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2023/07/08

作品を改良する時の原点は常に自分の作品|他人の模倣だと敗退

海外美術展で売れた作品と売れなかった作品は、その場限りの結果論といえます。しかしここでは、統計記録も含めて研究対象にしています。「やっぱりそれが売れたでしょ」「思ったとおりの結果になった」というケースが多いからです。

ただしAさんの作品とBさんの作品の、どちらが売れるかという問題ではなく。売れたBさんの3点のうちこれが売れた、それが事前の想像どおりになる点に注目しています。一作家の作品同士をくらべた完成度に、課題の焦点があるのです。

Aさんが、Bさんの作風との差を参考にする必要はなく、Bさんの中で売れた作品と売れなかった作品の違いが重要なのです。自分の作品同士の上位争いやベスト選定する目として、切磋琢磨の余地が広がっているわけです。

自己ベスト作を展示すれば売れた。ところが第二弾が続かないという壁がよくあります。成功した一作がたとえまぐれでも、そこから発展させれば何とかなるものです。しかし何度作れども下回り、次の快心作が出ない場合もあります。スランプ。

こういう時に、作者が自分一人で考え続けても行き詰まるので、いっそ他人の目で診断した方が早いのです。制作アシスト企画で作戦を用意しています。相手が買わない理由を見つけて除去するアプローチもあります。

資金が余っていない画家にとって一回の展示会は限られた実験機会なので、漫然と作品を送り出さずに個人テーマを立てて攻略を意識した方がよいでしょう。制作し続けるうちに惰性や爛熟に向かい、作品が希薄になることも多いので。
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