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2019/10/03

MMTとドイツ、フランス、イタリア、スペインの運命

ECB、欧州中央銀行の総裁がMMTも検討すべきかと言い出し、世界が驚きました。EUの構造は、ドイツが東京都の役でフランスが大阪府。政府はベルギーにあるEU本部で、各国は県相当の立場だから貨幣発行ができません。それで中国資本に頼るのか。ギリシャはドイツから借金して経済破綻。独立国ならドラクマを刷れば済む話でも、ユーロだとできない。

MMTは現代のお金の生まれ方を説明した論文で、政府が減税して貨幣発行するか、逆に増税して貨幣を減らしたりで、インフレを保ちながら国を少しずつ成長させるメカニズムです。それを封じている統一通貨ユーロを改良し、イタリアやスペインを低迷から救う希望を、ECBから言い出したわけです。

MMTはケインズ理論の貨幣編として20年も前からあり、アメリカ民主党のコルテス議員が、『グリーン・ニューディール政策』なる地球を汚さないプログラムの、オマケとして議会で発表したものでした。環境保護のために、なぜMMTか。

『グリーン・ニューディール政策』は、航空機の完全撤廃や子づくりの禁止など、むしろ反語的に「人類は地球を汚す存在で当然」と訴えるがごとき、カルト的な政策理念です。本当にやるなら、全米に鉄道網が必要となり、財源はどうするのか?という課題が出ます。そこで、今の経済人の勘違いにメスを入れたわけです。

そもそも国家の財源は税金なわけはなく、貨幣発行するのが現代国家です。日本の政府負債1100兆円やアメリカの2300兆円は発行額で、GDP順にほぼ等しい。しかしこの原理はアメリカでロストテクノロジー化し、そこでコルテス議員は何兆ドルの数字にビビるのは根拠のない感情論だと反証したわけです。

中央政府がお金を増刷してじきじきに自国で買い物することは、本来は正統で正解なのに異端視される今日です。そのMMTをひそかに活用したのが中国で、経済力で日本をはるか引き離し5Gの主役なのは、人民元を刷って国内投資する順当な政策の結果です。その順当さにEU政府首脳が目をつけて。日本だけが今も逆走中。
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