出たハネ上がりだった蓋然性が高いのです。犯人はたぶん親切なタイプ。事件がデフレ不況の末路と気づかない国民はやばい。国民は、国内テロは未来に起きると思い込み、そのテロを悪人が起こすと思い込んでいます。

その日本で「色々やりたい」「何かができそうだ」という新世代は、なげやり人間に勝たなくてはいけない。日本が好転する出発点は、常に外圧と世代交代でした。自浄はない話。国益に使える外圧はないか、美術でも探しています。謹賀新年。
2018/12/29

2018年末の海外遠征展アートマネージメント|おかげさまで好調で好評

アート・マネージメント・システム参加が少しずつ増え、内容も伸びた年でした。一般に海外美術展業者や団体は、作品内容に一切タッチしません。全て自己責任。イマイチなら落選させるだけ。理由は大きく二つあり、ひとつは活字どおりに自由を尊重。もうひとつは、芸術が何のことやらわからない往年の問題です。

後者は『アートの本格解説』で世界初分析済みですが、前者は日本の宗教と似た状況です。フランスでもロシアでもカルト宗教は違法扱いされますが、日本は原理主義的でカルトも合法です。殺人が起きた後でさえ、野放し同然の悪平等状態となりがちなあの姿勢です。

美術作品のどれが芸術性が高いかを、自力では言えない限界がそれと似ています。普段から物ごとの線引きが恣意的だから、線引きする基準が跳び跳ねてゆらいでしまう弱点というか。この手の事例は『芸術ブログ』に時々出てきます。

話をアート・マネージメント・システムに戻すと、洋画が主流といえなくなった感触が強まり、日本現代絵画は日本画とイラスト画の方向へ寄ってきたと感じます。西洋っぽさを芸術の香りのメインとはしなくなった、平成時代の傾向でしょう。

だからか、複数の参加者のコンセプトが「現代の浮世絵」でした。こちらが現代の浮世絵と呼びたい作品もありました。一般には、日本ではバラの花の油絵が好評、ドイツでは和服女性の水彩画が人気と、趣味は分かれます。ドイツでは異国情緒だけでは足りず、それ以外の見せ場を探すことが多くなりますが。

一方、抽象画には課題が目立ちました。日本では抽象画はわからないとして、今も敬遠は続きます。国民は抽象美術が大の苦手。傑作と駄作を分別できない限界が、やはり制作にも表れます。国内にかまう人が少ない放置ゾーンだからか。「自分にはまだ外国は無理みたい」と降りた方は、抽象の作り手が大半でした。
2018/06/07

美術公募展に自動車試験場型と自動車学校型|作品の合否判定は無意味

運転免許の実技試験。コースを走り不合格の時、「次回はがんばってね」とだけ言われたのでは困るのが普通です。今の運転のどこがまずかったのか、どこに改善が必要かを知らないと、次回の対策が立てられません。

当てずっぽうの自己採点だと、良い部分を改めたり、悪い部分を放置するなど不安です。だから教官はここが悪かったと指摘し、改善するコツを伝えるものです。できていた部分も告げ、そこは維持するように言うはず。

ただしそこまでやるのは、合格の世話までを仕事とした自動車学校に限られます。県の公安委員会が運営する自動車試験場だと、コツのレクチャーなどは行いません。合格か不合格かを判定し、証明書を発行するだけ。

これを美術の募集に当てはめると、公募コンテスト展はこの自動車試験場タイプでしょう。審査員が合否を判定し、合格なら先に進める。不合格ならすぐに帰らせ、「次回はがんばってね」と。

対してここの企画展などは、自動車学校タイプといえるでしょう。そもそもアートフェアなど市場への出品募集は、必ず会場に出す前提なので落選の概念がありません。募集側はジャッジでなくバイヤーになり、作者とグルで商戦に挑みます。当然、脱輪しないよう手を貸すことにもなり。

フェアだと現地客が審査員だから、購入の合格判定が出るよう作者とともに対策を立てます。コンテスト展とフェア展は、それほど違います。とにかく日本の大型美術展は、驚くほど公募コンテスト一辺倒です。お上が優秀作を決め、優劣を庶民に先に伝える順序が好きな国民。これは創造の面で考えると、ジャッジが狭い上に受動鑑賞になるのが欠点です。
2018/03/16

