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アート・マネージメント・システムの中で、写真のハイキーとローキーの話題がまた出たので、ネットの説明を紹介しようと探して驚きました。かつてのプロ写真家たちが行った説明とは、全く違うネット説明だらけです。

かつてのハイキー写真の定義はこう。「階調の明暗がそろった上で、明色が主体の写真」。ローキーは、「階調の明暗がそろった上で、暗色が主体の写真」。ハイキーは明るい写真に、ローキーは暗い写真に見えます。

重要なのは、ハイキーもローキーも明色から暗色まであること。前者の例は「白いカーテンの前で黒いバッグを持つ人」です。後者は「夕暮れの空を切り裂く雷の閃光」。それぞれ写真が浮かびますが、明るいハイキーには暗いシャドーがあり、暗いローキーには明るいハイライトがあるのがミソ。

ところがネット説明はほぼ全てが、ハイキーとは露出オーバーで、ローキーとは露出アンダーです。カメラ設定やソフト調整で、明るく飛ばしぎみにいじればハイキー、暗くいじればローキーだとの説明に今はなっています。絞りをあけたり、シャッター速度を遅くして、適正露出から外れたまぶしい感じに写せば、それがハイキーなのだと。

これはかつて、間違いやすい典型と警告された内容そのものです。往年の誤解が今は大手をふるってびっくり。そもそも露光量の加減なら、「明るい」「暗い」や、「露出オーバーぎみ」「アンダーぎみ」の言葉があります。その話とは違う別の作画技法を説明するために、「ハイキー」なる別語をあえて用意していたわけです。

この解釈違いは、一人がネットに「あの芸人は殺人者」と書くと、何万人が引用して広がり続ける現象かも知れません。そして、かつてのハイキーに相当する語が今はないからボキャ貧が生じ、話が単純化されて大ざっぱ。写真芸術を語るプロも、不況で絶滅したせいかと思えてきました。
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