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2022/05/31

Windows11が登場して世界はまた混乱|不況の日本でやりくりする

Windows8.1の後継Windows10が出たのは2015年とけっこう古く、10がラストで以降は無料化する話でした。だが約束は破られ「Windows11にバージョンアップしたから、みんな買い替えの準備を」というネット記事が昨年秋から増えました。

11へのバージョンアップはWindows10からは無料、8.1からも10に上げて11にできます。ところがハードに壁があるとされます。まずBIOSを使ったマザーボードは失格で、UEFIで起動制限もないと失格、ハードディスクはGPTフォーマット、そして「TPMバージョン2.0」という高めの壁があります。

これらはネットからパソコンを破壊するマルウェアや、ランサムウェア対策です。Windows11が使える仕様のマザーボードは2017年以降あたりからとされ、企業がリースしたパソコンが2016年製だと全滅かも知れません。昔なら6年物のパソコンは処理速度が遅かったから、買い換えが楽しみでしたが。

今は高速で動いても買い換えさせられる困った時代です。ネット接続しない単独のパソコンなら古いOSで使えるから、10年前の中古マザーボードがオフライン前提のWin2000やXp向けに商品価値を保っています。とても軽く動作します。

世界で例外的に日本だけはデフレ不況なので、この出費は楽しみではなく苦しみです。緊縮財政と消費税増税、そこにコロナ恐慌、加えてロシアウクライナ戦争と、国をあげて経済下落にいそしんだあげく、実質賃金低下で可処分所得が下落続き、国際的な発言力も喪失している事態だからです。まるで国家解体事業。

通貨削減に見舞われた国民は物やサービスが買えず、これは1998年の世界的なインターネットブームに、前年の消費税増税の貧困化で乗れずハイテク国から脱落した再来の予感もあります。外圧で180度逆に戻してくれればと期待しています。国民が貧困に親和的なので、経済ブログでも事態を説明しています。
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2022/05/23

わずかな改良で躍進する絵画|海外美術展の不都合な真実に勝つ

何年も前ですが、参加者からメールが届いて「美術をやめました」とありました。こちらが募集だけ担当した頃に何度も参加してくれた方ですが、「えっ、なぜ?」と一瞬感じながら、「やっぱりそうか」とも思いました。改良の余地があると気にとめていた作品だったのです。

海外美術展に出品するには、不都合な真実があります。日本より売れやすいのは、異色でトンガッた作品も欧州の人はよく見ている、キャパシティーの大きさです。一方で少しでも非凡を求められるのは、世界の作品が集まる地だからでしょう。

初期の企画ではすぐに限界が来ました。現地の人々の関心を誘う作品を増やすために『アート・マネージメント・システム』というオプションを用意しました。事前に作品を向上させると、現地での売却率は上がり読みは当たりました。

少しいじれば、欧州で売れる領域に容易に入る作品が日本に多くあります。そこでさらに『現代アート絵画塾』なる個人講習を開催し、個々の作家がパワーアップしやすい念入りなプログラムを用意しました。「こういう変化でずっとよくなる」を相談しながら探る作戦です。

最近、日本の通販で海外の作家をチェックすると、日本の作家の方がイケるのではと思えました。ただ日本の作品に共通した不足分があるのも確かで、美術の内外差はけっこう根深いように感じます。では、その内外差の原因は何か。

日本の展覧会が「コンテスト」(競技会)中心で、「フェア」(販売会)が乏しいのも一因だと推測しています。日本では「作品の立つ瀬」「どの目を意識するか」が内向きです。展覧会イコール即売会という欧州では、日本の作品は通じにくい。欧州向けの改良を考えています。
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2022/05/21

作者のクセを活かせば現代アートは拡充|セザンヌは手が苦手

現代アート絵画塾は、微妙な本質論を大事にします。「作者が今できないことを、できるようにする」努力はプラスになるかという命題です。それだと、18世紀以前の描画訓練に戻ってしまいそうだからです。

技能向上で芸術性が高まらないのは、歴史を振り返った結果論です。スポーツともそこは違うのかも。野球のバッターは、自分がやりやすいフォームに流れると打てなくなるらしく、やりにくいフォームへ改造するコーチがいるそう。

絵画塾では、自分のやりやすい方向を大事にします。苦手の克服は作品の凡俗化に向かい、マイナスになる危険もつきまとうから。独自色が一般色に化けるのは進化ではないし。特に「絵らしく」は強い誘惑ですが、得るより失う方が大きい。

