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2016/03/28

宇宙の抽象画

3月の夜空に、ひとつの明るい星が目立ちます。しし座のつぶれた五角形の一角。正体は星座と関係ない木星ですが、毎晩の位置があまり変わらないので、恒星のように見えます。今は左に土星と火星も見えます。

その昔ガリレオは望遠鏡を夜空に向け、木星の周囲に4個の衛星を見つけました。どれかの衛星は、火星の次に人類が目指す基地の候補ですが、木星本体に人類が行かない理由は地獄だから。

重力が大きく、大地がなく、時速500キロの暴風。激烈な環境を暗示させる、墨流しのような赤や黄の模様が不気味ながら美しい。地球の生物誕生に木星が貢献した説もあり、太陽系最大のスター的存在でしょう。

探査機パイオニアからボイジャーへと撮影のビット数は上がり、以後は画像イメージが映画に使われたり、影響された絵画も現れました。

ところで、木星をリアルに描いた写実画を考えてみます。それは、ほとんど抽象画になります。抽象模様の絵画。写実具象なのに抽象的。何かが変。美術の謎は、抽象よりも具象にある不思議です。

何のことはなく、絵画に描かれた富士山も、山自体は抽象的な形態です。何かを模してはおらず。台形錐を崩した有機オブジェが富士。抽象具象の区別は無意味だったのです。ところが、「富士山は最高の美」と言う人が、「具象はわかるが抽象はわからない」と言い出す。何かが変。
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