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2023/09/30

インボイスで経済成長は消滅する【税は財源でない、消費税は通貨削減】

明日インボイスが開始。当海外遠征展示企画にご参加の方も、コロナの自粛が解除され、ぼちぼち美術活動に復帰しているそうで。が、国内で美術活動で収益をあげるのはインボイス以前から困難です。日本だけ美術市場が極端に小さいのは、1987~91年のバブル時代にヒントがありました。可処分所得です。

衣食住を除いて自由に使える、遊ぶためのお金が、お客が美術展へ行ったり作品を買う資金です。日本は不当な重税で可処分所得を削り、「働いてばかりで遊ばない日本人」を欧米が糾弾する原因でした。バブル時代だけは、庶民や学生も数十万円の版画を買いました。要は持ち金。

二次大戦後に、遊ぶ金がない日本人に転じた理由は何か。連合国の進駐軍が指導しつくられた『財政法4条』に、普通国債発行禁止が書かれたせいです。国債と聞けば、日本人は国の借金だと勘違いしており、戦後教育で洗脳した結果です。

国債とは政府貨幣(デジタルデータ数値)です。国債の類似品は株式ですが、自然界に無から有を生む類例がないので説明しにくく、大半の日本国民は誤解し誤った理論武装が多い。「国債発行で日本経済は破綻する」の嘘は、日本を経済成長させない連合国の軍事作戦でした。

つまり日本国民は経済成長する唯一のコースを、「それをやれば日本は破綻する」という正反対の嘘に従い、けんめいに避け続け逆走して自滅してきたわけ。「のどが渇いた時、水を飲めば死ぬぞ」の嘘を信じる日本人は、インボイスでもっと多く死ぬ理屈です。草食系男子のせいで人口が減った式の迷信でも信じながら。

今の日本人は、国がどうなっているのか、何をやれば正常化するのか、その思考も逆さまにひっくり返ったままです。進駐軍は勝った。令和にやっと日本を打倒できる。年月かけたジェノサイド。そうだ、このテーマで絵をかいてみましょう。

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2023/09/22

ビットコインが円に置き換わることは絶対にない|通貨と国家の謎

ビットコインが最初に急騰した時、実際に大儲けした者が世界中にいたので、世界を統一するお金の本命だと語った著名人が目立ちました。マネーロンダリングできるあこがれもあって。でも、通貨に格上げされる可能性は完全にゼロです。

なぜなら、お金は国ごとの固有の産物だからです。円、米ドル、英ポンド、スイスフランなどハードカレンシーは単位を表すもので、一国の政府のみ発行権を持ち、自在に増減する権利と義務を負います。自国通貨建て国債発行で現れ、徴税で消えます。

増やせば好景気、減らせば不景気になります。景気動向をみて、政府はこまめに通貨総量を増減させます。エアコンの温度調節と同じで、寒いと温め、暑すぎは冷やす。ちなみに日本だけが寒い時に冷やして「失われた30年」のデフレ不況が34年目です。日本だけが逆なのは、戦後教育の洗脳です。

話を戻すと、円や米ドルは「主権法定不換貨幣」とも呼び、厳密に借用証書です。通貨信任は納税義務の設定で発生し、国境の外には出ません。知らない人が多い。だからEUの統一通貨ユーロは、致命的な欠陥があり自滅が予想されます。

つまりお金は、国ごとに財政政策を行使する用具であり、政府が常に張りつき毎日こまめにコントロールし、物価や給与を調整しながら安定させ、国土の発展を続けさせる仕組みです。現在の主流派経済学は、この仕組みから脱線しています。

脱線内容は黄金を代替する証書と誤認した「商品貨幣論」で考え、エアコンの調節機能を無視。皆がギリシャを馬鹿にした2009年からのユーロデフォルトは、単純にユーロ設計の欠陥です。独自通貨ポンドを続けているイギリスは賢い。
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2023/09/15

