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2022/01/26

作家サイトの改良はノロノロと進む|プログラムの修正作業が長い

作家サイトワークショップ企画で制作する作品集サイトは、色々とこった仕掛けを詰め込んでいます。さらに新機能もテスト中です。そこまでしなくても機能は充実していますが、サイトに立ち寄った読者が驚く方がよいだろうと。

美術家サイトに限らずデザインが普通から出ないのは、プログラムの修正に時間がかかりすぎるからです。セオリーも構文も確立されてはいても、意外に正常動作しないことがあります。原因がなかなかわからず、バグも多いし。

たとえば要素と要素を9ピクセル離すにも、周囲にある第三の要素の影響で理論値にならず、離れずくっついてしまうなどがよく起きます。映すブラウザソフトも、ChromかFirefoxかで動作が全く違うカ所が出てきます。

それらを逐一調整するとコストがかかるから、最近の一般サイトは大ぶりで大味になっているようです。要素のスペースもガバッと空けておけば、逃げがとれる判断でしょう。こちらのサイトではそこに色々と細工を入れて、読者が操作を楽しめるようにしてあります。

画集のサイトは画質こそが重要なので、それならと作品選定や並び順も重大だとして、サイトの画像は全てこちらで入魂の画質に作っています。その部分をセルフにしないことで、他者が他者に紹介する作品ブックとしてトータルデザインします。

ネット上に、日本の美術家のサイトは減ったのかも知れません。ポータルサイトの減り方も、リーマンショックの頃から目立ちました。世界で日本だけがデフレ不況なので、美術からの撤退も前にも増して多いのではないかと憂慮しています。
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2020/09/14

インスタグラム始めました|インスタ映えの時代は終わりか?

最近インスタグラムを始めました。2017年の流行語「インスタ映え」は下火で、使われ方がもう違います。奇妙な現象に気づきました。思ったより早く「フォロー」「いいね」がついたのです。他人はといえば、投稿直後の数分で「いいね」が数百個もついています。読者が待ちかまえているみたいに。

アメリカの理髪店が素早いフォロー。しかしフォローを返すと、減り始めました。フォロー返しせずに放置しても、やがてフォロワーから消えることも。もしかしてと思い、消えたフォローに対して試しにこちらも外すと、相手は再びフォローしてきます。これは人間のしわざなのか?。

答は推理したとおり。「自動フォローいいねアプリ」なるソフトがユーザーに人気だそうです。相手のフォロー返しを誘った後に、自分が相手を切る機能がウリで。フォローが少なくフォロワーが多いほど、愛するより愛される立場で優秀に見える演出という。アプリメーカーは、ユーザーは美容院が多いと宣伝しています。

なので受けた「いいね」も、ロボットが押して人間は見ていないわけです。露出度の上昇が目的だろうから、フォロワーが多いアカウントをなるべく狙い「いいね」するアルゴリズムなはず。自分の投稿が作動の起点になるので、同じ画像を何度も投稿する手抜きの説明もつきます。もはや映えない。

ある漫画を思い出しました。大学の授業風景。一人の学生が机にテープレコーダーを置いて、教室を抜け出しました。他の席にも日に日にレコーダーが増えて、最後は教師の机にもテープレコーダーが置かれるお話です。無人の教室で一台の機械がしゃべり、たくさんの機械が聞いて録るオチのギャグ。

前に芸能人が「SNSでいいねを押し合っても何の意味があるの」と言いましたが、インスタグラムではもう人が押していません。ただ、いいねが少ないアカウントは自動アプリを使わず、人が操作している可能性が高いでしょう。自動アプリは26種類はあり有料がほとんどで、有名団体の需要があるそうで。
2020/05/31

マイクロソフトBingは中身優先のブラウザ|Google以外の注目株

ネット時代の覇者であるGAFA(ガーファ)の筆頭がGoogleで、サイトやブログをつくる時に絶対に無視できない存在です。ネット上に存在する情報を発見する検索ソフトは、Googleが圧倒的なシェアで、日本ではYahooも一時Googleのエンジン(プログラム本体)を使っていました。

ところがMSNをとっくに打ち切っていたマイクロソフトが、新検索ソフトBingで復活していました。こちらで監修している経済ブログも、Microsoft Bingの語句検索で発見されて、閲覧されるケースが増えています。
→ https://www.bing.com

