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2021/04/07

檄を飛ばす美術作品とは|難しい日本語よりはまだ簡単な美術

「檄を飛ばす」という言葉、この意味に合うのはブログです。檄(げき)とは人を集めたり説明する文書を指し、主張コメントや論説記事が檄に相当するでしょう。新聞社説ふうのブログを書くことが「檄を飛ばす」だといえます。

この語は解釈間違いが広まっています。檄の漢字が激に似ているせいで混同され、「叱咤激励」の意味での誤用が多いそうです。社長が朝礼などで社員を半分叱りつつ励ますような、鼓舞する演説が「檄を飛ばす」だと国民は覚えていて、調査すると8割近くが間違っているとか。

漢字の姿が似ているせいで誤用される言葉はけっこうあります。もう定着して正誤が逆転している一例は独擅場(どくせんじょう)です。漢字も読みも異なる独壇場(どくだんば)が通用してしまっています。

考えてみれば美術作品は、その機能自体が檄を飛ばす存在です。何かを訴え同意を求める意味どおり、アート作品は訴えて賛同者を集めるコミュニケーションツールだともいえます。相手を探しながら世間が認知しうる範囲を調べる、リサーチの面もあるわけです。歴史的に、500年早かった絵画もあります。

同意を求めるとはいっても、わかってもらえるように作ることは少なく、むしろ同意が得られにくく作ってある方が多いでしょう。創造性は斬新さとともに意外性でもあるから、本来はなじみの悪いのが取り柄で、反発を受けるケースがあって普通です。範囲の自由度が高い。

現代アート絵画塾で重要な価値観は、正しい意味で檄を飛ばす以上に、誤用どおりハッパをかけてガツンと衝撃を生む方向です。日本国内で作られるものは、とかくまろやかに整えられ平坦で見どころが減りがちなので、自ずととがったものを意図することが多くなります。
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