日本は安全と安心が芸術の基盤か|社会荒廃ビジネスモデルに注意

日本観光に来た外国の人たちが一番安心するのは、地元民に襲われる可能性がまずない点です。何者かに銃や刃物をつきつけられ、金品を渡さないと撃たれ刺される確率がほぼゼロ。人が少ない道を歩く時も警戒やびくびくせずに済み、リラックスできて快適らしい。

日本に路上強盗が少ない理由は、国民の一人一人がすでに金品を持たされ、外国人が持ち込む金品が欲しいという前提が最初からありません。「日本では親や学校の道徳教育が行き届いているからだ」という理由は、金品を国民に与えておく国策があってのものです。

中間所得層を厚くした昭和の総中流社会は、テロを減らす方向でした。だがバブルがはじけると、不良債権処理で通貨削減を始め、個人の金品を減らしました。具体的には、民間の銀行融資返済と政府の緊縮財政と消費税増税で、円の総量を減らし国民を貧困化させました。新自由主義への転換です。

外国人から金品を奪うブームは今はまだですが、日本人同士で女性や高齢者が襲われ始め、押し込み強盗とオレオレ詐欺が目立ちます。伝統的な安全の崩壊を止めるには、通貨発行を増やしてばらまけば効果的です。当然、そうさせない勢力が今も権威者に君臨中です。

そうさせない勢力は顔まで見せており、国民は賛同しています。アメリカのような荒れた社会がイノベーションを生むあこがれが強いからです。バブル後に欧米から言われてきた「失われた10年」「20年」「30年」は、34年目が半ばをすぎ35年目を待つ秋が今。

国民が日本つぶしに賛同する動機は、誤った貨幣観です。国が1兆円を発行するには、国が1兆円を払って1兆円を買ってくる妄想です。民意どおり、国は国民に1兆円を増税します。「親が子に渡すこづかい5千円は、子の貯金箱から奪った5千円を渡す」が日本人の思考です。これの何がおかしいのか、何度でも説明しましょう。
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2023/09/08

新自由主義が表現者を染め始めた令和|災害大国が特殊事情の日本

現総理大臣が2021年の党総裁選に立候補した時、「小泉内閣以来の新自由主義から転換する」が公約でした。日本経済の「失われた32年」(当時)をV字回復させるかもと思わせました。当選して総理になると新自由主義へ戻り、緊縮財政と増税による通貨削減を再開し、国民の貧困化を急いでいます。

新自由主義をやめてケインズ主義に戻すと景気が上がってしまい、日本資産の時価総額が高騰して昭和の経済大国に返り咲いてしまいます。日本解体を願うブレーンたちの資産移転ビジネスには不都合なので、総理の元へ押しかけて景気回復を阻止したのです。

この新自由主義の思想は、すでに経済ブログで論じたように、ダーウィンの『種の起源』にある「進化論」の影響を受けています。生物は「弱肉強食」と「条件」で淘汰され進化する原理ですが、ダーウィンの言う「進化」は退化を含むから、読者は昔から初歩的な誤読を続けています。

そこに日本らしい「貨幣観の誤謬」が加わり、自己責任と選民思想が激化しています。低収入者は国のお荷物なので権利を制限すべしと唱えるカリスマご意見番たちは、テレビの人気者ぞろいです。テレビがないこちらの目に、逆さまの常識がここまで広まると日本破壊組の勝ちかと映ります。

最近、音楽畑にも新自由主義が命の徒が現れ、細々と続ける先輩ミュージシャンに「無能な者は廃業せよ」と言い放ち、自分の優秀さを誇っていました。初めてみるタイプ。読者から批判があると、自分はガリレオやゴッホだという調子で、嫌われ者こそ本物の証しと言い出して。

新自由主義は助け合いや情けを不正行動とし、一握りの勝者以外は消えるべきという優生思想が上位理念です。勝者の幸福を、敗者の不幸の上に築く思想。ところが日本ではうまくいきません。理由は地勢学的で、地震台風大雨豪雪火山津波の島国だからです。冷たい内戦では自然の猛威に敗れ、双方が消える運命が日本。
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