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2017/07/12

ロンドンデリーの歌(ダニー・ボーイ)の和音が日欧で違う?

その昔、西部劇の映画でカウボーイだかガンマンだかが、ハーモニカで吹いたメロディーだったから、映画のサウンドトラック用としての作曲だと思っていました。後に、実は古いアイルランド民謡だと知った曲が『ダニー・ボーイ』。

ある女性が採譜記録した後に、アイルランドのロンドンデリー州の人が世に紹介したので、『ロンドンデリーの歌』と呼ばれます。アイルランド島北部の陸続きで、現在はUK(イギリス)に含まれる地名ロンドンデリー。

後世に何種類も歌詞が当てられ、フレデリック・ウェザリーの作詞でヒットした同曲が『ダニー・ボーイ』。題名からして、アメリカの西部劇を連想させます。西部開拓史の、いわゆるボウイ・ナイフなどがすぐに浮かんで。その曲に当てた和音が日欧で異なる理由が気になります。

冒頭の歌詞「Oh Danny boy the pipes the pipes are calling」の「ボーイ」で始まり、「パイ」でどの和音を当てるかで、ヨーロッパと日本では趣味が異ります。ヨーロッパではメジャー・セブンス・コードで始まり、「パイ」でセブンス・コードにチェンジすることが多い。ググッと変化する劇的な展開が、どうやら欧州人の趣味です。ダイナミズム優先。

対して日本人が歌うバージョンでは、「パイ」もメジャー・セブンスからチェンジしないアレンジが多いのです。だから、ヨーロッパ式はクラシック名曲やジャズのコンボ演奏ふうに聴こえ、日本式はイージーリスニングか童謡ふうです。日本の方が平坦で抑揚が乏しい。

ヨーロッパ式はドラマチックな都会型で、日本式はのどかな田園型という違い。この違いは、双方のあらゆる表現物に広くみられます。日本の制作物をヨーロッパへ持ち込むと、日本人が感じるよりも薄まった表現に映り、主張不足に見られやすいという普段感じる法則どおりです。
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