Googleには実は困った欠点があるのです。それは「人気があるサイトを評価する」という価値基準の理念です。一見当たり前に思えますが、人気があるという意味はアクセス数の多さであり、たとえば被リンク数や、検索で探し当てられた件数などです。

ところがこれだと既存の大組織サイトや、パクリが並ぶまとめサイトや、お騒がせフェイク情報などで、アクセスかせぎに成功したサイトが上位に並びます。これが良質情報を評価するGoogleの上位理念と合いません。美術で、人気と芸術性が一致しないのと似ています。

マイクロソフトBingはそこがどうも違うようで、「すでに読者が多いから」という理由での上位推薦が、Googleのように強くありません。だから駆け出しで支持者の少ないこちらのサイトは、GoogleでなくBingからよく探し出されています。

こちらで作る作家作品集サイトは、文章主体のブログやSNSから流れ込む立場で設計します。その場合のブログが検索で引っかかりやすくする技術を、新企画にできないか考えています。ブログ補強マネージメント・システムです。
2019/12/03

SNSの自分のアドレスがわからない|マイアカウントの正しいURLを探す

毎年、年末が近くなるとJFB出品準備作業と並行して、ネットサイト類の手入れも忙しくなります。FacebookやTwitterやInstagramなど、SNSでよく起きるのは、自分のアカウントの正しいURLがわからない問題です。URLに「?」や「php」の語が混じっていれば、それは正式アドレスではありません。

SNSのプログラムはCMS方式と呼ぶ構造になっていて、読者がボタン操作して選んだり外したりカテゴリー抽出したりで、画面を一時形成します。「動的サイト」の概念がそれで、多くはPHPプログラムと呼ぶ命令体系を使っています。

たとえば最新の投稿順に表示させると、「最新を表示せよ」の指令に従った画面が一時的に結成され、そのコマンドがURLの末尾に余計なスペルとして加わります。これかと思って表示URLをコピペすると、無意味な尾ひれがついています。

「田中一郎」で済む名前が、「田中一郎を探した結果」などいらない言葉が足されるようなもの。なので、自分のアカウントの本当のアドレスを知る方法が、ネット質問にも多くあります。これまで間違っていたと言う声も多い。

ところでこちらの「作家サイト制作WS」はPHPを使った静的サイトで、作るのも見るのも高速動作です。静的サイトはサーバー内での計算と組み替えがわずかで、URLをコールするシンプル構造でサクサク軽く動きます。

日本はデフレ不況で企業も貧困化し、経費不足でサーバーの補強が遅れがちです。それでCMS方式のプログラムが妙にのっそりと遅い動作に戻っていると感じます。今後5Gで部分的に高速化しても、富裕国でないと後追いになるでしょう。無意味な妄想の緊縮財政をやめないと、日本のサイトまでトロくなるのです。
2019/02/24

サイト製作の目的がずれやすい問題|ビジネスのはずがホビーに向かう

医療関係サイト制作で、アドバイザーの仕事を受注したことがありました。サイトを通して患者というか、お客が一人も来てくれない問題の解決でした。つまりコンバージョンが獲得できないという、深刻だけれどよくある悩みでした。

この部分はセオリーよりも、経験則がものを言う経験則があります。既存サイトの全ての文章を書き直して、最短で集客できる手順書も納品し、ネットの今日的な仕組みを解説しました。将来はセルフ制作に移行できるコースも示しました。

するとやはりというか、クライアントは今後はセルフ制作でいくと決心しました。後日、無料ブログツールのテンプレートを使った自作サイトを見せてもらうと、「きれいに作れましたね」と言いたいものの、問題はそっくり持ち越され残っていました。

サイトを通して買ってもらうコンバージョンが目的だったのに、サイトのDIYへとずれたのです。コンバージョンに難があるサイトを、前は知人に作ってもらったのを、今度は自力で再現したという。つまり振り出しに戻った状態。聞くと、次はサイトを宣伝する広告業者との契約を考えているという。

違うのです。中小零細がネットで善戦する方法は、自ら宣伝業者相当になること。そうしないで制作の実費分を浮かせても、本業の時間を食われ、宣伝費も食われ、高コスト体質になりやすい。三カ月のタイムロスだけでも大きいのに、本業に集中しにくいセルフ制作のマイナス面が懸念されます。

