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2020/10/29

大阪市の廃止消滅にあこがれる心理と人間|芸術の破壊的創造

日本では改革は全て悪く出ています。景気は下がり、社会経済は傾き続けました。その理由はわかりきっていて、改良や改善とは違い、改革は逆効果も同時だからです。悪い部分は良くなり、良い部分は悪くなる。朝三暮四的な改革も多いし。

企業でも根幹から変えて戻れない改革だと、意外に多くが倒れています。既存の物ごとの切り捨てが後で利いてきて、喪失に気づくと士気は著しく下がります。人間はロボットとは違い心理的な存在で、生物なのだとよくわかる現象です。

企業の強みは次々と改革して仕様変更する動きよりも、伝統と称したコアにあり、部分的にいじって広げていく方がプラスです。日本は1992年を境に好景気が終わり、バブル不動産の不良債権処理でマネーストックが300兆円以上消えました。

政府の通貨発行権で円を注入するよう世界は要求しました。が、銀行をよく思わない国民感情で見送り、日本は貧困化しました。今の50歳と30歳で、日本の実力がどの程度なのか体験が極端に違います。改革の不吉さは年輩こそ経験しています。

改革が失敗する法則は、美術制作も同様です。個人の生涯のテーマは初段の試作に表れているもので、それを捨てない方がうまくいきます。捨てて一新すると自分の絵に持って行く基盤がかすんで、以前に戻らない条件と相まって、自己流が収束しにくい虚無が生じます。

現代アート絵画塾でも、制作の改革や一新は逆効果だとみています。作品は手直しで見違えるほど改善し、逆転できるケースが大半です。野球のフォームとは違い、作品づくりで過去を捨て去るのは遠回りしすぎで、人はロボットのようにはソフトを替えられないものです。
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2020/10/23

芸能人の不審死が報道で目立つ|女性の危機にかまう者も不足

日本で若い芸能人や音楽家などが立て続けに死亡しているらしく、ほぼ自殺だとされます。他国も同様なのか、詳細はわかりません。日本では遺書類がないと、別の分類になるそうですが。

コロナで自粛が始まった時、自殺が増える予想がありました。結果は減り、戦時下と同じことかも知れません。4月以降の自殺数は目に見えて減りました。しかし7月から目に見えて増え、女性が多いという指摘もあります。

減少と増加の間に起きた変化は複数あります。まずコロナ感染者や発症者が減ってから、暑い夏からまた増えたこと。風邪とは思えない性質ですが。そして、気をもたせていたコロナ給付金を出した後で、もう出さないと国会議員が強調したこと。出さないのは貨幣観の妄想からくる、間違った信念です。

そこで心が折れて、八甲田山の映画を思わせます。「天は我を見放したか」と一人が言うと、何人かがバタバタと倒れ凍死した場面です。互いに勇気づけ助け合わないのは、流行中の自助という男性原理、新自由主義経済に特有の福祉敵視です。

あたかも耐久レースの様相で、必然性のない自助精神を振り回す者の陰で、失職や破産した者が自治体の施設に収容されています。破産が近い人々は極限のストレスがどこかで切れて、瞬間の判断で命を捨てているとみられます。

類似現象は、都構想こと大阪市廃止賛成の一部にもみられます。世界でも例外的に落ち続けたふるさとを憎悪し、政令指定都市という資格を放棄し気分がすっきりの自暴自棄です。大阪が落ちた理由は他県と同じ緊縮財政ですが、値引き交渉の習慣で一段と経済縮小する傾向もありそう。
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2020/10/16

特別定額給付金の二度目はない?|お金の本質に疎い国民は反論できず

コロナ禍で倒産と死亡が増えてきた日本で、「特別給付金の二度目はない」と財務大臣が公言しました。ネットの批判意見をみると、今も国民は全く勘違いしていることがわかります。国民の言い分はあくまでも「貴重な税金ではあるが、今は国民の手に送り返すべきだ」と間違った論法なのです。

お金の本質は債権と債務の記録情報です。ゴールドやダイヤモンドのような、手にするお宝グッズとは違います。国民がそこを飲み込めずにいる最大の理由は、世代によって社会科の教科書に真っ赤な嘘が書いてあるからです。

なので「もらえばありがたいが、財源の残りは大丈夫か」という心配は不要です。アメリカでは、大統領の命令で国民に毎月仕送りしています。金庫のあり金を減らす苦汁の決断なんかではなく、連邦準備銀行が追加のドルをデジタル発行します。追加です。追加。経済停滞で減った分以上に増やす。

お金を新発行する概念を、日本人だけが全く理解できずにいます。自分の銀行口座に10万円入って自分が喜べば、どこかに10万円を失って泣いている人がいるから、返さないと叱られる勘違いの妄想です。人命よりお金を守る困った国民性です。

この感覚は、画家には起きにくいのです。画家が個展を開いて、前とは作品が全て異なっている場合です。「在庫がこんなにあったのか、それともどこかから借りてきたのか」とは考えず、「本人が新たに制作した作品ね」と考えます。追加の新造です。これがお金の発行に近い感覚です。合計の個数が増えている。

しかも政府が国民に渡すお金は、財務省証券という打ち出の小づちによる円の新発行です。これに近い美術は、刷り足せば増えるジクレー版画ですが、紙幣ではなくキーボードのテンキー操作で生むデジタル数字のみだから、絵画サイトやSNSへの画像アップに近い。現代のお金は電子空間でのヴァーチャル決済です。
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2020/10/13