日本の美術鑑賞の多数派九割と少数派一割|日本現代アートの世代交代

日本から海外へ進出する美術家は多いのに、海外から日本へは少ない。これはどうでもよいことでもなく、日本では美術が流行らずというか一般化せずに、日常の中に定着できていない状態です。いまだ物珍しい美術。

アート先進国ではなく、アジアでも強くないのが実態でしょう。その身近な表れが、国民のほとんどが現代美術作品を家に持っていない点です。こう言うと、反論も聞こえます。「だって美術なんて僕らは興味ないし、関係ないから当然でしょ」。

その話をしているわけです。関係なくて当然となっている、美術マイナー国の話を。これが日本で突出した美術の特殊性であり、初めにありきの大前提になってしまっているほど。要するに美術全般を敬遠する国です。自分は持ちたくない、家に入れたくない。

しかし、この結論には穴があります。世代交代が計算に入っていません。一時的な特殊性かも知れない疑い。日本が世界と違う場合、特殊事情や条件で曲折しているものがよくあります。国民性と思いきや、規則や格言が引っ張っているなどよくあるパターンだから。

たとえばアンケート調査の結果には、「多数派が常識」と心理形成する危険があります。多いから正しいとの気分になり、無勢から文化が生まれる道理から外れる危険です。しかも、九割が賛成だと全員が賛成ねと早合点するし。全員が前衛的である必要はないから、アンケートは危ない道具。

海外進出の背中を押す空気があります。いわゆる名前追いファンとか、身内買いを当てにした絵売りシステムなど、非能力主義のあれ。芸術家が絶望感にさいなまれる空気です。するとアンケートの出番です。「僕は家に美術を持つつもり」という人が一割いたら、アンケートではゼロ同然でも、かなりの人数なはずで。
2017/09/30

ジャパン・フェスティバル・ベルリンの規模とアートコレクター

ジャパン・フェスティバル・ベルリンはまだ規模が小さいから、ひとつの作品で会場の印象を左右できます。とはいえ出演者心理としては、より大きい展示会に参加する方が誇らしく、実績としても有効でしょう。

しかし現実には、延々と広がり続く大型フェスティバルだと、規模に比例して作品の脇役感が増し、相対的に個々の出し物の印象は薄れます。町祭りも大規模になるほど、たこ焼きや金魚すくいなどのひとつひとつの存在感がなくなるあの感じ。

美術館学の研究で、展示作品が多いほど来館者が個々の作品に入れ込まない法則があり、これは無意識に脳の疲労回避で、気持ちを浅く保つ反応と説明できます。高級アートフェアでは、作品数が意外なほど少ないのに全部売れたりして、この応用あっての成果でしょう。

作品が最も目立つのは部屋に一点だけの展示で、今はどうか『モナリザ』がそうだったような。ルーヴル美術館の旅行者から、時代順に絵画を一点ずつ全て鑑賞すると、時間が無駄になる失敗が言われたもので。歴史名作の中からマイ傑作を探し出すのも骨が折れます。

ジャパン・フェスティバル・ベルリンは全体が昇り調子にあって、芸術の階のお客によその市からの偵察訪問があると聞き、今回は初めて意識しています。ここへ行けば何か見つかるぞという、期待感の種をまいておくことを考えています。看板も出して。

ベルリン市の地理はドイツのかなり北東で、ロシア寄り。中心街は旧東ドイツ側エリアも多い歴史事情で、今ベルリン市内で会うアートコレクターは、裕福な南部からの出張も多いのだそう。前に取り扱い画家で売れたケースは、ベルリンに別荘を用意した南部の方で、フェスティバルで見てアフターにも買ってくれました。
2017/08/11

アート・マネージメント・システムへの抱負

アート・マネージメント・システムはオプション企画で、コラボ制作プロデュースです。これが生まれた背景は、もちろん日独美術事情が変化したことです。ドイツの観客は日本美術を珍しがることも減り、値打ちを探し始めました。

一方日本では、国民は美術がよくわからないとして、常に敬遠している傾向があります。称賛すれど買わず、新進美術家が制作するハードルは低い。どうでもよいからという何でもあり状態です。ブラックボックス展への期待も根は同じか。

「美術は自由」「何でもアート」「衝動が尊い」式の現代アート特有のノリが、ともすれば手抜き作品の横行を生む隠れた一面です。この指摘に日本側は納得できないかも知れませんが、ラフスケッチふう作品は他国で通用せず、苦情まで来ましたから。テコ入れを余儀なくされました。