美術作品サイトにも似た問題があり、本来は作品の買い手を集め出資を募る目的のはずなのに、初期投資削減への挑戦に化けやすい。らしくカラオケで歌うみたいに作り充足しても、サイトがお客を連れてこない停滞コースです。セルフのあるあるは、ビジネスがホビーに化ける問題です。
2019/02/21

自分の傑作に気づかなかった音楽家ビリー・ジョエル|素顔のままで

先日亡くなった世界的ジャズ評論家の児山紀芳は、前にフィル・ウッズが亡くなった直後のジャズ番組で、冒頭に突然ポップソングをかけました。ビリー・ジョエルの『素顔のままで』。リチャード・ティーのフェンダーローズエレクトリックピアノで始まり、間奏部のアルトサックスが世界有数の歌伴で知られるあれ。

そのバラード曲をビリー・ジョエル本人は不要と思い、ニューアルバムから外すつもりでした。ところが、別曲の録音にも加わったシンガーソングライターのフィービー・スノウが、「それを入れないのは信じられない」「おかしい」と簡単に許さなかったという。

アルバム『ストレンジャー』(1977)にやむなく入れた『素顔のままで』は、不発続きのビリー・ジョエルの一発逆転ホームランとなったのは知られるところ。あの時代の音楽風景ともなるこの一曲で、次の『ニューヨーク52番街』の大ヒットは約束されたのでした。

自分の最高傑作を本人がそうは思わず引っ込めるのは、音楽では割とよくある現象です。クラシック音楽でも「なぜこの曲を放置するのか」と、楽譜を見た他の作曲家が初演して表に引っ張り出した名曲があります。

この時ビリー・ジョエルが自分に忠実なら、伝説はなかった。思いを曲げたから伝説になった。この現象は、美術家のサイトでも起きていると感じます。作者自身が自分の感覚に忠実にサイトを作ると、『素顔のままで』を欠いた自己紹介に陥ることがあるから。

美術家が一人で好きに作り、孤立している生涯のイメージは、音楽文化とくらべて悪い傾向だと思えます。交流なしでは埋もれる。ただし、こんなことはさすがに好ましくないでしょう。美術家仲間で持ち回りで審査員になり、お友だちの輪で受賞を配分する「上から方式」とか。閉鎖系でなく開放系が伝説になるもの。
2018/11/13

最新ネットサイトが大まかなデザインの理由|HTMLからCMSへの流行

インターネットの作家ホームページで深刻な現実は、流行りすたりのテンポの速さです。がんばって作っても、一生ものになりません。国際ネット管理団体が、世界中のサイトに仕様の変更を要求してくるからです。近年は不思議なことに、大まかで大味なデザインが増えています。なぜか。

大味でアメリカンな雰囲気のサイトが急増した理由は、三つあります。ひとつはパソコンとタブレット端末とスマホの、三種の画面サイズを一個のプログラムで兼用するからです。一種のコストダウン。指で押すスマホ向けにパーツ間隔を広めにとる必要があり、余白が目立つのです。

また、スマホ画面は縦向きでは幅の画素が少ないから、パソコンと兼用のサイトは画面の幅により変形するように作られます。そのマージンも加わり、従来のHTMLセットのような芸の細かさは消え、大味で大画像なサイトが増えたのです。

さらにサイト制作と管理を、HTML制作からCMS方式へ変えるブームです。XHTMLは消えてHTML5が公式となりましたが、次世代のCMS方式ではHTMLプログラムを手作りしないから、コンテンツ吸収マージンも大きめです。その方式の最大シェアは、Word Pressというフリーのブログ管理アプリです。

何と管理アプリごとテンプレートをサーバーへロードし、クラウドでサインインし管理します。動作にはUNIX系SQLサーバーなどのデータベースを使い、中グレード以上の高めサーバー契約が必要です。無料じゃない。定型に従うことが推奨され、個別デザインの差異化は捨てています。

CMS方式サイトはアメリカ製が多く、全てがあたかも数人で作られたかのよう。日本の情報サイト同士も、そっくり似が急増しています。車や洗濯機が同時代にどのメーカーもよく似るような、模倣の連鎖がさらに加わっています。しかし過去の流れでは、やがてすたれて次へ代わるはず。
2018/01/18