大阪都構想で知られた東京都23区の成り立ち|シティ情報のうんちく

バブルの1987年より前から、80年代は好景気でした。インフレ率は最高8パーセントで、バブルの3パーより伸び伸びした明るい社会でした。その頃書店で流行ったのが、『シティ情報』など東京から全国へ波及した地域情報誌でした。

江戸と東京ブームの中で、23区の成り立ちにも触れられました。日米戦争の開戦は1941年12月8日、終戦は厳密に1945年9月2日。それらの中間1943年の戦時中に東京市は解体され、23区の特別区へ格下げされました。

虎の子の東京市をつぶした理由は、陸軍が直轄して資産を召し上げる目的でした。当時の全国の県知事は、国が派遣した部下でした。東京府知事が東京市を強制支配し、東京市の民主政治を封じて占拠したかっこうでした。

23区へ落ちると当然経済は不調で、インフラ整備が区で分かれ、にっちもさっちもいきません。だから今でも世田谷区や千代田区は、東京市に戻すか、単独でも政令指定都市への格上げを希望し、しかし都が断固として反対するから無理。解体後に戻すセカンドチャンスは閉ざされます。

東条内閣の暴挙といえる東京都構想は、戦後のある国策と交換条件に、罪がつぐなわれます。東京一極集中と呼ばれる、日本のメインテーマです。現時点で人類史上最大の都市は東京圏で、地方から人・物・金を集めてきた歴史です。今も集め続けるひとつが、有力企業の本社です。

あおりを食ったのが大阪であり、二重行政など無関係です。東京23区は国立施設が集積し、円の通貨発行と政府財政出動で不景気に強い。民間銀行の信用創造(GDPの原資)も大きい。そこで大阪都構想はドルと人民元に助けを求め、市営インフラを民営化とPFIで外資へ資産移転する1998年式の再来です。いわば香港化。
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2020/10/06

けやきのお椀とDVD-RAMが消えた|やせ細っていく日本の消費

最近あちこちの店を回って製品を探したのは、けやきのお椀でした。過去に大きめが800円ほどでしたが、今はプラスチック製ばかりで、天然の木製はありませんでした。代わりにケヤキの皿はありますが、素人作業の粗製に見えます。

おそらく消費低迷による製造縮小と、南国の森林伐採の制限でしょう。直撃を受けているのがタンスなど家具業界や、バイオリンやギターなど弦楽器業界です。それでレジ袋の解決も、かつての紙製のレジ袋へ戻る選択肢が消えています。スーパーは1980年頃、書店は90年頃まで紙製の袋でした。

もうひとつ、探すまでもなくネット上から消えているのが、DVD-RAMディスクです。書き込みDVDは種類が多く、DVD-R、DVD+R、DVD-RW、DVD+RWの4点セットに加えた真打ちが、DVD-RAMでした。

DVD-RAMだけは、データを一個だけ消したり追加したりが自由です。その自由度がハードディスクやUSBメモリーと同じなので、消せないRやライティングソフトで消すRWにくらべて、逆に中途半端にみえた不幸な登場でした。片面両面と一層二層のDVDの話題に埋もれました。

最も使い勝手のよいRAMは全て生産終了し、4年前は10枚1200円だったのが、今6600円などに高騰しています。DVDやブルーレイなどは、絵や写真の画像バックアップに向いています。最近調べて、2010年に書き込んだDVDのRも+RWも中は無事でした。-RWは千回、+RWは百万回書き込めるとか。

これがUSBメモリーだと、消えたり故障することが多いでしょう。2013年製永久保証の32GBは、今回のチェックでコントローラーが死んでアクセス不能でした。驚くことに、最新のUSBメモリーの製品レビューを見ると、全メーカーの全製品が当たり外れの苦情だらけで、ここにも人類の能力の限界がみられます。
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2020/10/01

参加者のブログやSNSの補強もお手伝い中|ハッシュタグのコツ

インスタグラムを始めて、こんな仕掛けだったのかと気づくことがあります。まずハッシュタグが仕様変更されて、記入できる場所が当初より増えています。そしてハッシュタグの記入法が間違っているユーザーも見かけます。

ハッシュタグは、半角のナンバーマーク「#」を使い「#現代美術」などと、投稿文内のどこかに入れます。「現代美術」が関連キーワードとなり、他人の検索で探し出されやすい仕組みです。これは「#」の直前に、必ず半角のスペースで空ける必要があります。空けずに字を詰めて書くと機能しないらしく。

たとえばこんな文。「昨日の展覧会の写真です。 #現代美術 #人物画」なら有効です。スペースを忘れて「・・・です。#現代美術#風景画」と詰めたら無効です。「。」と「#」の間を空け忘れやすい。スマホだと正しく直して更新できますが、パソコンだと更新する機能が省かれていて修正不能です。

タイムラインと呼ぶフォロー相手の投稿写真が並ぶ順序は、投稿順ではなくなっています。投稿順だった頃に、投稿し続けて独占する広告が現れたので、荒らし対策でAIふうアルゴリズムで散らしているという。

インスタグラム用の写真サイズについては、適正なタテヨコ比が存在する説明が日本語ネットに多く出ています。誰かの誤解を多数の解説ブロガーが真似たらしく、インスタグラムの制約は特にないように見えますが。元は不合理な設計だったかも知れませんが。

投稿は数打つと露出度が上がるから、ラフな写真が多いことにも気づきます。動画も活字を映すだけのが時々あります。自動フォローいいねアプリが多いから、人があまり見ていない前提の合理化でしょう。
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