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2019/05/30

アメリカ車が買えた90年代の日本に戻すには

令和時代の天皇陛下初の国賓はアメリカのトランプ大統領で、大相撲の観戦とトロフィー授与などの動画が話題です。F35戦闘機を日本が購入する再確認など商談は進み、しかし東アジアの核とイラン問題、アメリカの貿易赤字を減らす課題などは残りました。

中でもアメリカ車が日本で売れない問題に関して、大統領の護衛車列にヒントを感じました。アメリカ大統領の海外訪問は、サービス車一式を空輸しパレードみたいに移動します。大統領専用リムジン、キャデラック『ワン』の「ビースト」の前後に、大型のアメリカ車が並びます。

ホワイトハウスとの通信車は「ロードランナー」と呼ばれ、フォード『エクスカージョン』か『F350改造仕様』か。7メートル弱のフルサイズバンは、パラボラアンテナのドームが前より大型化していました。

両国国技館付近に待機した「クラシファイド」と呼ぶトラック、四角いボックスを持つフォード『F250』は前より一新されたのか。ボックスの中は諸説あり、武器庫や兵員輸送や緊急手術台など。いわゆる救急車説。実はABC兵器の検査測定用機材と、ウィンチなど多目的支援だという。

「クラシファイド」はもう一台あり、棒状アンテナで爆発物のリモート起爆を阻止する妨害電波を出す車。シークレットサービスとドクターが乗る「コントロール」「サポート」と呼ばれる、端正な車種と同じシヴォレー『サバーバン』で、小ぶりに見えても車幅2メートル超の大型SUVです。

これの前々モデルが日本で売れた時期があります。バブル後の1995年頃にアメリカンSUVブームがあり、書店にアメリカ車の特集情報誌が何種も並びました。消費税5パーセント化と緊縮財政と8ナンバー規則の見直しで、アメリカ車ブームが消えて軽自動車全盛、フォード社は日本撤退。日米貿易摩擦の再来という流れでした。
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2019/05/25

イギリスのメイ首相の辞任とEUとドイツの未来

サッチャー首相に続く二人目の女性である、イギリスのメイ首相が辞任しました。イギリスがEUから脱退するブレグジットが不調に終わった責任で、追い出されたかたちです。イギリスでは、メイ首相への評価は低くなっています。

日本では、メイ首相にお疲れ様という同情と、イギリス国民はアホで身勝手という意見が圧倒的に多い。日本の国際認識の空白部分でしょう。ひとつは、俗流解釈で済ませた日本語情報の受け売りもあるでしょう。争点を人種のあつれきで説明した報道も多かったから。

イギリスが取り返したいのは民主主義と自治権です。自治権のうち、日本が絶対的に有利な通貨発行権は、フランスやイタリアにはなくとも、イギリスはEUに属しながら特待生としてポンドを使っています。しかもイギリスの政府負債は、日本と同じ絶対安泰な自国通貨建てです(日本の借金1100兆円が破綻しない政府保証)。

日本のメジャーな論調は、イギリス国民の無秩序さを批判しますが、怖い秩序は逆にEU本部です。ベルギーにて、各国政府より強い権限を持ちます。EU国はまるで県相当の地位で、国民の総意で国政を変えられません。フランスやイタリアが国の傾きを修正できない苦悩が、日本人の理解しがたい部分です。

EUと似るのはソビエト社会主義連邦共和国のクレムリンか、中華人民共和国共産党がすぐ浮かびます。全体主義国へ向かう流れに、イギリスの一部があわてました。日本では組織に入れば保護される前提ですが、国際社会ではカモは補食されます。団体とは餌の狩猟場でもあり。

サッチャー以後の世界は国際金融が特権を持つグローバリズム主導で、EUはさしずめ欧州人民共和国か。メイ首相はグローバリズム派ゆえEU側寄りで、自治権奪還を望む議員たちが怒り出しました。次はイタリアの番と言われ、平成日本の失策から学んでいるところ。
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2019/05/20

ゼンメルワイスの死闘と日本現代貨幣の新千円札

「外から帰れば手を洗いなさい」という親の小言。「なぜ?」に答を出したのは、ゼンメルワイス(センメルヴェイス)というハンガリーの医者でした。彼はある謎に首をかしげました。出産後の母親の死亡率は当時三割で、彼の病院でも一割前後で、しかし医者でなく助産婦がやれば半減するのはなぜか。

