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2019/07/26

イギリスがEUから合意なき離脱を行う立場を理解する

国際政局のいつものパターンは、まず英米が先行主導し、各国に次々と伝播して、成果が出そろってから最後に日本がついて行く序列です。日本より先行する国に、欧州以外のアジア勢が増えてきたのも国際化か。日本で流行り始めた頃には、他国はもうその次へと進んでいたりして。

この数カ月の各国の動向は、このパターンどおりでした。イギリスがEUを無理やり脱する動機は、日本が世界に逆行して一人経済成長を止めた斜陽と根が同じです。しかし日本の視点では、EUに内在する経済面の不合理がわからず、人種差別問題が焦点だと思いがちな限界があります。

そもそもEUは誰が何のために設計したか。フランスやイタリアやスペインの上に、誰が決めたのか「指導的役割を持つ委員会」を置き、主権在民を封じた規則がEUです。グローバル金融が上に詰めており、イギリス側は規則で弱肉側に回されるワナに気づいた。博愛をうたうマネー争奪戦だった。その地獄からの脱出。

イギリスは民主主義が国技で国是です。経済財政の非民主化というか私物化、私人が主導するモリカケ式よりは、庶民の声を集める民主手続きを演じたいイギリス。英米はともに、自治区の連合体が好きで、全体主義は嫌い。国の方針を国民が決める方式に戻す、単純な話です。要は貧困化に鍵をかけたくない。

民主主義は芸術と似ています。日本で民主主義や芸術は崇拝され、でも本物の民主主義や芸術作品に面すると、「僕にはちょっとだめ」となる。類例で、前にドイツのソーセージの話をしました。本物は動物臭が強くてちょっと、それで魚肉ハムなどライトなにせ物へ回避。民主主義と芸術は日本でライト化しました。

日本のネットによく出るのは、国の運営を偏差値の高い上級国民がしっかり行い、下級市民の選挙権を廃止する改革案です。大衆の政治参加を害とみる意見が多い。これは、美術の公募コンテストを望む動機と同じ。優秀作は上が決めて下に伝えるべきで、市民感覚で良否を判断してはだめと考えるのと同じ。
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