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2020/02/26

新型コロナウィルスの世界戦争|ダイアモンドプリンセス号の規模

ダイアモンドプリンセス号が横浜港に入って、次にどうしていればよかったのかを考えました。何しろ船内は3700人です。37人ならバスの規模なので、分散して検査ができるでしょう。しかし370人では、スコーンと一発で解決しません。

そのまた10倍の人数で、できることは限られるどころでなく。つまり人類は微生物に負けているわけです。将来また起きるのを防ごうとすれば、前もって豪華客船を病院船に設計して、空調のエア循環を排気だけにしたり、医療器材をそろえるなどになりそうです。

しかし個人の思想も壁になるから、国際的に小学校で感染症教育も必要です。個人の思想という意味は、感染症には迷信も意外に混じって広まっている問題です。

以前女性の集まりで、ウンチクを述べた時のことでした。風邪を他人にうつすと、回り回ってまたうつった時に、組成に違いが生じて免疫が効かない話でした。するとやはりいたのです。風邪を他人にうつすと、自分が直ると長年本当に信じていた人が。

自分のウィルスを他人にあげたら、自分の方は減るから回復に向かうという、数合わせ的な思考でした。これは何だか、国の財源論みたいな話です。国には財源があるという、よくある誤解です。国の補助金を高齢者介護に出せば、教育に回す分が減るという、勘違いの財政思想です。

国家予算は増えるウィルスのごとく、故意に増減できます。一国で政府のみ自由に自国通貨を発行して増やし、徴税で回収できます。そうだと知らない人は、高齢者を安楽死させたら、若者の負担が軽くなると本気で信じています。しかし今、政府がその勘違い中です。ウィルスの陰に隠れて、これが日本の本当の苦難です。
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2020/02/19

ベルリン近辺の新たな美術展示開拓スタート|日独の芸術観を克服

ベルリン市には大きいアートフェア以外に、小さな美術展が色々あります。どれか試してみたいと前から考えていました。最近めぼしいものをひとつ見つけてもらったので、情報を集めています。

日本のようなコンテストで賞を出す制作競技はなく、全てが展示即売会です。美術を展示する意味や目的そのものが、日本とは違っています。

フェアの規模の大小は、作品サイズにだいたい相関します。日本から送ればサイズ制限で小品に限られ、あまり大きいフェアだと会場規模に負けてしまいます。プリントなら2メートルとか巨大にもできますが、今はまだ小品にとどめています。

このタイプの企画の目的は、やはり現地に作品を広めることで、売る意識で全てをセットします。繰り返す話ですが、美術の高尚さへの敬遠は日本以外では目立ちません。それで、売るために妥協的作品に向かう悩みも小さいのです。売る用と売らない用で、作り分けはいりません。

日本の課題は、より目立つことです。地味が好感度になるのは日本だけで、世界は特に渋好みではなく。日本製は腕が劣るのではなく、社会の抑圧に応じて目立たせない技術鍛錬に難点があるのです。

というわけで、今年もまたアート・マネージメント・システムで、売れる作品をひとつでも増やします。日独の差異を乗り越えて日本製アートを目立たせようというわけです。
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2020/02/12

オリオン座ベテルギウスの超新星爆発はいつ|冬の大三角の頂点が消えた

夜の星空で、三つの一等星が囲む形といえば、まず夏の大三角です。三角定規の30度タイプに似ています。対して冬の大三角は、ほぼ正三角形です。何しろ全天で最も明るい一等星シリウスが頂点に輝いて、非常に目立ちますが、問題は目立たないあれです。

おおいぬ座でもこいぬ座でもない、全天一のヒーローたるオリオン座。その左上に位置するベテルギウスが、異常に暗くなって二等星に落ちているのです。数年前までオレンジ色に輝いていたのが、この冬は特に毎晩かすむような暗さです。

ベテルギウスの寿命は尽きかけて、超新星爆発が近いことがわかっています。太陽の位置に置けば、地球と火星の軌道より直径が大きく、木星近くまで届く赤色超巨星の最後は、満月並みの明るさで輝き、昼でも少し見えるほどでしょう。

