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2016/06/15

政治行政ニュースに見る美術

海外発の美術おもしろ話と違って、日本発の美術ニュースは、贋作と賄賂や資産隠しなど脱法系が目につくような。辞職した東京都知事の税金使い込み疑惑でも、美術は不健全な悪趣味として登場します。東京都の営業活動という名目で、個人資産づくりのコレクションだった実体の糾弾。

そもそも、日本人と美術の関係には大きく目立つ歪みがあります。美術品を見上げて誉めちぎるか、見下ろして鼻で笑うかに反応が二分され、親しい横向き目線のつながりが乏しい傾向です。創造者狂人説もまた、見上げながら見下ろす扱いの典型です。

多少でも個性を自覚し、本気になった美術家は日本での空回りに気づき、欧米への進出を考えるのは自然の成り行きでしょう。腕試しの次元ではなく未来探しの次元で、作品を送るだけでなく作者の移住もあるようで。そこには亡命的意味合いもあります。

逆に欧米の美術家は、制作の可能性を広げる目的で日本に来ないから。美術が特殊化した社会と一般化した社会の差は大きく、見上げるか見下ろすかの両極端は、アートと人の関係の悪さを表します。

日本の政治家が所有する美術は、具象の印象派と野獣派までが相場。そうした古典愛好でさえ、美術に関係しているとあれば庶民性に欠けた人物に見られる心配もあって。どちらにしても、隠れて陰でこっそり売買することになります。
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