The Super Web C Japan から発信する作家情報|リンクネットワーク

The Super Web C Japanとは、ドイツで展示する団体名です。何もないとJapanese contemporary artistsなどその他大勢に分類され、同一性がなく埋もれる対策です。絵はがきやジクレーは出版物なので出版社名。

こちらのサイトを海外の美術コレクターが見に来て、参加画家をたずねて買った話を聞き、新たな補強を考えていました。まずは、現地向けの広報ペーパーから。(ジャパン・フェスティバル・ベルリン2018個別チラシ)

作家サイトを作っても何も起きないのは、美術では普通です。音楽情報ほどは美術情報を知る熱が入らない、現代人の関心の片寄りです。とりわけ日本では、有名画家になってから鑑賞しても間に合うとして、未知の画家をあえて探す動機もないし。要はどうでもいい。

だから作家サイトを作っても、手ごたえもなく放置になりがち。そんなサイトでも、ネットに情報をまく仕掛けを加えると、世界の誰かが見る確率が上がる結果論があります。サイトを直接閲覧してもらう以外の効用があります。他国の市民は、日本ほどは新興美術と縁遠くないし。

コンテンツの不備や不足と別に、機会を活かす確率を上げるには、ひとつはリンクを張って露出度を上げる手があります。これはGoogleなど検索ソフトの機能が被リンク優先ながら、リンクもアルゴリズムに関係させているであろう長年の勘のようなものですが。

ところで美術活動の低迷原因に、何かをがんばった自身の高揚があります。世間が自分を知る機会がまだないうちに、自分の中でドラマが進行して盛り上がる失敗です。実際は、かっこよい姿は脳内にあるだけだから。まずは互いにリンクを張り、ネットワークの下地づくりからです。いったい何の話だかという方は、ご相談ください。
2017/11/08

美術アーティストのホームページは読者が少ない前提で

美術作品サイト(ホームページ)を作る時、誰もが注意すべきは需要の細さです。簡単に言えば、アーティストを見たい意欲が世界的に希薄。欧米ではある程度アート探索して作家サイトが重宝されるとしても、日本だと作家サイトの出番がほとんどありません。

「皆さんお元気ですか」と芸能人が書くのと、芸術家が書くのでは、見たい人の数が何ケタ違うか。画家も彫刻家も、人気職種との差から出発する必要があります。サイトを見たい人数が絶対的に少ない現実は消せない。

日本に限るなら、芸術とか美術とか現代アートやらは難しくてわからず、嫌いだという気持ちが一般的です。絵や彫刻を別に見たくないし、生涯関係ない。ネットを見るなら芸能タレントの結婚や、政治家の失言や、東アジア国家紛争や皇室の話題が先なのが普通。ヒマがあればそっちに目が向きます。

日本でアートサイトに来る読者の目的に、作品画像の回収があります。同業の美術家が参考目的でパクるのではなく、会社員がビジネス企画書や報告書に貼るイメージ画像の調達です。こういう現実も一応は与条件です。

美術サイトを探訪してくれる貴重な読者とて、画面に作品を映して引っ込めてが手間だったり、ボタンを押し進んで迷子になると、閉じて去ります。殺人事件報道や保険料計算サイトほどは見たい気持ちが強くないアートだから、サイト操作がメンドクサイとすぐに帰ってしまいます。

普通のサイトはメンドクサイに決まっており、ここで受注する作家サイトは、そうした隠れ事情に合わせ、作品の力量と美点を伝えるに徹しています。時間をかけて楽しむ目的が相手にないだろうと、素早くビジュアルで遊べるおもしろ機能も装備しました。
2017/11/07

家を三度建てるようにサイトも三度立てるべきか?