ただし、今のこの暗さが爆発の予兆ではなく、爆発は数百年後かも知れないし、今夜かもしれないしという状態です。もし今夜だとしても、起きたのは600年前ですが。一等星が爆発して中性子星に変わる過程を目視できるなど、人類の文明史で初なので楽しみの学者も多いようです。

マイナーな恒星が爆発した例は、残骸の「かに星雲」で知られ、1054年に異常に明るくなった記録が、中国の元代の歴史書に記録されました。日本でも古くに、そこからの引用らしきが二次記録されています。

ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した「かに星雲」は、ほぼ完ぺきな抽象モダンアートに見え、ディテールが無限に存在するフラクタル図形です。ただし、多くの天体写真は誰かが色を強調していて、人の美的感覚も混じったアートなのですが。
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2020/02/07

キャッシュレス化カード社会と日本見本市展示|ドイツで絵画をお宅に配達

ジャパン・フェスティバル・ベルリン2020では、いつの間にかベルリン市がカード社会でキャッシュレス化していて、影響がありました。1日目にお買いあげいただいた180ユーロの絵は、現金を取りに帰ることになり、お支払いと引き渡しは翌日となりました。

2日目の60ユーロの絵は、同じ理由で開催後になり、現地スタッフに配達していただくことになりました。前から言われていたように、キャッシュレスだと屋台や露店や大道芸などはやりにくく、柔軟性がないのです。

これは今の日本で進めているキャッシュレス化も同様で、各店舗はネット接続し続けるカードリーダーの設備コストで、売上金をピンはねされる問題が解決していません。この問題は決済会社を国営化し財政出動で埋めないと、搾取のエスカレートが起きるでしょう。

一方アメリカでは逆に現金を保証する法律ができ、ショップが現金決済を拒否すると、厳しい罰を受けるそうです。法律の主旨はカードが持てない立場や、使えない事情に対する差別禁止です。つまり人権です。

カード社会だと、他人にひとっ走りパンを買ってきてもらうことが困難です。他人にカードを渡して、暗証番号も伝えないと払えないから。子どもに300円だけ持たせたお使いは、現金でないとやらせにくいわけです。

美術展示会では60ユーロ程度の絵も、現金を取りに帰る結果となり、将来どう解決するのか興味深いところです。現金の廃止は不可能だとよくわかりました。カード発行業者の最大の利点は、個人情報の資産転用であり、それでFacebookも支配権争いに乗り出したのでした。
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2020/02/01

海外アート展に送る作品を選び出す理由|アートマネージメント補強企画

ここで企画している展示は、アーティストの好きな作品を思い思いに出すのとは違い、少し選んでいます。欧米では日本型のコンテスト方式ではない、アートフェア方式の展覧会です。だから好きなものを出せば済むはずですが、それだと売れにくいのです。

たとえば日本で好評の洋画であっても、西洋の人の関心は下がるはずだから、どうせなら和を感じさせるモチーフや作風を選んだ方が得策です。これは異国情緒ともいえるもので、文化財を買う動機には自分と違う世界の発見が大きいのです。

そしてもうひとつの課題は、作品の完成度です。完成度は精度の高い低いではなくて、「出来上がっている」という実感です。めちゃくちゃな絵にも、めちゃくちゃな筋書きなりに完成度が存在するでしょう。

日本だと開口一番「自分は絵とか全然わからないから」となりますが、ドイツではそれは少ないように感じています。こちらの想像ですが、買わない理由が見つからないことが大事です。チェックの筆頭は、「独自性を完成させているか」です。

「独自性があるか」より一歩進んで、「完成させているか」です。日本型のコンテスト方式だと、基本的に審査員の理解範囲に入れていく必要があり、挑戦的な絵が出にくい傾向があります。それで日本の作品は手加減されていて、そこをいじれば上がるとして、アート・マネージメントを考えました。

日本に根強いのは、「美術は自由だから自然体で生まれる作品が正しくて、販売が視野にあると汚れてしまう」があります。これはしかしコンテスト感覚の延長にすぎません。最初から売る前提だと、かえって何でもありへと広がります。
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