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2019/08/08

自己責任論ですっかり傾いた日本を回復させる他者

スポーツ大会で優勝して金メダルの選手が、開口一番に何を言うか。日本の選手に顕著なのはこれ。「皆さんのおかげです」。自分の手柄で優勝したのではないと、第一声で訴えようとするのです。実は世界的にその傾向があります。

これは謙虚というより、現実をみているからでしょう。一般に強豪選手ほど現実の把握が適切であり、自身が競技を始めた頃は下位だったものの、協力者、支持者、支援者に押し上げられたのだと。ここ一番の大勝負でさえ時の運が決することに、年月を費やすうちに気づいているわけです。

勝った裏にたくさんの他者の力があったと観衆が気づかないまま、自分だけが尊敬されても心苦しいという。わかっている範囲以上の見えないチームが自分を支え、守られここまで来られたドキュメントをルポしているかたちです。

二位に終わった選手を敗者と思わないで欲しい、たまたまの神のさい配だとして、瞬間的な実感を伝えています。この世界の真実を皆に感じて欲しいと、何でも言える立場になってこその真剣な訴えでしょう。一人だけでは勝てなかったのだと。

日本の好景気のピークは1992年で、95年には斜陽が顕在化し、97年から本格的なデフレ不況となり今も続きます。金余りニッポンが貧困ニッポンに転じると、並行して大流行した言葉があります。勝ち組負け組と自己責任。強い勝者は残り、弱い敗者は消えるべき淘汰の論理と、優生思想です。

「貧困者は単に努力が足りないだけ」「儲かる仕事につけない馬鹿は死ねばよい」がネットに広範に書かれました。真に受けた大量殺人の連鎖もスタート。平成時代の半分は内紛テロ時代で、令和時代にも継続する方向。すると他国から「もうそのへんで自滅を中止しろ」の声が出てきたのです。
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