日本で美術を作る目標の主流は、公募コンテスト展です。審査者の思い入れた視点で選抜するから、応募作品は買われる尺度をおろそかにしてきた問題があります。選抜されるよりも、買われる方が責任重大でしょう。売り物では変態作品はよくても、未熟作品だとまずいから。

これらの課題を整理し、回を重ねて徐々に観客と距離をとれるようになったので、作品に買う価値を盛り込むアート・マネージメント・システムを始めました。

現代アートは自由を唄うノリが裏目に出て素人芸が増えますが、日本では公募展がほとんどなので気づきにくい構造があるわけです。要は、作品が商戦にもまれていないハンデです。世界のアートフェア方式は日本には希少で、展覧会の方式の差が作品の差になる因果関係も読めてきました。
2017/07/27

南アジア国ルートと個展の下準備を画策中

新人の勢いに押されて、停滞している部分を動かそうとしています。ひとつは、個展と少数精鋭展の復活です。ベルリンは変化が激しく、前の場所が消えてこちらの判断もノロノロしていました。新スタッフの力で、今からまた下準備の準備です。

通常のグループ展示を減らした理由は、ドイツのお客の目が高度化したからです。向こうもお試し的な見学は卒業し、新しい価値を具体的に探し出しました。買えるものが欲しいと。そこで個展や2人展など、少数精鋭型に進めたのでした。

なかなか場所決めが進まない理由は、日本のようなレンタルギャラリーがあまりないからです。日本によくある、払えば自由に使える貸しスペースが、ドイツでは流行りません。会場オーナーが内容を選ぶ前提で、日本作品のタイプにも好みが反映されます。

もうひとつ、南アジア国ルートを調査中です。全く未知数で、個人作家サイトからのつながりですが、経済成長している南アジアの親日国での展示会を考えました。エキサイティングな場は、欧米国に限りませんので。

資金さえあれば何でもできますが、あいにくジャパンマネーは絶不況です。日本は裕福な国だと思われているうちが華なのでしょう。テストにはドイツで展示済みのジクレー版画を使う予定で、売却済み作品の増刷も考えます。

全ては、日本のある流れと競争しています。国内は構造改革者の進言でデフレを進めGDPを下げる、つまり賃下げ政策がとられ、当然ながら付加価値を代表する美術品は絶滅危惧種入りしています。為政者たちが未来を放棄した暗い日本から明るい外国へ出なければ、誰も助からない危機は感じています。
2017/01/06

売るつもりで美術を作ってみようという年

今年の抱負は、作品を売ることです。しかしそれだけでは、何のことかわかりません。営業の話ではなく、制作の話です。営業部のがんばりで売りますというのは、日本では流行らなくても、外国では当たり前で珍しくないでしょう。それに徹するだけでは、企画の違いを出せません。

製造部門を立ち上げ、商品開発を行う意味です。音楽にたとえれば、広報以前に編曲や演奏も行うということ。そこまでやってでも、参加者の作品を売って前に進めようというわけです。

日本国民は美術の売買自体に何となく抵抗があるもので、国内の展覧会は売らない前提の品評会がほとんどです。売る前提なら、今やっているような事前に落選させて、商機を減らすような損はやらないわけで。

しかし現状は、作る側も売れそうな作品へ走るでもなく、売れてたまるかと逆方向へ走るでもなく。中間的であいまいな、平坦な印象の作品が多い日本です。その中間的な作品を外国へ持って行くと、プロに見られにくい問題がありました。

日本では現代アートの扱いがサブ的同然だから、芸能人の副業ぐらいでも国民には足りています。美術の存在意義が二義的に落ちている内情は、生まれる作品にやはり反映してくるのでしょう。それは外国では通じない。

邪心なく作って後は天にまかせるというのでは、傑作になかなか向かわないものです。「売れるように作る」と「売れないように作る」の違いを意識し合うようにして、作品内容の改革を考えてみました。
2016/06/01

タダほど高いものはない

「タダほど安いものはない」は誤用やもじりで、本来のことわざは「タダほど高いものはない」です。0円パソコンや、1円携帯がその典型でした。

日本語IME(漢字変換ソフト)も、わかりやすい例でしょう。国語辞典を元に作られた国産市販ソフトの効率にくらべ、無料ソフトだと日本語に存在しない熟語が次々と候補に並び、毎日のタイムロスがハンパじゃない。

