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2023/09/08

新自由主義が表現者を染め始めた令和|災害大国が特殊事情の日本

現総理大臣が2021年の党総裁選に立候補した時、「小泉内閣以来の新自由主義から転換する」が公約でした。日本経済の「失われた32年」(当時)をV字回復させるかもと思わせました。当選して総理になると新自由主義へ戻り、緊縮財政と増税による通貨削減を再開し、国民の貧困化を急いでいます。

新自由主義をやめてケインズ主義に戻すと景気が上がってしまい、日本資産の時価総額が高騰して昭和の経済大国に返り咲いてしまいます。日本解体を願うブレーンたちの資産移転ビジネスには不都合なので、総理の元へ押しかけて景気回復を阻止したのです。

この新自由主義の思想は、すでに経済ブログで論じたように、ダーウィンの『種の起源』にある「進化論」の影響を受けています。生物は「弱肉強食」と「条件」で淘汰され進化する原理ですが、ダーウィンの言う「進化」は退化を含むから、読者は昔から初歩的な誤読を続けています。

そこに日本らしい「貨幣観の誤謬」が加わり、自己責任と選民思想が激化しています。低収入者は国のお荷物なので権利を制限すべしと唱えるカリスマご意見番たちは、テレビの人気者ぞろいです。テレビがないこちらの目に、逆さまの常識がここまで広まると日本破壊組の勝ちかと映ります。

最近、音楽畑にも新自由主義が命の徒が現れ、細々と続ける先輩ミュージシャンに「無能な者は廃業せよ」と言い放ち、自分の優秀さを誇っていました。初めてみるタイプ。読者から批判があると、自分はガリレオやゴッホだという調子で、嫌われ者こそ本物の証しと言い出して。

新自由主義は助け合いや情けを不正行動とし、一握りの勝者以外は消えるべきという優生思想が上位理念です。勝者の幸福を、敗者の不幸の上に築く思想。ところが日本ではうまくいきません。理由は地勢学的で、地震台風大雨豪雪火山津波の島国だからです。冷たい内戦では自然の猛威に敗れ、双方が消える運命が日本。
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