医者の手から何かが出ていると推理したゼンメルワイスは、試しに医学生たちの手を消毒液につけてから母親に触れさせると、死亡率が十二分の一へと激減したのです。そこで彼は、医者の手が何かの毒物で汚れて死なせていた説を唱えます。その解決策もセットで。

彼は医者をクビになり、狂気の人と呼ばれて大学からも追われ、精神病院へ送り込まれ撲殺されます。この時の医学界の行動が「センメルヴェイス反射」とネットにあります。医学界にとってゼンメルワイスはおじゃま虫で、その後も医学界が母親の死亡率を高いままにしたのは言うまでもなく。

センメルヴェイス反射の語が急に表に出たのは、『現代貨幣理論』と呼ぶ今ホットな経済原理が、ゼンメルワイスの説と立場が酷似するからです。現代貨幣理論では国内の自国通貨量の上限を、インフレ率で決めるのが正論と解きます。緊縮財政で公金を削減して増税する日本の政策は、デフレ時のデフレ促進策なので、文明史上最長のデフレも貧困化も老舗企業倒産も、説明がつくという。

ところが従来の経済は、総額一定のお金を分け合う思想です。お金を市場に増やし需要創造する正論が不都合な権威者が多く、マスコミを動員してセンメルヴェイス反射を始めました。連想したのは、ピカソに死刑を宣告したフランスサロンの画壇です。ピカソは撲殺は免れたものの、悪口雑言にさらされました。

ゼンメルワイスの説を実証して名誉回復に至らせたのは、よく知られたフランスのパスツールとドイツのコッホなど細菌学の研究者で、コッホの十歳下の助手が北里柴三郎。次期千円札の図案。人類が微生物と死闘を繰り広げ、勝ち目を得た最初期の闘士たちでした。
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2019/05/18

日本は本当にダメなのかと問われると答えにくい

日本はダメだと言われたのは1990年代後半で、「終わった」「終了」の声が広がりました。2008年頃のネットがひどく。現代のベートーベンやSTAP細胞のてんまつを指して、日本はもうおしまいのフレーズが飛んだのは2014年後半。

日本が落ちぶれ、国力が下がり、途上国化したのは事実です。たとえば有名企業が海外に買収され、技術が流出したり、学術論文の激減、海外団体からの貧困児童勧告など。一方テレビには「日本すごい」特集が増え、その手の内外の動画も多い。それなら2019年5月の日本は、果たしてすごいのかダメなのか。

日本は病気だと言われ続けました。病状は無駄の多さ。公金の無駄づかいで、お金がなくなる慢性病だという。やり玉にあがったのは全国の高速道路と、瀬戸内海の5つの吊り橋でした。そこで平成30年のうち22年間は、お金を使わない主義に徹したのです。

そうして1997年から無駄を削減し続け、でも凋落が止まらない。それもそのはず、診断も治療も逆で、日本はデフレ不況と呼ぶ節約病だったのです。節約気運を日本の俗語で「不景気」と呼ぶわけで。節約で国が衰退したと気づいた国民は一部で、今も国民から意見を募ると、「出費を減らせ」と衰退促進案が集まる始末。

国を人にたとえます。屈強な人を指して、君は危ない死ぬぞと誰かが言った。死亡を防ぐために、食事制限して一日一食で量も減らした。その人はやせて衰弱した。それを指して「ほらね、言ったとおり危ないでしょ」「健全化のために食べる量はゼロを目指せ」と。この種の集団パニックはたぶん1941年以来です。

普通に食べていれば屈強なはずが、断食させて弱体化した。「日本はダメなのか、すごいのか、どっちですか?」の質問に、何と答えたらよいのでしょう。健康だったのに、誤診で病弱に変えた。この悪い冗談のような自滅を、言い表す四字熟語が今週のクイズです。
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2019/05/13

幼児教育・保育の無償化法案への批判が何か変

幼児教育・保育の無償化法案が国会で決まり、そのための財源とする消費税10パーセントへのアップがほぼ確定しました。興味深いのは、この消費税増税の必然性を伝えるニュースへ国民が投稿した意見です。たとえ話に替えてみます。

船員が冬の海に落ちて、海上に漂ったのをヘリで救助されたとします。次に何をやるべきかの対応が国会で法律化されます。船員を水風呂に入れることが決定。当然国民は「とんでもないことはやめろ」と非難ごうごうです。