住宅建築家の宮脇檀が語った悩み。「初めてマイホームを建てる人は、ショートケーキみたいな家を欲しがる」と。意味は小さなお城。出窓と丸いアーチやとんがり屋根にレンガ積み、屋根裏部屋に上がるはしご、回り階段や対面キッチン。

実際には不便ですぐに飽きて、夏暑く冬寒いなど苦労しますが、初心のあこがれが強いから今では住宅会社がお城ふうプレハブもラインナップしています。実は美術作品サイトも似て、ファッショナブルでファンシーなお城や御殿にあこがれる人の層は、常に厚いのです。

住宅でよく言われる格言が、「家は三度建てないと良いものにならない」。簡単な話で、初回はショートケーキに向かう。反動で逆方向へ走り、三度目にほどよく落ち着く流れです。石の上にも三年や、ホップ・ステップ・ジャンプの三ではなく、あっち、こっち、真ん中と振動するキーナンバー三です。

美術サイトも初回はファンシー、次は反動で凡、三度目に読者優先に目覚めるのかも。実際に注文主の好みが日替わりしたり混乱して、制作途中にあっち、こっち、真ん中と振動して、制作中止も起きやすいのです。ファンタジーと現実との間で、注文主も迷い始めるから。

ファンシーなサイトの例は、古くは音楽が鳴り出すサイトでした。大好きな曲を皆に好きになって欲しくて。読者はうるさくてすぐ閉じました。音楽に代わったのがアニメと映写や動画で、WEB業者も住宅会社のように顧客のあこがれ意識に応じています。応じた方がオプション料で儲かるし。

おしゃれ度重視で多い失敗が、北欧住宅の白壁ふう真っ白な作品サイトです。そこに並べた作品が暗く沈んで見えるのは瞳孔が開く生理現象で、白基調が多い日本的な絵を引き立てないサイトがみられます。作る時に器から入ってしまう点で、住宅とサイトは似ています。
2017/11/04

無料レンタルサイトの価値を上げ下げする景気

ブログもサイトも無料レンタルだと、広告が出ます。広告をなくすには有料になります。無料のままだと学生の身分に見えてしまったりするから、無料レンタルサイトを結局は有料で使うケースも多いようです。

ただ、ある無料レンタルサイトでは、独自ドメインを他業者から引き込むのは不可で、中で新規取得するほかなく、しかも後でドメイン移管ができない規約でした。途中で方針転換できない仕組み。支払い額は、零細手作りサイトからみて安くもなく、何年かでコストが逆転し開いていく計算です。

意外に割高なのは、無料で続ける利用者の分まで払ってやるからで、だからサイトから直接収入がない美術では、無料レンタルと丸わかりのサブドメイン名と広告表示でしぶしぶ続ける傾向があります。しかしテンプレートや入力ソフトがいくら無料でも、当人の手間賃はかかっています。

利用者の労力をゼロ査定して無料だから、ユーザーの国の就業率や失業率でありがたみが変動します。無料の価値は好景気になると下がるもので、すると気分は爆買い方向へと転じるでしょう。日本人がパリで爆買いしたのは1980年代。景気を測るのに、無料の語の価値変動は株価よりわかりやすい。

無料レンタルサイトが世界的に急伸した背景は、世界同時不況といえます。しかし有料サイト業者は今も駆逐されずに栄え、実は無料サイト制作者と同一人物だったりします。これは作りやすいテンプレートが供給過剰で、値落ちしている事情もあるのですが。

サイトの印象はテンプレートよりも、画像と活字で大幅チェンジします。いいねと一目ぼれのサイトが、貼られた写真の魅力だったりします。最近のブログとサイトはレスポンシブル設計で、すき間が広めで大味です。でも読者に切実なのは、迷子にならない整理された操作性やボタンの押しやすさです。
2017/09/25

美術作家サイトは外国向けが現実的だとしても

日本でネットアクセス数が多いネタは、金儲け、芸能人、ファッション、東アジア問題、政権対立、ダイエット、健康だそうです。殺人事件の三大動機である金、異性、名誉に、プラス生命の話題は、人々の永遠の関心でしょう。

活字執筆ビジネスの募集も、株や為替投機、芸能人追っかけルポや美容ダイエットが圧倒的に多いそう。登山とか鉄道模型、夜釣り、クラシック音楽などは、国民の関心が低くアクセス数がかせげないから、広告収入に結びつかないという。

鉄道模型よりは熱意が少ないであろう現代アートは、社会現象につなげてイベントを成り立たせている面があります。実際に現代美術どころか美術全般で、ネットで情報を探す人はかなり少ないとわかっています。絶滅が言われるマイナースポーツの方が、まだ一桁以上アクセス数が多いほど。

