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2022/10/29

NFTアートはインフレ好況国の投機商材|デフレ日本で理解困難

「NFTアートには価値がない、誰でも描ける絵で芸術性がないだろ?」の質問へのネット回答は、暗号資産イーサリアム関係者が巡回で書き、アートに乗じた商戦です。ガス代と呼ぶ手数料収入が目当て。「NFTアートには価値がある」の反論内容に、日本のデフレ不況の深刻度を感じます。

NFTアートはアイコン型の投機商材です。たとえば600ピクセル角の小サイズなので、鑑賞する対象ではありません。買ってSNSやサイトでプロモーションする目的です。高額であるほど中味の落差で話題が沸騰し、購入した現オーナー企業の宣伝になる。さらに高く譲渡し転売益が出ることもありそう。

似ているのが、バブルの日本でゴルフ会員券が2億円に高騰した現象です。プレー予約の優先権で購入客は元がとれるわけもなく、2億円の数字インパクトの勝負でした。好景気社会には、法外な高額の情報商材が流行ります。

「失われた33年・デフレ不況25年」で景気が冷え切った日本で、理解しにくいのは当然です。遊びの気持ちが生じない社会環境で、過熱するプレミアムを楽しむ社交はマッチしません。日本はユニセフから、児童の7人に1人が飢えていると指摘されています。NFTアートは金満先進国のエンタメだから、乗りが違う。

NFTアートのリアル版も、かつてありました。戦後にケインズ主義経済で西側国が金満となった頃の、インスターレーションです。テーブルに食器。トーストパンも乗っている。その一式セットが実はアートで、何百万円で買う人がいました。その実験場は1937年のシュールレアリスム展が走りでしょう。

好景気を満喫すると、人の価値観は広がり採算を度外視します。お金を捨てるように使って楽しむ人間のウィットです。おもしろ投機商材に付加価値がつく、浮かれた気分です。幸福の尺度といえます。唯一デフレ不況の日本国では享楽にならず、好景気だった頃の思い出のノスタルジーだけが残ります。
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2022/10/22

日本の消費税とドイツの売上税|知られざる仕組みの違い

日本では延々と間違った議論が続いていて、間違っているから「失われた30年」が33年目の今も続きます。そのひとつの焦点は、国を経済成長させるための成長戦略は何かという課題です。答は簡単で、自国通貨の造幣とばらまきです。

日本以外の国は全てがコロナをきっかけにお金を消費者の手に渡すことで、消費を活発化させています。それがなぜ成長戦略になるかという疑問が出る時点で、日本の経済評論家や大学名誉教授たちは完全に勘違いしています。時代は管理通貨制度なのに、金本位制で考えてしまうのです。

古典経済学は間違っており、現代経済学では経済成長とはGDPが上がることと定義されています。GDPとは、個人と企業と政府の金づかいの合計に、輸出入のプラマイ差し引きを加えた金額数字です。買い物の総額がデカくなるのが経済成長です。

それをアメリカが模範的にやってみせ、しかも国際金融基金IMFは「各国は最大限通貨を発行せよ」と勧告しています。日本だけが通貨削減して貧困化に突っ込む、その根拠は二次大戦の敗戦のペナルティ(の名残)です。真珠湾攻撃をさせないために、通貨発行を罪と教える特別な教育で国民を洗脳したのです。

それで世界は積極財政と減税で好景気となり金利を上げる中、日本だけが緊縮財政と消費税増税で不景気を続け、自助と身を斬る改革を行政で命じ、大勢が脱落して亡くなっています。マスコミが、女性の多すぎる犠牲の特集番組を作ったほど。

日本の消費税は10%で食料品は8%、ドイツの売上税はコロナ減税で15%で、食料品と生活必需品は5%です。ここから日本人のだまされっぷりの本題ですが、ほぼ字数を使い一回で終わらない話です。絵画にかかる税金も別の機会にします。
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2022/10/14

Instagramアカウントが消された|携帯電話がないと失格らしい

Instagram上で採点する『100人10』というイベントがあると聞き、640点ほどの全作品を見てから、参加者にいいねを押していました。その後突然「アカウントが利用規約に違反」と出て、消えてしまいました。

よく見るとログインし直す画面が直前と異なり、携帯電話のダブルセキュリティーをスルーするボタンがありません。こちらに携帯類がないので失格になったみたいです。伏線があり、ここ2週間ほど「新しい通知があります」というポップアップが10回以上も出ていました。仕様変更の報告だったのでしょう。

2020年8月から2年2カ月だけ使えました。facebook社の時代にInstagramを買収して、Meta社に変わり仕様が異なるのを今統一したのでしょう。携帯がない代わりにパソコンは5台ありますが、SNSはスマートフォン向けの比重が増しています。

何年も前には固定電話でないとだめ、携帯電話はだめというアカウントが多かったのですが、逆転しました。有線の電話はやがて廃止され、全てが無線になると思われます。

ユーザーはどれかのSNSに力を入れ、他は登録しても投稿がまばらなことが多いみたいです。こちらは活字中心で、Instagramへの投稿は減っていました。Tシャツブログなどは、2011年から飛んだ2018年の1記事以来止まっていますが。

最近力が入っているのは経済ブログで、世界で日本のみ緊縮財政なのは、二次大戦のペナルティー実行を、バブル後に再開したからです。そのことを知る人は増えていますが、多勢に無勢です。日中戦争を含む三次大戦を待望する意見が増えてきたのも、戦争を引き寄せることになり怖い。
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2022/10/04

日本国は民主主義が実現している|朝廷と幕府の両立も要因では

「日本に民主主義は根づかなかった」の指摘が違う気がするのは、大きい不正選挙がない点と、国会議員が国民世論に反応して動く点です。ならば「失われた33年」の経済衰退と国力低下は何か?と言うなら、それも実は民意の反映です。

国民が政府に「景気を上げろ」と言う声は実は少ない。国民は「国の無駄づかいをなくせ」と言い続け、「国の無駄づかい」は政府支出を指し、無駄をなくすと通貨総量が増えず経済成長が止まります。だから『ジャパン・アズ・ナンバーワン』は平成元年の10年も前の昭和の話です。10年後に改革を始めると転落しました。

国は国民の願いどおり貧困化を進めています。この話はやめて民主主義に戻すと。民主主義の開始はルイ王朝を打倒したフランス革命とされます。近年、フランス人が「日本は民主主義が機能している」と言い出しました。日本国民が騒げば政治家が反応するから、うらやましがる声が続出しました。

民主主義は悪用され、翻弄されやすい欠点があります。第二次世界大戦に勝利した英チャーチル首相は「民主主義は最悪の政治形態らしい。これまでに試された全ての形態を別にすれば」と言いました。最悪だが、他よりはましという意味。

日本の民主主義の基盤は、江戸で確立した朝廷と幕府の分権もあるでしょう。朝廷は今の皇室で、国民のシンボル、代表、顔役みたいな役目といえます。政治家の部下が国民だ的な、悪しきヒエラルキーを薄めるのは皇帝や王というわけです。国会初日に天皇が宣言するだけで全然違う。

フランスの民主主義が不調な原因は、ルイ王朝の取りつぶしかも知れません。日本は二次大戦の敗戦でも皇室を温存し、交換条件が護国阻止の憲法と経済成長阻止の財政法です。悪性インフレで世界が付加価値税を下げて物価下げする中、日本のみ増税で物価高騰を強める奇行はその反映です。
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