国民はこう批判するのです。「どうせ汚れた水を使うんだろ」「風呂を無料にするのか有料なのかが問題だ」「待機船員がいるのに順番抜かしかよ」「風呂会社の残業と長時間労働には反対だ」「風呂会社とつるんだ政治家は辞職せよ」「国会議員の総数を減らしてからやれ」と。

この声が出ないのです。「入れるなら水でなく、お湯の風呂だろ」。たまにあっても賛同者は少ない。人の体温が下がれば温める、上がれば冷やす。すると死を防げる簡単な原理を、国民が知らないかのように批判はバラバラに散りました。

焦点は幼児教育のあり方ではなく、経済成長です。デフレ時は減税して消費を温める。インフレ時は増税して消費を冷ます。今はデフレ時だから減税すべき時です。少年ジャンプが売れない理由と、福島原発が壊れた理由は同じで、デフレ不況下の増税が招いた、国ぐるみの出費削減です。今必要なのは削減とは逆の行動。お金を使い経済を温める。冷やすのでなく。

「違う、焦点はそこじゃない」は、美術にも多い。最近気づいたのは、形と色を見るのをそっちのけで価値を読もうとする鑑賞の多さです。すでに一編書いたほど。価値を言い出せば、古典名作以外は鑑賞不能です。美術の「そこじゃない」は、作品の価値を読む努力です。バラバラに散った美術批判の根っこのひとつ。
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2019/05/12

美術作品の価値がわからない日本人の悩み

最近、個人サイトのアドレスを引っ越しました。プロバイダー契約に付属する容量貸しがデフレ不況で廃止され、紹介された別事業者の無料スペースは、CGI やPHPはあれど広告が出る欠点があり、結局独自ドメイン内に収めました。

サイト移設は検索ランクを受け継ぐなら手続きがありますが、訳ありで裏技だけで済ませたら、早く検索に現れました。そのついでにあれこれ検索してみると、目についたのが「美術の価値がわからない」と書いたサイトの多さです。

「美術がわからない」でなく「美術の価値がわからない」と、「価値」を書くのは実に日本的です。国民が芸術を理解できない前提で話が進められている問題です。ドイツでは普通、「自分はこの作品のよさがわかった」と思って買うわけです。

ところが日本では、「自分はこの作品の価値がわかるべきである」と思いやすく、鑑定みたいな鑑賞になりがちです。価値とは値上がり益の見込みかという、揚げ足とりは一応やめておきましょう。

としてもその裏には、神が知る絶対的な価値がある前提で話をしている疑いがあります。ポピュラー音楽を「聞いたがわからない」とは言いますが、「聞いたが価値がわからない」と言うでしょうか。美術の時だけ価値にこだわる空気です。

価値は神ではなく人が決め、雲の上の人ではなく僕らが決める。この正解を音楽の時は発揮し、美術の時は消える条件反射がくせものです。万物に固定した価値なんてものは実はないから、自分なりに賞味すれば済むことです。美術鑑賞こそ自分勝手の発揮しどころなのに、皆さんコチコチでギクシャク。
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2019/05/09

大津市保育園児死亡事故のガードレール論

日本国民の勘違いは、琵琶湖畔の大津市保育園児死亡事故でも炸裂しました。典型例がこれ。「歩道にガードレールや道路ポールがあれば防げたなどと無理な要望はやめて、車の運転は一人一人が気をつけよう」という発言です。このよくある模範的発言は完全に間違い。

この考えが招いた取り返しがつかない失敗が、福島原発でした。「堤防を高くしていれば津波が防げたと無理な要望はやめて、不景気の実情を計算に入れて、工事をどんどん削減すべきだ」と、2011年から散々聞いたものです。

普通に考えて、ガードレールや防潮堤で危険率を下げるのが、国の統治でしょう。倉敷市の川の堤防も、削減して途上国並みの水びたし。大事なのは、ガードレールは日本の道路を管轄する日本の自治体が、日本のメーカーに日本円で払って買う点です。日本日本と、日本しか出てこない。

アメリカ製やドイツ製のガードレールと違い、日本製だと円で払ってドルやユーロは払わず、国内で完結します。政府が国債を発行するなどで、地方に補助金を出しても解決します。内々のやりとりだから、誰も損しません。増えた政府負債は国内の財産になります。死者数の減少と引き換えたかたちで。

