fc2ブログ
2023/03/09

ハードディスクが品薄で高くて買えない|日本だけのデフレ型インフレ

ハードディスクを二個買う予定ができ、最近はかなり品薄と知りました。90年代に多かった販売形態が「バルク品」でした。ディスク製造社がパソコン製造社に卸すロットを販売店がまとめ買いし、水色のエアキャップ(プチプチ)で包んだ商品でした。自作PCパーツの客が買いました。

箱入りでやや高めが「リテール品」で、2000年代には一個ずつ小ダンボール箱に入れた売り方が中心でした。2017年に2TBを7200円で買いましたが、今見ると同じ製品が17000円ほどに値上がりしています。

スポット的でなく連続する物価上昇をインフレと呼び、原因は主に三つあります。ひとつは政府がお金をばらまくと消費ブームが起きる「良性デマンドプル型インフレ」。もうひとつは事故や戦争で資源の輸入価格が上がり、狂乱物価となる「悪性コストプッシュ型インフレ」。

良性デマンドプル型は、日本では起きていません。日本のインフレは悪性オンリーです。だから世界と逆に日本だけは、お金をばらまかないと物価高騰がゆるみません。当然理解されず、暮らしの破壊が進行中です。日本がまみれた新自由主義ではインフレを一種類とみなし、デフレを無視する思想だからです。

第三の物価上昇は日本に限ります。『悪性デフレ型インフレ』と名付けましょう。この意味は通貨削減でデフレに落ちると、物価が下がりながら売れ数が減るから、メーカーやショップが採算割れします。スケールメリットが失われるほど買い控えられて、苦渋の値上げに踏み切る、日本限りの珍現象です。

身近な例で消費税5%込980円で買った小型のヤカンは、増税8%化で本来なら税込1008円になるはずです。しかし税抜1000円税込1080円と、72円もの便乗値上げでした。増税に便乗した理由は、ヤカン製造工場も店も5%増税の1997年以来、17年間も商売あがったりだったからです。その間に秋葉原の路上テロも起きました。
関連記事
スポンサーサイト