だから、日本向けの作家サイトでは何も起きないものです。芸術論をムキになってサイトに並べても、アクセスはそれほど増えないし。民主的なアートフェアより独裁的な公募コンテストがしっくりくる国内で、庶民が美術を探す目的はあまりない理屈か。

ならば外国向けに作家サイトを作れば、外国からアクセスがあるかといえば、偶然発見される確率は、アルファベットサイトの大海でやはり低いでしょう。そこで、現地の展示会でアドレスを知らせ、直接アクセスされるアポイントツールとして、サイト設計するのが現実的です。絵はがきがそのひとつです。

展示会場で作品を見て、作家サイトで調べる慣習が向こうにあります。その目的にマッチした作家サイトを作って、話が進んだ例があります。気をよくして、見てわくわくするサイトを研究中です。その方針はまず自演を薄めること。
2017/05/05

新型サイトワークショップはアナログ風味

作家サイト制作ワークショップの準備で、サイトフォーマットを改造中です。従来と基本構造は同じですが、ある部分の遊び要素を拡張した付加価値バージョンといえるものです。

サイト(ホームページ)づくりの心配のひとつは、時代遅れになる早さです。インターネットの正体は電話用の信号線にすぎず、WWWの仕様を国際管理団体が決めて機能しています。サイトづくりのガイドラインも毎年更新され、既存サイトは古びさせられてしまいます。

そうした仕様の流れとは別に、時代感覚の流行もあります。何年か前の大流行は、FLASHプログラムを使った自動プレゼンテーションでした。トップページにビデオが流れたり、何枚かの写真が切り替わるあれ。

それすら、すでにじれったさを読者は感じるようです。勝手に始まる動画を手動で止めるボタンがないと、ストレスがたまるという。ネット閲覧の時間節約志向も高まり、オートアクションがじゃま扱いされやすい現状です。

サイトを徐々に増改築すれば延命できそうに思えますが、現実はコストと手間がかかります。時間がたつと、制作者も内部構造を忘れるし。古びたサイトを当分がまんして、いつか建て替えるのがほとんど。だからネットに、廃屋状態の古サイトや放置ブログが実は山のようにあります。

当作家サイトはできるだけ古びないように、手作り感のあるアナログ風レイアウトです。最新式と言わない、80年代エディトリアルデザインの応用です。
2017/04/14

Google Chromeだけサイトの字が大きくふくらむ現象

サイトの見え方の話題です。WEBサイト(ホームページ)は、映すブラウザソフトごとに違って見えます。機材によってレイアウト再現が異なり、印象も変わります。サイトデザインの評価も、見るソフトで差が出ます。

よくある違いは、字や画像間の距離が近く詰まって見えるブラウザと、離れてスカスカに見えるブラウザです。一番多い体験は、横線を引いた上下の活字が横線からどれだけ離れるかです。また、四角スペースを積み上げた全高も必ず違います。

Google Chromeという新型の略式ブラウザソフトが無料配布されて以来、これで見た時だけ文字が大きくなるトラブルがネットに増えました。プログラム機能の不備、つまりバグらしい。

今現在、Firefoxは最も活字が詰まりコンパクトになり、Google Chromeだと活字が大ぶりで横へ広がったレイアウトになり、一行に収まるはずの文が二行に押し出される部分が目につきます。詰組のプロポーショナルフォントが、活版印刷ふう等幅フォントに化けるからです。

Internet Explorerは両者の中間ふうで、以前とは逆にFirefoxに近くなりました。どう作れば個々の違いを乗り越え差を小さくできるかは、WEB会社のブラック就業と過労死の原因でした。個別の解決に定説がないから時間がかかり、しかも毎年変化します。今のフォント化けはこちらで実験し修正できたものの、ネット情報はありません。

無料レンタルサイトやブログは、最も大ざっぱなブラウザでも収まるよう、大ぶりで大味なレイアウトに作ってあります。いかにもアバウトなレイアウトは無料だからというよりも、表示がばらつくカオスへの現実的な対処になっています。
2016/10/28

アーティスト作品集サイトをもっと便利に

「たとえばこういう作品は世にないのか」とネットで調べることがあります。「塀を乗り越える河童」の絵とか。そして作家サイトやブログにたどり着いて思うのは、多くのサイトは操作性が悪く不便だということです。