ところが根本が誤解されているのです。ガードレール代が自国通貨建てだと知らない。国内では好きに資金創造して、買い物し放題だと知らない。お金を自在につくれると知っても、天罰を受けそうで怖い。結局ありもしない怖い神に、園児の命を差し出しておしまい。皆で運転女性を叩いて終わり。

道路整備のお金がないのは、あえてお金を刷らない特殊な思想信条が続くせいで、原典は1947年の進駐軍の法律条文だという。全国の小学校長は、通学路の歩車分離とガード設置を長年要求し続けてきました。設置費は円で、財源は印刷インクだと国民が理解すれば、敗戦時の人命軽視の原則を72年ぶりに変更できます。
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2019/05/05

2019年は日本と世界の経済が変わるかも知れない

キリがよい数字でない1989年に、日本は昭和から平成に変わり、消費税導入で不況の発端となりました。世界では、ドイツ人の手でベルリンの壁が壊され、東西冷戦終了と欧州国再編が起きました。ユーゴスラビアが分裂してクロアチアやセルビアが生まれ、ソ連は解消してウクライナやカザフスタンの復活など。

キリがよい数字でない2019年にも、世界が激変する可能性があります。しかも焦点は日本だという。日本が平成4年まで好景気で、5年からは不景気で、9年から世界記録となるデフレ不況が31年の今も続くのは、国民の能力不足ではなく経済政策の間違いだとされます。

間違いを簡単にたとえると、腹が減った人にダイエットを強いる逆走思想で、無理やり続けた不況だという。日本解体とささやかれて。ところが平成と令和の交代が近づいた頃、ひとつの経済理論が海外で話題になり、世界が激しく反応しました。イギリスは喜び、半泣きなのはEU。

腹が減った人に飯を食わせたら国は豊かになる理論だったのです。財界とマスコミが猛批判した理由は、今の新自由主義経済とは逆だから。新自由主義は政府を解体してデフレ不況を強め、負け組を淘汰する選民思想です。それとは逆の、インフレ好況で庶民が富む方向の提言は不都合ゆえに、大騒ぎが起きたのです。

美術でいえば、美人画が芸術だと決まっているのに、顔をいびつに描く者が現れたような感じか。「クレージーなブードゥー教が登場」と猛反発。「飯を食うと腹が破裂して危険だ」と。ところが話題の経済理論は、単にお金の原理の説明です。

「現代のお金は現にこうである」のドキュメントです。令和時代の日本は世界から注目されるでしょう。注目点は2020東京オリンピック後に必定の経済落ち込みを、現代貨幣理論で救う最初が日本かも知れない関心です。当然、救われては困る利害とぶつかるはず。世界の経済を変えるポジションに日本が着いた。
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2019/05/01

ジャパン・フェスティバル・ベルリン2020の準備中

令和二年に東京五輪の前に開催される、ジャパン・フェスティバル・ベルリン2020の下準備中です。会場担当ガイドさんを決めるところです。チームづくりで、ボランティアも買って出ていただけました。少数精鋭展の可能性も視野にあります。

前のジャパン・フェスティバル・ベルリン2019の会場は、雰囲気が従来と少し変わりました。大口出展が入れ替わり、ピュアアートのボリュームが小さくなったせいでしょう。ジャンルが混在したこともあり、他の階と似てしまいました。

展示会は、もちろん展示物でガラッと変わります。もしピュアアートの出品が消えると、ゾーンごとなくなる理屈です。仮に地元の幼稚園児の絵が加われば、やっぱりその方向に瞬時に染まるものです。展示物のタレント性が場を支配します。

日本の90年代のファッションビルには、どこかの階にアート販売店がありました。歴史名画のポスターとかオリジナル版画とか、ポストカード類を置いていました。しかしある日通ると、靴下店に変わっていたりしたものです。デフレ不況だから。ビルの印象まで変わった気がしたものです。

ところで、なかなか場所が決まらないベルリン少数精鋭展の続きですが、早く再開したいと考えています。これはEUが発端の世界同時デフレでプロギャラリーが低調で、代わりになんちゃってギャラリーが台頭した、欧米の事情が関係します。

平成の最後に、アメリカからおもしろ貨幣理論が登場し、あまりに現実どおりなので守旧派との攻防が起きています。その理論では、日本は簡単に経済発展できる道理です。今の正反対をインフレターゲット内で続けるだけ。ところがEUは原理上共食い構造なので、日本と同じだけ有利なのは、先行したアメリカ以外はイギリス、カナダ、スイス、オーストラリアだけだそう。
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