海外遠征でわかったのは、いかにも絵らしい絵にまとまった作品は、食傷されているのか関心を持たれません。「らしさ」から逸脱している方が支持され買われるという、わかりやすい指標です。異色であり違和感があることがカギです。

しかし日本では逆の常識が存在し、「らしくないのはだめ」というふうに海外と反対の価値観で回っています。この問題はもう言われ尽くしており、しかし解消していません。芸術性を高めると浮いてしまう現象が、日本に今もあります。

セザンヌは手の描写にクセがあり、どの絵も手は技能不足で「何じゃこりゃ」と。セザンヌ絵画の芸術性は明瞭でも「何が優れているかがさっぱりわからん」の声が昔から多いのは、写実の精度が悪いからでしょう。人一倍へたな画家なので、芸術はそこじゃないとわかります。
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2022/05/14

絵画撮影の設定と作業はかなり広範|撮影技術ガイドの話

絵画撮影技術ガイドの企画はすでに始まっていますが、内容がどこまで広がるかは未知数の部分もあります。2014年のドイツ側での会場撮影法ガイダンスを元にして見込みましたが、やってみるとパソコンの活用も含め多岐に広がります。

写真は光学特性という物理現象を基礎として、理論的に説明がつきますが、カメラ製品にメーカーが込めた思想や、アルゴリズムの違いなども考慮が必要で、工夫の余地が増えてきた気もします。

絵画撮影の最も基本は、全てのオート機構を解除する点です。これはAT車をMT車に変えたみたいに、原理としてはわかりやすいものの、仕組みをある程度知らないと難しさだけが残ってしまうことにもなります。

たとえばピント合わせもオートフォーカスを切るから、合わせ忘れも起き、いつ合わせるかなど取っ付きは悪くなります。こうした関門で大きいのが各種歪みと露出で、説明書の配布では全く無理で、演習時間を多くとります。

ネットの説明を示すこともありますが、補足も必要で、どれが関係ある話なのかを見分けるのも手間です。また撮影結果は電子データなので、現像ソフトの操作法や画像データ別の性質にもノウハウが広がっています。

オークションのファッション撮影を見れば、写真をきれいに撮るハードルの高さがわかります。カタログショッピングの商品写真と違い、暗く沈んだ画像で売れないケースが多いのではと。ここでは版画作品として売れるレベルの撮影になるよう、必要な技術は伝授します。
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2022/05/06

ロシアと日本の90年代の転落と幸福度|新自由主義と世界戦争

1989年のベルリンの壁崩壊後に、世界は自由経済の資本主義一辺倒になり、しかし幸福度は落ちました。原因は「新自由主義経済」「グローバリスム」が弱肉強食だからです。日本なら自助や自己責任など、公が民を見放すネグレクトがそれ。

ソヴィエト連邦がロシア連邦へコンパクトになった後、西側の国際金融資本はロシア国内の資源の利権を巻き上げました。ソ連国営企業を民営化させ株式上場させ、安値で国際ファンドが買い集め、支配権を得た株主資本主義です。

現場労働者を賃下げしてワーキングプアへ落とし、少数の資本家が富を独占する方式。ロシア国民は自由経済のビギナーとして保護されず、欧米のハゲタカファンドに食い荒らされ、不幸に落ちました。プーチン擁護論とは無関係に、西側が東側を食い物にした事実はあります。

西側が富裕化し東側に差をつけたのは、1980年代からの新自由主義経済ではなく、1960年代以前のケインズ主義経済の時です。日本でいえば所得倍増論で、要するに自国通貨の発行量を二倍に増やす正論でした。新自由主義はそれを阻止する。

日本の「失われた30年」は、1989年の消費税導入以降に経済がボロボロに壊れた国難です。1989年に日経株価は史上最高値3万9千円近くを記録し、今は7割程度に下落。日本もロシアに並び、新自由主義で国力をそがれた一人です。

日本の郵政民営化も、値上げとサービス悪化とローカル切り捨てとGDP減になり、だまされた国民は思考停止したまま。ドイツ展でも作品送料が変に上がり、デフレ下のスタグフレーションを2014年(消費税8%化)に先取りしました。今はロシア戦争で、スタグフレーション第二幕です。
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