最悪なのは、トップページに押しボタンがないのです。あちこち探せば見つかりますが、さっさとあきらめる人もいるでしょう。作品を見せるのに失敗する確率が高まります。8秒ルールも、今では短縮しているでしょうし。

幸い「Gallery」「Painting」などのメニューがすぐに見つかって、しかし作品を出した時にまた問題。二点目を出すのが手間なサイトが多いのです。出ている画像をいったん消さないと、別画像の選択画面に戻らないとか。お手つきミスを誘発されて、何度もブラウザが閉じたりして。

自動表示機能とぶつかり、操作がこんがらがることもあります。無制限だからと詰め込んだ作品が100枚もあると、訪問者はベスト作を目にできなかったりも。試しに押した作品がナンバー37で、ナンバー1や2を見ずに読者が去るとすれば、力量を低く見られて損します。

無料サイトやブログは、一定時間更新がない時に悲惨です。作品画像の上に一般広告が重なったり、下に押しのけられて表示され、金融やビジネススクールが目立っているのもよく見ます。

自分の願いどおりにサイトを作ると、見る側の立場から遠のくのが常です。今こちらで受注している作家サイトは、それらを全て解決してやろうと、慣れる必要のないデザインになっています。
2016/07/30

ブラウザソフトによるサイト表示切り換えの違い

サイト(ホームページ)のレイアウトが、ブラウザソフトによって多少違って映る体験はよくあります。時にはレイアウトが崩れて映ることも。こうした表示の差は、ページを切り換えた時の挙動でも生じます。

このブログ記事を映し、左のリンクを押して過去記事に替えた時、Google ChromeやFirefoxではなめらかに切り替わり、Internet Explorer(IE)ではガクッと粗雑に切り替わります。

IEの粗い動作は、ページ全体を再描画するせいです。前ページと後ページで変化しない部分も、いちいち全部消して映し直すオールクリア方式のせいで、「またたき」が目立ちます。昔のWindows版イラストソフトで、マウスでつまむたびに画面全体がバウンドしたのと似て。

Google Chromeだと、変化しない台紙や画像は消さずに映し続けるという、最小限のリフレッシュ処理が功を奏し、またたくような暴れが起きません。差がある部分のみ、さりげなく差し替わる感じ。ビデオボードへの描画命令がスマートです。

この違いは、ブラウザソフトが使う描画プログラムの違いです。アウトソーシングで作られた描画エンジンなるものは、それぞれ異なる特徴を持ちます。異なるブラウザソフトでも、同一の描画エンジンを採用すれば、映り方は同じです。日本製の描画エンジンも存在します。

WEB制作業者は映り方の違いとシェア動向とで、ブラウザ最適化を行います。昨日まで無料アップグレードできたWindows10では、IEからEdgeに替えてあり、そのシェアで制作のツボも変化するでしょう。
2016/06/05

ブラウザ戦争延長戦の戦況

Windows95の頃、Netscape NavigatorとInternat Explorerのシェア争いが「第一次ブラウザ戦争」で、今は「第二次ブラウザ戦後」だそうです。

ネットを閲覧するブラウザソフトの国別シェアをみると、Internat Explorerが一位は日本で、ドイツはFirefoxが一位。他の欧米、ユーラシア大陸全般は、Google Chrome。四強のひとつSafariは、Windows版は生産終了。

三強で無料サイトやブログを見くらべると、配置や文字サイズが違います。が、特注サイトはほぼ同じに映ります。これは、各ブラウザ向けに修正しているから。ところが1月16日からMS社は各OSの最新IE以外のサポートをやめ、WEB業界の負担が軽減しました。ただIE8もわずかにシェアがあり、HTML5に非対応なので作家サイトのHTML5化は待っています。

ブラウザ設計もサイト制作もW3Cに準拠しますが、定義されない空白部分は今も多くあります。たとえば枠内で文字を左右中央に置くのは簡単ですが、上下中央に置くには難儀します。これがリスト要素内だと、映してみないと結果が予測できないほどあやふや。

映りのばらつきは、第一次ブラウザ戦争からあります。W3Cに準拠したNNにくらべ、IEはサイト制作ミスを救済する拡大解釈が好評で、この親切設計を他のブラウザも始めた代償として、ブラウザごとに違って映る流れができました。
2016/05/16