また無料ソフトの多くは、個人情報を流用します。日本語IMEがやはりそうで、ユーザーがよく使う単語をベンダーが回収し、関連商品の広告を画面に映したり、グループ企業で情報を使い回す条項がついています。カタカナ変換で多用する語がルアーかルオーかで、呼び出す広告が釣具だったり画材だったり変化するのでしょうか。

Windows10もそのタイプではとささやかれ、現にいつもは半額ほど払うバージョンアップ料が今回は無料です。莫大な開発コストをかけて無料だと、資金に無理があり裏があるのは確実。希望しないのにWindows7や8が10に入れ替わった事態が、世界中で騒ぎになっています。

7や8から省かれたり制限された機能が10に多々あり、企業向けのプロ仕様10では復活していて有料。「僕らは税のようにOSに払い続けるべきか」の疑問が聞こえますが、払い続ければ正常進化が可能であり、良心的なソフトに向かう確率は高いであろうと、ことわざは導きます。
2016/05/08

マネージ・アンド・プロデュースの発展

この活動の説明が、ある部分でどうも遠回しの書き方になります。その部分とは、制作のアドバイスやアシストです。

「あなたの素晴らしい作品を、外国に出すチャンス」とは言わない理由は、どんな作品も十全ではなく、最初は何かが足りないからです。現地で大いに称賛された場合でも、足りない何かも同時に指摘されて、売れるところまでは行かなかったりがあります。

そこで、「好きなものを出しましょう」ではなく、「得るものが多い作品を選びましょう」に変えました。たとえば作品選定で自薦と他薦のずれがよく起きて、作者は自分の代表作を意外に外しやすいのです。作者を補強する必要を感じています。

プロデュース面をここでうまく言えない理由に、「芸術は自由」というテーゼがあります。現代美術は自分本位を尊ぶ自由主義です。そのせいでアーティストは自己責任だけを負って、実は孤立しています。外国には画壇の団体がない代わりにチーム戦略があり、結果的に芸術性の実現に内外差が生じています。

日本の作家を外国で知らしめるには、やはり作品の引っかかりづくりに課題が集中します。実力を試す企画から、実力向上を図る企画へ変化させました。「ご指導いたします」では偉そうだから、作戦会議としています。
2016/03/19

パソコントラブルからの復帰

ドイツ側のメインパソコンで怪しいソフトを引っかけたのか、軽度の不調があったそうです。日本側から原因解明を優先と考えたので長引き、しばらく美術の作業が停滞しています。

Windows95時代のデスクトップ型パソコンは、マザーボードのBIOSが光ドライブを認識しない仕様だったから、OSの再インストールはフロッピーディスクで日本語フォントとCD-ROMドライバを読み込む複雑な手順でした。

一方のノート型は早くからBIOSが進歩的で、簡単な操作でCドライブのOSを修復したり、出荷状態に戻せました。ノート型はパーツの増減や変更がないから、そこも手間がかからず。最近のノート型も踏襲されています。

ただしOSを再インストールできても、ワープロやメールソフトも入れて個人設定も行う手間はかかります。それも省くために、構築して好調のCドライブを節目に丸ごと複写しておけば、非常時に再現できるソフトがあります。

光ドライブで起動し、パーティション単位でつかみ取る機能で、今でもDVDでなくCDの製品が中心。ところがユーザーインターフェイスが洗練されないから、たまに使うとメニュー手順を忘れていてビギナー同然になります。
2016/01/01

さあ、2016年が始まりました

謹賀新年。次の目標は、マネージアンドプロデュースの進化です。ちょっと前までは、「作家の未来は作家しだい」でした。今では変えています。作品選定の共業から始まり、徐々に制作コラボレ企画に進んでいるところ。

この方針をとった理由は、一人の力が限られている事実です。独力のピークは必ずしも独力では伸びずきらず、周囲の好条件があってやっと実現していくという、経験則や歴史教訓があります。

作品は作者の子どもみたいなもので、本人は全作品にそれなりの愛着があります。しかし他人が見れば、どの子が才かはすぐわかるでしょう。身内はかえってわからず、自己採点が難しい問題があります。ピークの出る幕で、アベレージで挑んで済ませてしまう失敗がよくあるのです。

制作が行き詰まるのも似ています。我が子は育てにくい面もあるから、学校などという制度もあるわけで。非凡に育てる仕掛けが必要とわかり、黙々と作品を往復させるだけでは足りないと考えるようになりました。
2015/12/17

