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2021/02/13

チック・コリア死去・東京ジャズ祭の看板スター|大物の訃報続き

ジャズ界のスーパースター、チック・コリア氏が、コロナと無関係の珍しい疾患で死去していた訃報がありました。マイルス・デイヴィスの『ビッチズ・ブルー』に登用される前の初期の盤で、すでに作曲とピアノ演奏の才が開花していました。

報道で出た代表曲は『スペイン』『ラ・フィエスタ』『500マイルズ・ハイ』などで、もちろん『リターン・トゥー・フォーエバー』が最も有名でしょう。しかしオリジナル作曲が多い中、ロドリーゴの『アランフェス協奏曲』の翻案『スペイン』が筆頭ではちょっとという感じ。

すぐに思い出せるのは、後にフローラ・プリムが歌った『ウィンドウズ』や、長尺サンバ『フレンズ』、間奏ふう『インディアン・タウン』、日本がテーマの『シルヴァー・テンプル』(銀閣寺)などです。曇り空から一気に日が差すような劇的な展開を次々と生み出す、天才的コンポーザーでした。

彼のやり方はジャズの伝統どおりで、新人との共演から新しい世界がきっと現れる期待どおりの成果を出してきました。伴奏と曲提供の裏方に回り、アルバムの価値を上げたケースも多くありました。ジョン・マクラフリンのソロ再出発とか。

得意技は即興でも耳を引くメロディーと、コードの不協和音を細かく変えながら、フロントを引き立てるミラクルなプッシュが目立ちました。大胆かつ芸が細かい。共演ミュージシャンが大成しやすい機会をつくり出す、そういうサポートがかなりうまい人でした。

従来と違うことをやることで、人類の資産は合計が必ず増えていくのだと、明快な原理を実践していました。そんな様子を美術畑からみると、古い体質にさえぎられない動的な分野の良さをつくづく感じることもあります。
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