FC2ブログ
2019/06/28

シンデレラの主張にもお国がらの違いか

シンデレラ・コンプレックスという語があり、いつか王子様に見出され幸せになる期待を抱く、女性の心理のある一面だという。シンデレラ物語には人間の運命の、よくあるパターンを示すエピソードが多く含まれます。

『白鳥の湖』同様に王子が嫁を決める舞踏会があって、クラシックバレエがプロコフィエフ作曲で確立されています。舞台装置に深夜零時の時計があり、巨大なメカニズムを見せる演出もありました。12回打ち鳴らす音は大きく悲劇的。

逃げ出したシンデレラは靴が片方ぬげ、王子はそれを手がかりに辺境の地まで探し回ります。ついに王子一行は家にも来て、該当者なしで最後に残った家事手伝いの女が、あの時の本人とわかる。ふところから落ちた靴が、決め手の証拠。

この部分の成り行きで、シンデレラのキャラ設定が何とおりかあります。日本の感覚なら「そのほうもこちらへ参れ、足を入れてみよ」と、お供の者が強引に試させるのが順当でしょう。「おおっ、うまく合うではないか、もう片方はどこじゃ」という流れ。

しかしシルヴィー・ギエム主演のルドルフ・ヌレエフ版は違いました。義母や義姉たちがもめる中で、シンデレラは隠していた片方の靴を、堂々と床に置くのです。その押しの強い積極的な性格なら、家を出て独立してベンチャー起業も楽勝。

ソ連から亡命したヌレエフは、アメリカのハリウッド映画界をモチーフに振り付けしました。シネマにあこがれる女性が、スター俳優の相手役を選ぶオーディションに誘われ、契約書にサインするという奇抜さでした。『ロミオとジュリエット』を『ウェストサイドストーリー』にした感じ。パリオペラ座で受け継がれ、さらなるアレンジが加えられています。
関連記事
スポンサーサイト