コラージュ作品の版画と印刷と複製の関係 |ブランド絵はがき図鑑12
十何年もネットで続けた話ですが、版画と印刷物は同じものです。似ているとかでなく、同一物です。日本では原始的な手回しのプレス機は版画専用で、ハイテクの電子プリンターは印刷専用だと分けて考えます。しかし版画は印刷した絵図を指すから、二つの機械に区別はありません。
プレス記者やプレスルームの語は、新聞社や雑誌出版の用語です。プレスとプリント、版画技術と印刷技術は同じです。各時代の印刷機を使った量産絵画が、版画の正体です。美術の一般化、ホームユースです。
10月27日に東京で始まったノルウェーの画家エドワルド・ムンク展ですが、作者は自己ベストの油彩画『叫び』を再発売するため、木版画も何枚か作りました。写真製版技術はまだなく、フルカラーが可能なシルクスクリーンも開発されていない時代でした。
彼は版画ならではの風情を求めて、手彫りの味わいに入れ込んだわけではなく、できるだけ忠実に再現したかったはず。手で再現したコピーなので原画とかなり異なり、複製画にはほど遠いものでした。
普段あまり感じないことですが、絵はがきも版画です。普通の絵はがきは多色刷りで、一枚の紙に四種の顔料を四度転写し、四辺を裁断してできあがり。その原理はカラー写真とも似ているので、それなら写真も版画の一種なのでしょう。
さて、この絵はがきの原画は紙細工のクラフトなので、実はわずかに立体的です。色の再現が難しそうな水色に美術紙のテスクチャーも見えます。スキャナー画像の何カ所かを補整し、右下の猫を安全圏に入れました。
プレス記者やプレスルームの語は、新聞社や雑誌出版の用語です。プレスとプリント、版画技術と印刷技術は同じです。各時代の印刷機を使った量産絵画が、版画の正体です。美術の一般化、ホームユースです。
10月27日に東京で始まったノルウェーの画家エドワルド・ムンク展ですが、作者は自己ベストの油彩画『叫び』を再発売するため、木版画も何枚か作りました。写真製版技術はまだなく、フルカラーが可能なシルクスクリーンも開発されていない時代でした。
彼は版画ならではの風情を求めて、手彫りの味わいに入れ込んだわけではなく、できるだけ忠実に再現したかったはず。手で再現したコピーなので原画とかなり異なり、複製画にはほど遠いものでした。
普段あまり感じないことですが、絵はがきも版画です。普通の絵はがきは多色刷りで、一枚の紙に四種の顔料を四度転写し、四辺を裁断してできあがり。その原理はカラー写真とも似ているので、それなら写真も版画の一種なのでしょう。
さて、この絵はがきの原画は紙細工のクラフトなので、実はわずかに立体的です。色の再現が難しそうな水色に美術紙のテスクチャーも見えます。スキャナー画像の何カ所かを補整し、右下の猫を安全圏に入れました。

スポンサーサイト
- 関連記事
-
- 絵画の縦横比問題 ブランド絵はがき図鑑2 (2015/10/10)
- 絵はがきコレクションの再スタート元年|なぜ他社はできないか (2019/01/18)
- 絵はがき100枚日本へ企画を計画中|国内に需要をつくりたい (2021/08/27)
- ドイツの絵はがきの色が美しい|付加価値削減で色あせた日本と対照的 (2018/10/16)
- ブランド絵はがきカラーの課題解決 (2015/07/14)
- 欧州マーケットリサーチ ブランド絵はがき図鑑8 (2016/03/21)
- ドイツの印刷会社 (2015/05/19)
- 絵はがきに向かない作品も一応あるけれど|ドイツと日本の需要 (2021/09/18)
- ライブ版プリントアート ブランド絵はがき図鑑7 (2016/01/10)
- ジャパン・フェスティバル・ベルリン2018絵はがき|図版ベスト8 (2018/02/07)