メールの転送という安全策

パソコンと携帯電話のそれぞれに、別のメールアドレスをお持ちの方も多いのではと思います。しばらく一方ばかり使っていて、もう一方に届いていたメールに長時間気づかない事故が起きたりもします。

対策は簡単で、メールアドレスの国際ルールは共通なので、相互に転送できます。一方に来たメールを、もう一方のアドレスへも丸ごと送る設定が、全プロバイダーで可能です。「Aアドレスに来たメールは、Bアドレスにも転送」という設定が、Aアドレス側のどこかにあります。

たとえば全メールをパソコン側に集めると、順序の時系列を確認しやすくなり、携帯を紛失してもバックアップが存在して安心。デジタル通信にはあらゆる機能が用意され、手を抜いて楽ができるようにしてあります。
2015/11/18

正しい思考の画廊マネージャー

前に、アーティスト掲載サイトからこういう連絡が。「アートTシャツを作って販売するので、図案を出してください」。他店で商品化前の原案をひとつ送ると、やがて全員に通知が。「Tシャツ専門家に見せて、いずれも売れないと言われたので中止します」。

奇妙な結論です。確実に売れる図案のみ扱うなら、中抜きピンハネ業にすぎません。ずるい立場。そもそも大売れする図案があるなら、Tシャツ専門家の手を借りずに、すでに存在したデザイン小物サイトにセルフ登録すれば、全国販売されたのだから。

その時Tシャツ専門家に期待されたのは、図案を市場向けにアレンジする頭脳と手腕のはず。現に音楽業界には、このアシストの仕事が多い。単に合否判定する選別人がいても、狩っているだけで何も生まないでしょう。

日本の画廊にもいえるかも知れません。売れる絵がある画家求む、という呼びかけは変です。すでに人気がある画家には、後から加わったピンハネ仲介者など不要だから。人気がない、うまくいっていない画家、中途半端ないし最低で最悪の画家求む、と呼びかけないと理屈としておかしい。有力画家を待望して狩っても、業界は末広がりしないし。

最低を最高に仕立てるべく、画廊マネージャーはクリエイターであるべきでしょう。画家に、「これは売れる」「これは売れない」と言うのは、誰でも簡単でしょう。「これなら売り方はこうしよう」が言えて、初めて本物でしょう。
2015/11/06

良い展示企画に参加する話

「良い企画があれば参加します」という声を時々聞きます。しかし、展示会は旅行への参加とは違います。旅行会社に申し込む参加者の立場は見物人です。が、美術展に申し込む参加者は見物される立場です。役者側。

参加アーティストは、ショーの舞台に上がる出演者に立候補するわけで。祭を開催する業者の一員でもあるから、企画の成否を動かす立場に回ります。作品に魅力があれば、その展示は見物客の目に良い企画に映るでしょう。逆に魅力不足だと、ダメ出しを受けることもあるでしょう。

日本の展覧会は、心を豊かにする体験学習の意味合いで雰囲気が重視されますが、外国では展覧会は売店です。雰囲気にひたるよりも購入目当ての物色が主目的で、予算も決めて来るのが普通です。買えないものばかりだと、良い企画とはいえないわけです。

会場の見た目も相手には二の次で、暗い場末的一角をギャラリストが聞きつけて偵察に来たりします。場所の良し悪しで成否が決まらず、結局は作品が主役を張ることになり、場を染めるキーマンの役になります。旅行への参加とは大違い。

これは、日本の権威ある美術館学でさえ長年勘違いしてきたことで、美術館のハードウェア自体に客を感動させる物語性を表現しようとした設計は、言ってみれば邪道だったわけです。
2015/11/03

返信メールを長くお待ちの方へ

物語へメールを送って、待てど暮らせど回答が来ないという方はいませんか。原因は二つあります。ひとつは、メールフォームへのアドレス誤記。もうひとつは、実は返信はとっくに届いていて、届いていることに自分で気付くことができない、メール設定の不備です。

解決策も二つ。前者は、メールアドレスのスペルを訂正して送り直すだけ。後者は、別のメールアドレスへ変更して送り直すだけ。届いたメールがポストに入った後で紛失が起きるアドレスは、プロバイダーのサーバー問題が多いのです。メール性能でアート活動が不調になるのは避けたい。

アーティストで、自分のメールアドレスの拒絶反応癖にさえぎられて、外からオファーが届いているのに知らずにいるケースがあるはず。なぜそこまでわかるかといえば、現にこちらからオファーを出しているからです。