ネットブラウザの表示問題がまだ続く

今、通信用パソコンを取り替え中で、本来の作業が遅れています。旧機から新機へのスイッチですが、絶版の旧ソフトから新ソフトに乗り替えるしか選べず、やはりトラブルに気づきました。

ひとつは、インターネットエクスプローラー(IE)11のフォント表示問題です。MS社はフォントを見やすくしようと独自の代替や字間広げを行い、これはW3C(WEB標準化団体)の勧告に反します。サイト設計側の指定を優先するのが、その勧告です。

何ポイントの何パーセントという科学的ルールを破ったブラウザだと、たとえば一行に収まるはずのタイトルが二行に渡り、サイトが崩れます。IE11で見ると、逃げマージンがあるリキッドサイトのYahooも崩れています。このブログも崩れていて、テンプレートを取り出して補正しました。

それでも収まらず、一字だけ改行された部分が散見されます。Firefoxだと一行にちゃんと入りきっています。作家サイトワークショップでも起き、全ブラウザで映るとしてWEB業界で推奨されてきたフォントセットなのに。物語サイトもIE11で一字あふれた部分があります。

MS社の言及は、「ゆとりあるサイトを作りましょう」と非論理的な案内で、崩れる以前に一社だけ違って映ることが問題でしょう。IE離れが進みFirefoxがシェアで勝った原因は、自分のブログやサイトを見て崩れていた体験かも知れません。
2016/05/09

作家サイトの見せ場づくり

今、制作募集している作家サイトは、見せ場づくりに力を入れています。一般サイトの不満点を改善し、読者と楽しい出会いができるように。

しかし、その読者とは誰なのか。そもそもネットでは情報デフレが顕著です。作家サイトを出しても何も起きなかった体験は、情報発信する値打ちが下がり、場の権威がすでにないという理由もあるでしょう。ネット空間が輝いたのはネット普及前の1990年代でした。

その頃に画廊サイトという場がありました。入会金や年会費を払い、作品画像を置かせてもらうバーチャルギャラリーです。その手の有料サイトも2006年頃には絶滅し、次に流行ったのは芸術家無料相互リンクサイトでした。しかし20カ所登録しても効果はなく、Googleがスパム認定したせいもあって下火となりました。

一般人がネットで美術家探しを行うのはまれで、主に同業者がネタ探しや勉強に来るだけです。だから、アクセス増にコストをかける意味はそれほどありません。皆から見つけ出されるためではなく、対面用のポートフォリオ役が作家サイトの実際なのです。

そして、無料サイトの普及で価値が落ち、サイトを持っても尊敬されず飽きられている前提で、デザインをどう差異化するか、相手に違いが見えるかという細かくて大きい課題が残っています。
2016/05/06

出版不況とグローバリゼーション

出版不況はインターネットが情報を提供したせいで起きたという、間違った説明が日本に出回っています。書店が撤退し始めたのは1998年であり、その時まだ日本にインターネットは普及していません。当時の日本はネット後進国と言われました。だからインターネット博覧会を開いたわけで。

日本の出版不況は95年から表に出た不景気、バブルがはじけ不動産暴落で銀行が経営難となる中で生じました。あの頃、国民の一人一人が倹約に努め出し、真っ先に本を買うのをやめたのです。毎号買った雑誌を増刊号だけにするとか、年に52冊買ったのをゼロに減らすとか。

本なんて読みませんと言う最大の動機はサイフ事情であり、貧しくてケチになったから。だから、国民の精神的な変化やら、思想哲学の変容をいくら分析しても無意味です。今すぐ余剰金ができれば、今すぐ本を買い始めるのは明らかで、現に立ち読みは相変わらず多く図書館も盛況です。

トランプ大統領候補への追い風は、グローバリゼーションで生じた中産階級の没落です。「強いアメリカ」の正体は、誰もがダッジに乗れた経済配分でした。書籍は中所得者が安定的に購入する商品なので、そこが落ちると出荷は激減するでしょう。一人が同じ本を二冊は買わないし。

こうして本離れが進んだ後で、後発のインターネットが代替となった順序です。ところがネットの無料情報は書籍よりずっとラフだから、インターネットが出版不況を起こしたという間違った説明も、コピペで広まります。ネットには、際どい事情を丸め単純化して済ませる欠点があります。簡単に言えば間違い情報推進本部。